西松建設株式会社の決算報告を見てみると、このたびの業績は前年同期比で大幅な増収増益となりました。建築事業が大きく伸長したことが主な要因のようです。先行きについては、建設投資の増加基調が続くことから、さらなる収益拡大が期待されそうですね。
企業情報
企業名: 西松建設株式会社
証券コード: 18200
決算期: 2023年3月期
西松建設株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
西松建設株式会社の決算日は3月31日です。通期決算の発表は毎年6月頃、第3四半期決算の発表は2月頃に行われます。
主な事業
西松建設株式会社は、土木事業、建築事業、国際事業、アセットバリューアッド事業、地域環境ソリューション事業の5つの事業セグメントを展開しています。国内外での建設工事を中心としつつ、不動産事業やインフラ事業なども手がけており、多様な事業ポートフォリオを有しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高2,948億円(前年同期比20.3%増)、営業利益148億円(同24.5%増)と大幅な増収増益となりました。特に国内建築工事の進捗が好調だったことが主な要因です。営業利益率は5.0%と、前年同期の4.9%から改善されています。
売上・利益の推移
過去3年の売上高と利益の推移を見ると、売上高は2,450億円から2,948億円へと増加しています。一方で、経常利益は124億円から156億円と着実に伸長しており、収益力の向上が伺えます。建築事業の好調が全社業績を押し上げている様子がうかがえます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は6,037億円と、前期末比17.6%増加しています。資産の増加は主に現金預金や受取手形・完成工事未収入金の増加によるものです。一方で、負債は4,357億円と21.9%増加しており、コマーシャル・ペーパーや長期借入金が増加しています。
資産の部
流動資産は3,626億円と大幅に増加しました。これは現金預金が717億円、受取手形・完成工事未収入金が424億円増加したことが主な要因です。一方、固定資産は2,410億円となりました。
負債の部
流動負債は3,099億円と大幅に増加しています。支払手形・工事未払金が71億円、コマーシャル・ペーパーが490億円増加したことが主な理由です。固定負債は1,257億円となりました。
純資産の部
純資産は1,680億円となり、前期末比7.6%増加しました。その他有価証券評価差額金や利益剰余金が増加したことが主な要因です。自己資本比率は26.5%となりました。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は当第3四半期で2.6%と前年同期の2.4%から改善されています。これは経常利益の増加により、総資産に対する収益性が向上したためと考えられます。一方、ROE(自己資本利益率)は6.2%となり、前年同期の7.9%から低下しました。これは自己資本が増加した一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益の伸びが相対的に低かったためです。
キャッシュフロー
第3四半期の営業キャッシュフローは165億円の収入となり、前年同期の78億円の収入から大きく改善されています。これは売上債権の増加などがあったものの、税金等調整前四半期純利益の増加により、営業活動から得られるキャッシュが増加したためです。一方、投資キャッシュフローは63億円の支出となりました。
配当の支払額
当社は年2回、期末配当と中間配当を行っています。当第3四半期では中間配当として1株当たり80円の配当を実施しました。この他、期末配当は1株当たり81円を予定しています。これらにより、当期の年間配当金は1株当たり161円となる見込みです。
今後の展望
建設投資の増加基調が続くことから、西松建設の受注環境は引き続き好調に推移すると期待されます。特に国内の公共投資と民間設備投資が増加傾向にあり、同社の建築事業を中心とした収益基盤の拡大が期待できます。一方で、建設コストの上昇など、経営環境の変化にも留意が必要です。
編集部のまとめ
西松建設株式会社の2023年3月期第3四半期決算は、大幅な増収増益となりました。建築事業の好調が業績を牽引しており、収益力の向上が伺えます。今後も建設投資の拡大を背景に、さらなる成長が期待できそうです。ただし、コストアップなど課題もあり、経営環境の変化には注意が必要です。
西松建設株式会社の決算日や配当についてまとめました。
西松建設株式会社の決算日は3月31日で、通期決算は毎年6月頃、第3四半期決算は2月頃に発表されます。年間配当金は1株当たり161円を予定しており、従来通りの安定的な配当を維持する見込みです。今後の業績拡大に期待が高まっているといえそうです。