ニュースの要約
- アジア太平洋地域全体として、投資家のセンチメントは慎重ながらも楽観的、投資・貯蓄を増やすリスクオン維持の傾向
- 日本の投資家の6割超が不透明な市場環境下でも従来の計画通り投資を続行し、長期投資志向が鮮明
- 日本の投資家の4割以上が株式投資に意欲を示し、オルタナティブ投資へのシフトも検討
概要
フィデリティ投信株式会社は、アジア太平洋の6つの地域(日本、中国本土、香港、台湾、シンガポール、オーストラリア)の個人投資家を対象に調査を実施し、その結果を発表しました。
今年の調査は、2025年上半期のボラティリティの大きかった市場環境下で、日本を含むアジア太平洋地域の投資家がどのような行動を取ったか、また今後12ヵ月の投資はどうするかなどについて尋ねたものです。
調査の結果、アジア太平洋地域全体としては、センチメントは慎重ながらも楽観的で、投資・貯蓄を全体的に増やすリスクオン維持の傾向が見られました。一方で、日本の投資家は不透明な市場環境下でも従来の計画通り投資を続行し、長期投資の志向が鮮明となっています。また、日本の投資家の4割以上が株式投資に意欲を示し、オルタナティブ投資へのシフトも検討していることがわかりました。
さらに、NISA制度の拡充について半数以上の日本の投資家が「利用したい」と回答するなど、長期投資への期待感が高まっているようです。フィデリティ投信のマクロストラテジスト重見吉徳は「日本の投資家は典型的な投資家心理に陥ることなく、既存の制度やその変化の方向を理解・予見しつつ、資産運用を継続する姿勢が見られ、全体として日本の資産運用市場は望ましい方向に向かっているようにみえる」とコメントしています。
編集部の感想
編集部のまとめ
フィデリティ投信株式会社:アジアの個人投資家調査の結果を発表についてまとめました
今回のアジア投資家調査の結果から、日本の投資家は短期的な市場の混乱に動揺することなく、冷静に投資を継続し資産を築こうとする姿勢が見て取れました。長期投資の考え方が浸透しつつあり、NISA制度の拡充への期待感も高まっているようです。一方で、ファイナンシャル・ゴール達成への自信が欠落しているのは課題といえるでしょう。フィデリティ投信の指摘通り、日本の資産運用市場は望ましい方向に向かっているようですが、今後もさらなる金融リテラシーの向上と安定的な資産形成が期待されます。
参照元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000055340.html