株式会社ユビテックの2023年度第2四半期決算報告が発表されました。主要事業であるIoT事業が好調に推移し、売上が前年同期比で24.5%増と大幅に伸長しています。同社は中期経営計画「ユビテック4.0」の下、IoT技術に加えAI・データ活用を新たな柱と位置づけ、企業の変革に取り組んでいます。直近の業績は赤字が続いているものの、手元の現金残高1,845百万円と財務基盤が強固なことが特徴です。今後の事業拡大に期待が高まります。
企業情報
企業名: 株式会社ユビテック
証券コード: 66620
決算期: 6月
株式会社ユビテックの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ユビテックの決算日は6月30日です。第2四半期(10-12月期)の決算は、毎年2月頃に発表されます。
主な事業
株式会社ユビテックはIoT事業、製造受託事業、開発受託事業の3つを主な事業としています。IoT事業では、自社ブランド製品の「Work Mate」「D-Drive」といった安全見守りサービスやデータ活用サービスの提供に注力しています。また製造受託事業や開発受託事業も手がけ、多角的な事業展開を行っています。
今期の業績と利益率は?
当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高432.2百万円(前年同期比24.5%増)、営業損失163.3百万円(前年同期は143.9百万円の損失)となりました。IoT事業の好調な売上増加が寄与する一方で、広告宣伝費の増加などにより利益率は低下しています。当社は収益性の改善にも取り組んでいます。
売上・利益の推移
IoT事業の売上が順調に伸びてきており、前年同期比で48.4%増と大幅な増収となっています。一方で、利益面では事業構造の変化に伴い利益率が低下しており、前年同期比で損失幅が拡大しています。同社は中期経営計画の下、更なる収益力の向上を目指しています。
四半期連結貸借対照表について
当第2四半期連結会計期間末の総資産は2,450.7百万円で、前連結会計年度末から175.7百万円減少しています。現金及び預金が1,845.2百万円と手元資金を厚く保有しており、財務基盤は健全に維持されています。
資産の部
流動資産は2,185.9百万円で、主な内訳は現金及び預金の1,845.2百万円です。固定資産は264.8百万円で、有形固定資産114.5百万円、無形固定資産88.9百万円などが計上されています。
負債の部
流動負債は257.0百万円、固定負債は5.2百万円で、負債合計は262.3百万円と小規模です。主な内訳は支払手形及び買掛金の146.7百万円などです。
純資産の部
純資産は2,188.3百万円で、自己資本比率は88.0%と極めて高い水準を維持しています。親会社株主に帰属する四半期純損失164.5百万円が計上されています。
ROAとROE
ROAは前期-8.8%、当期-6.5%と低水準です。また、ROEは前期-12.4%、当期-7.3%と収益性が低い状況が続いています。これは主にIoT事業の立ち上げ投資や開発費用の増加などにより利益率が低下していることが原因です。今後の事業収支の改善に期待が高まります。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは63.0百万円の支出、投資活動によるキャッシュ・フローは108.9百万円の支出となり、全体としては171.9百万円の減少となりました。手元の現金及び預金は1,345.2百万円と依然として厚い水準を維持しています。
配当の支払額
当期につきましては、配当の支払いはありませんでした。創業以来無配が続いている状況です。今後の業績動向を見据えながら、株主還元策についても検討が進められることが期待されます。
今後の展望
同社は「ユビテック4.0」と銘打った中期経営計画の下、IoT技術に加えAI・データ活用を新たな事業の柱に据えています。「Work Mate」「D-Drive」のサービス拡大に注力するとともに、カーシェア事業など新分野への進出にも期待が高まっています。直近の赤字続きも、今後の事業構造改革と収益性改善に向けた取り組みに注目が集まります。
編集部のまとめ
株式会社ユビテックは、従来のIoTビジネスに加え、AI・データ活用を新たな成長エンジンとして位置付けており、今後の事業展開に期待が高まっています。一時的な赤字が続いているものの、手元の現金が豊富で財務基盤は安定しています。中期経営計画の達成に向けて、更なる業績改善に取り組んでいくことが重要だと考えられます。
株式会社ユビテックの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ユビテックの決算日は6月30日で、第2四半期(10-12月期)の決算は毎年2月頃に発表されます。また、同社は創業以来無配が続いており、今後の株主還元策についても注目が集まります。