株式会社新日本科学は、医薬品開発分野でトップクラスの実績を上げるCRO(Contract Research Organization)企業です。業界で高い競争力を発揮し、売上高も増加傾向を見せています。新薬開発に欠かせないサービスを提供し、業界をリードしてきた同社の直近の経営状況をご紹介しましょう。
企業情報
企業名: 株式会社新日本科学
証券コード: E05385
決算期: 3月
株式会社新日本科学の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社新日本科学の決算日は3月31日です。決算発表時期は5月下旬に行われ、株主総会は6月下旬に開催されます。
主な事業
株式会社新日本科学は、医薬品開発の受託サービスを主軸としたCRO事業を中心に運営しています。非臨床試験や臨床試験の受託、トランスレーショナルリサーチ(TR)事業、メディポリス事業(再生可能エネルギー発電、ホスピタリティ等)と、幅広い事業領域でグループシナジーを発揮しています。医薬品開発の様々なフェーズでクライアントニーズに応えることが強みです。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が前年同期比9.9%増の17,984百万円となりました。一方で、営業利益は人件費の上昇や試験材料費の増加などにより前年同期比33.0%減の2,535百万円となりました。売上高営業利益率は14.1%と前年同期に比べ減少しましたが、高水準を維持しています。
売上・利益の推移
同社の売上高は、過去3年間で約25,000百万円まで増加してきました。一方で、経常利益は6,880百万円から4,884百万円への減少となりました。これは為替差益の減少などが影響しています。しかし、医薬品開発需要が旺盛な同社の業績は、中長期的に良好な水準を維持できると考えられます。
四半期連結貸借対照表について
株式会社新日本科学の直近の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は71,371百万円と前期末比24.7%増となっています。
資産の部
流動資産は33,442百万円と前期末比39.9%増しており、現金及び預金が12,779百万円、棚卸資産が11,935百万円となっています。固定資産は37,928百万円と前期末比13.8%増しています。
負債の部
負債は41,118百万円と前期末比33.1%増しています。短期借入金は8,004百万円、長期借入金が18,440百万円となっています。
純資産の部
純資産は30,252百万円と前期末比14.8%増しており、自己資本比率は42.3%となっています。
ROAとROE
株式会社新日本科学のROA(総資産利益率)は5.3%、ROE(自己資本利益率)は12.5%となっています。医薬品開発の受託事業を主軸とする同社は、高い収益性と資本効率性を維持しており、今後の更なる成長が期待されます。
キャッシュフロー
直近の四半期連結キャッシュ・フロー計算書を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは2,635百万円のプラスとなっています。投資活動によるキャッシュ・フローは3,723百万円のマイナスとなっており、設備投資などが行われています。財務活動によるキャッシュ・フローは3,400百万円のプラスとなっており、借入金の増加などが寄与しています。
配当の支払額
株式会社新日本科学は、直近の第2四半期累計期間では1株当たり30円の中間配当を実施しました。加えて、第3四半期累計期間では1株当たり20円の配当を行っています。今後も、株主の皆様への利益還元を重視した配当政策を推進していく方針です。
今後の展望
株式会社新日本科学は、2028年度の売上高500億円、経常利益200億円を目標に掲げています。主力のCRO事業をさらに強化し、新たな創薬モダリティへの対応力を高めていくことで、中長期的な成長を続けることが期待されます。また、自社の技術を活かしたトランスレーショナルリサーチ事業や再生可能エネルギー発電など、新たな収益源の開拓にも取り組んでいきます。
編集部のまとめ
株式会社新日本科学は、医薬品開発における受託サービスを主力とするCRO企業として、順調な業績を上げています。直近の四半期決算では売上高が増加し、高い収益性を維持しています。CRO事業を中心に、自社の技術を活かした新事業展開にも注力しており、中長期的な成長が期待されます。株主還元も積極的に行っており、同社株式は魅力的な投資対象と言えるでしょう。
株式会社新日本科学の決算日や配当についてまとめました。
株式会社新日本科学の決算日は3月31日で、決算発表は5月下旬、株主総会は6月下旬に行われます。また、同社は株主への利益還元を重視しており、直近では中間配当として1株当たり30円、期末配当として1株当たり20円を支払っています。今後も安定的な配当が期待できる企業だと言えるでしょう。