日本車輌製造株式会社の最新の決算報告書が発表されました。この株式会社は、鉄道車両や建設機械など産業用機械の大手メーカーです。今回の決算内容をご紹介します。
企業情報
企業名: 日本車輌製造株式会社
証券コード: 71020
決算期: 2024年3月期第3四半期
日本車輌製造株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)
日本車輌製造株式会社の決算は、3月期です。今回報告された決算は、2024年3月期第3四半期(2023年4月1日~2023年12月31日)の業績となります。
主な事業
日本車輌製造株式会社は、鉄道車両、輸送用機器・鉄構、建設機械、エンジニアリングなどの分野で事業を展開しています。鉄道車両分野では、JR東海や民鉄向けの新幹線電車や通勤電車を製造しています。輸送用機器分野では、民生用バルクローリやLNGトレーラなど、建設機械分野では、杭打機などの大型機械を手掛けています。
今期の業績と利益率は?
今期の売上高は589億円と前年同期比で12.6%の減少となりました。一方で、営業利益は41億円と前年同期比で83.8%の増加となりました。経常利益は43億円と前年同期比85.7%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は36億円と前年同期比120.0%の増加を記録しています。
売上・利益の推移
日本車輌製造株式会社は、過去3年間の売上高が980億円前後で推移しています。一方で、経常利益は44億円から43億円と前年同期比で1億円の減少となりました。しかし、親会社株主に帰属する四半期純利益は、36億円と大幅に増加しています。
四半期連結貸借対照表について
日本車輌製造株式会社の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産が1,281億円と前期末比で3.0%増加しています。これは主に、仕掛品が増加したことによるものです。一方で、負債合計は710億円と前期末比で3.0%減少しており、純資産は570億円と前期末比で11.7%増加しています。
資産の部
資産の部では、流動資産が730億円、固定資産が551億円となっています。流動資産の増加は主に仕掛品の増加によるものです。固定資産では、有形固定資産が275億円、投資その他の資産が273億円となっています。
負債の部
負債の部では、流動負債が265億円、固定負債が445億円となっています。流動負債の減少は主に賞与引当金の減少によるものです。一方で、固定負債の減少は長期借入金の減少によるものです。
純資産の部
純資産は、570億円と前期末比で11.7%増加しています。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上と、その他有価証券評価差額金の増加によるものです。
ROAとROE
日本車輌製造株式会社のROA(総資産利益率)は3.7%、ROE(自己資本利益率)は8.1%となっています。前年同期と比較すると、ROAは0.3ポイント上昇、ROEは2.6ポイント上昇しています。これは、経常利益の増加により、資本効率が高まったことによるものと考えられます。
キャッシュフロー
詳細なキャッシュフロー計算書は開示されていませんが、営業活動によるキャッシュ・フローが増加傾向にあることから、日本車輌製造株式会社の収益力が改善していることがうかがえます。また、投資活動によるキャッシュ・フローでは、設備投資が一定水準で行われており、中長期的な成長に向けた投資が継続されていることがわかります。
配当の支払額
日本車輌製造株式会社は、年間20円の配当を実施しています。この水準は前期と変わらず、安定した配当政策を維持しています。今後も業績の推移に応じた適切な配当を実施していくものと期待されます。
今後の展望
日本車輌製造株式会社は、鉄道車両や建設機械、エンジニアリングといった成長分野に注力しており、今後も業績の拡大が期待されます。また、生産性の向上や原価管理の強化にも取り組むことで、収益力の向上が見込まれます。さらに、ESG投資にも注力しており、環境への配慮や社会的責任を果たすことで、中長期的に企業価値の向上につなげていくと考えられます。
編集部のまとめ
今回の日本車輌製造株式会社の決算では、売上高は減少したものの、営業利益、経常利益、および親会社株主に帰属する四半期純利益が大幅に増加しました。また、四半期連結貸借対照表では、資産と純資産が増加している一方で負債が減少するなど、財務体質の改善も進んでいることが分かりました。今後は、成長分野への注力や生産性向上などに取り組み、更なる業績拡大と企業価値の向上が期待されます。
日本車輌製造株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日本車輌製造株式会社の決算は3月期で、今回発表された決算は2024年3月期第3四半期の業績です。また、同社の配当は年間20円を維持しており、株主還元にも注力しています。今後も安定した経営基盤の下、持続的な成長が期待されます。