ユアサ商事株式会社(証券コード:E02525)の第3四半期決算報告をご紹介します。ユアサ商事は、産業機器、工業機械、住設・管材・空調、建築・エクステリア、建設機械、エネルギーなどの分野で事業を展開している総合商社です。今期の業績は、自動車関連や再生可能エネルギー関連の需要が堅調に推移したことで、売上高は前年同期比4.3%増の3,769億円、営業利益は前年同期比10.6%増の93億円と、好成績を収めています。財務状況もしっかりしており、自己資本比率34.5%を維持しています。ユアサ商事は、次期も需要の取り込みと収益力の向上に注力していく方針です。
企業情報
企業名: ユアサ商事株式会社
証券コード: 80740
決算期: 3月期
ユアサ商事株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ユアサ商事の決算期は3月期で、第3四半期決算(2023年4月1日~12月31日)の報告を行っています。通期決算は毎年3月末に発表されます。
主な事業
ユアサ商事は、産業機器、工業機械、住設・管材・空調、建築・エクステリア、建設機械、エネルギーなどの分野で事業を展開する総合商社です。自動車や半導体、建設、インフラ、再生可能エネルギーなど、幅広い産業分野にソリューションを提供しており、国内外の約360社の関係会社で事業を展開しています。
今期の業績と利益率は?
ユアサ商事の当第3四半期の業績は好調で、売上高は前年同期比4.3%増の3,769億円、営業利益は前年同期比10.6%増の93億円となりました。自動車関連や再生可能エネルギー関連の需要が堅調に推移し、収益性も良好に推移しています。経常利益率は2.7%、当期純利益率は2.4%と、健全な利益水準を維持しています。
売上・利益の推移
ユアサ商事の過去3年間の業績推移を見ると、売上高は緩やかな増加傾向にあり、2023年3月期は5,048億円に達しています。利益面でも、経常利益は2021年3月期の121億円から2023年3月期は153億円に増加しており、着実に収益力を高めている様子が伺えます。次期以降も、需要の取り込みと収益力の向上に注力していく方針です。
四半期連結貸借対照表について
ユアサ商事の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計は前期末から145億円増加し2,857億円となっています。主な増加要因は、土地が312億円増加したことです。一方、負債合計は前期末から105億円増加し1,865億円となっており、借入金の増加などが影響しています。純資産合計は992億円と、前期末比40億円の増加となっています。
資産の部
流動資産は2,187億円で、前期末から7億円減少しています。現金及び預金が140億円減少した一方、受取手形・売掛金が110億円減少しています。固定資産は670億円で、前期末から152億円増加しています。土地が312億円増加したことが主な要因です。
負債の部
流動負債は1,767億円で、前期末から97億円増加しています。電子記録債務が92億円増加した一方で、支払手形・買掛金が88億円減少しています。固定負債は97億円で、前期末から8億円増加しています。
純資産の部
純資産合計は992億円で、前期末から40億円増加しています。利益剰余金が27億円増加したことが主な要因です。自己資本比率は34.5%と、健全な水準を維持しています。
ROAとROE
ユアサ商事のROA(総資産利益率)は、3.7%となっています。また、ROE(自己資本利益率)は9.1%と、前年同期比で改善しています。これは、収益力の向上や資産効率化の取り組みが功を奏したためと考えられます。今後も収益基盤の強化と資本効率の向上に努めていく方針です。
キャッシュフロー
ユアサ商事のキャッシュフローは、営業活動によって109億円の収入を計上しています。一方で、投資活動では280億円の支出が発生しており、主に有形固定資産の取得によるものです。財務活動では50億円の支出となっています。全体として現金及び現金同等物は140億円減少しました。今後の設備投資などを見据えて、適切にキャッシュフローを管理していく必要があります。
配当の支払額
ユアサ商事は、2023年6月5日に1株当たり80円、2023年12月5日に1株当たり86円の中間配当を実施しています。通期では1株当たり166円の配当を予定しており、安定した配当政策を維持しています。株主還元に積極的な企業として評価できるでしょう。
今後の展望
ユアサ商事は、2023年4月から新中期経営計画「Growing Together 2026」をスタートさせています。「風土改革」「DX推進」「サステナビリティ推進」の3つの基本方針のもと、企業価値の向上と持続可能な社会の実現に向けた取り組みを加速していく方針です。
自動化・省人化や再生可能エネルギー関連の需要獲得に注力し、収益力の向上を図っていきます。また、海外事業の強化や新たなビジネスモデルの開発にも取り組んでいく予定です。今後も様々な分野でソリューション提案力を発揮し、持続的な成長を目指していくことが期待されます。
編集部のまとめ
ユアサ商事は、産業機械、建設、エネルギーなど幅広い分野で事業を展開する総合商社です。当第3四半期は、自動車関連や再生可能エネルギー関連の需要に支えられ、売上高4.3%増、営業利益10.6%増と好調な業績を収めています。財務体質も健全で、自己資本比率は34.5%を維持しています。次期以降も、自動化・省人化、カーボンニュートラルなどの成長分野に注力し、収益力の向上に取り組んでいく方針です。安定的な株主還元も実施しており、今後の業績にも期待が高まります。
ユアサ商事株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ユアサ商事の決算期は3月期で、第3四半期の決算報告を行っています。通期決算は毎年3月末に発表され、1株当たり166円の配当を予定しています。安定した収益基盤の構築と株主還元に注力している企業として、中長期的な成長が期待できるでしょう。