ABホテル株式会社の最新の決算報告を見ると、足元の業績は好調に推移していることがわかります。売上高や経常利益、四半期純利益のいずれも過去最高を更新するなど、着実な業績拡大を果たしています。この背景にはホテル稼働率の向上や顧客開拓、効率的な事業運営などが寄与していると考えられます。
企業情報
企業名: ABホテル株式会社
証券コード: 65650
決算期: 3月期
ABホテル株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ABホテル株式会社の決算日は3月31日です。通常の決算スケジュールで年に1回、6月下旬に定時株主総会を開催し、前期の決算内容を報告しています。また、上場企業として法定の四半期決算も行っており、今回は2023年12月31日を期末とする第3四半期決算の報告となります。
主な事業
ABホテル株式会社は、主にビジネスホテルの運営を手がける企業です。全国各地に34店舗を展開しており、ビジネスユースを中心に多くのお客様にご利用いただいています。客室数は4,441室と、中規模ホテルチェーンとして安定した事業基盤を築いています。立地の良さや設備の充実、サービスの質の高さが同社の特徴といえるでしょう。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は非常に好調で、売上高7,509百万円、経常利益2,778百万円、四半期純利益1,731百万円と、いずれも過去最高を記録しています。経常利益率は37.0%と高水準を維持しており、収益性の高い事業展開を行っていることがうかがえます。感染症の影響が和らぎ、ビジネス需要の回復が進んだことが主な要因と考えられます。
売上・利益の推移
ABホテル株式会社の売上高と利益の推移をみると、売上高は6,490百万円から7,509百万円へと15.7%増加しています。経常利益は2,157百万円から2,778百万円へと28.8%増加しており、着実な業績拡大が続いています。特に直近の第3四半期決算では過去最高を更新するなど、ホテル運営の効率化やビジネス需要の回復が業績に貢献していると言えるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
ABホテル株式会社の四半期貸借対照表を見ると、資産の部では現金及び預金が5,287百万円と、前事業年度末から509百万円増加しています。一方、固定資産では新規出店に伴う取得があった一方で減価償却により538百万円減少しています。負債の部では長期借入金が5,362百万円と前事業年度末から357百万円減少しました。また、純資産は9,851百万円と前事業年度末から1,560百万円増加しています。
資産の部
資産の部では現金及び預金が増加し、固定資産の有形固定資産は減少しています。新規出店投資に伴う建設仮勘定の増加がある一方で、既存店舗の減価償却が進んだためです。全体としては、資産総額が前事業年度末から793百万円増加し、22,405百万円となっています。
負債の部
負債の部では、借入金が減少傾向にあります。短期借入金は130百万円の増加となりましたが、長期借入金は5,362百万円と357百万円減少しています。その他未払法人税等も大幅に減少したため、負債総額は前事業年度末から767百万円減少し12,553百万円となっています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が増加したことにより、前事業年度末から1,560百万円増加し9,851百万円となっています。自己資本比率も44.0%まで上昇しており、財務体質の改善が進んでいます。
ROAとROE
ABホテル株式会社のROA(総資産利益率)とROE(自己資本利益率)を見ると、直近の第3四半期ではROA 12.3%、ROE 21.8%と高水準となっています。これは経常利益率の上昇や効率的な資産活用、財務レバレッジの向上などが寄与していると考えられます。収益性と資本効率性が高い水準にあると言えるでしょう。
キャッシュフロー
営業キャッシュ・フローは1,261百万円の収入となっています。これは、税引前四半期純利益が順調に推移したことや、減価償却費の計上などが主な要因です。一方、投資キャッシュ・フローでは939百万円の支出となっており、これは主に新規出店に伴う設備投資によるものです。財務キャッシュ・フローでは借入金の返済などから532百万円の支出となり、全体では509百万円の収入超過となりました。手元流動性は十分な水準を維持しているといえます。
配当の支払額
ABホテル株式会社は、前期に1株当たり12円の期末配当を実施しました。今期第3四半期累計期間では、年間配当12円を見込んでいますので、株主還元も着実に行われていると評価できます。安定的な収益基盤に支えられて、株主還元も強化されていくことが期待されます。
今後の展望
ABホテル株式会社は、年間3店舗以上の新規出店を目標に掲げており、引き続き事業の拡大を目指しています。また、リピート客の獲得に向けた朝食メニューの改善などにも取り組んでいます。一方で、電力やガスなどのエネルギーコストの上昇など、外部環境の変化にも注視しながら経営に当たっていく必要があります。これまでの収益力の高さを活かし、持続的な成長を遂げていくことが期待されます。
編集部のまとめ
ABホテル株式会社は、ビジネスホテルチェーンとして安定した事業基盤を築いています。足元の決算では、感染症の影響が和らぎ、ビジネス需要の回復により売上、利益ともに過去最高を更新するなど、業績は極めて好調に推移しています。借入金の着実な削減や自己資本の拡大など、財務体質の改善も進んでおり、収益性と資本効率性も高い水準にあります。今後も新店舗の出店や顧客サービスの強化など、積極的な事業展開が期待されます。
ABホテル株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ABホテル株式会社の決算日は3月31日で、定時株主総会は6月下旬に開催されています。また、前期は1株当たり12円の期末配当を実施し、今期も年間12円の配当を見込んでいます。業績も好調に推移しているため、株主還元の維持・強化が期待されます。