アルピコホールディングス株式会社の最新の決算報告書が公開されました。この企業は、流通事業、運輸事業、観光事業、不動産事業などを展開する大手グループ企業です。今期の業績は、新型コロナウイルスの影響が和らぎ、顧客の需要が回復していることから、大幅な増収増益を果たしました。今後の展望も明るく、株主還元の施策も進んでいることから、注目されるホールディング企業です。
企業情報
企業名: アルピコホールディングス株式会社
証券コード: 非上場
決算期: 3月期
アルピコホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
アルピコホールディングス株式会社の決算日は3月31日です。そのため、今回公開された決算報告は2023年4月1日〜2023年12月31日の第3四半期の業績となります。
主な事業
アルピコホールディングス株式会社は、流通事業、運輸事業、観光事業、不動産事業などを展開する大手グループ企業です。流通事業では「デリシア」「ユーパレット」の店舗運営、運輸事業ではバス・タクシー・鉄道の運営、観光事業ではホテル・旅館・サービスエリアの運営を手がけています。また、不動産事業では別荘分譲地の管理やテナント賃貸も行っています。このように幅広い事業領域を持つグループ企業が、地域に根差して事業を展開しています。
今期の業績と利益率は?
今期の決算では、営業収益が75,716,718千円と前年同期比7.8%増加しました。また、営業利益は2,419,957千円と前年同期比344.0%と大幅に増加しています。この増益の背景には、新型コロナウイルス感染症の影響が和らいだことで、流通事業や観光事業、運輸事業などの主力事業が回復を遂げたことが挙げられます。
売上・利益の推移
過去3期の売上・利益の推移をみると、新型コロナウイルスの影響で2022年3月期は大きく減収減益となりましたが、今期は大幅な回復を果たしています。流通事業や運輸事業、観光事業などの主力事業が順調に回復しているため、売上高、営業利益ともに過去最高水準を記録する見込みです。今後も感染症の影響が和らぐ中で、顧客需要の回復が続くと期待されています。
四半期連結貸借対照表について
アルピコホールディングス株式会社の四半期連結貸借対照表をみると、資産合計は60,405,468千円となっています。前期末から6,098,009千円増加しています。これは主に、休日の影響で現金及び預金が増加したことが要因です。一方、負債合計は49,229,675千円と前期末から4,712,126千円増加しています。これも休日の影響で支払手形及び買掛金が増加したためです。純資産合計は11,175,792千円と前期末から1,385,883千円増加しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が大幅に増加したことが特徴です。これは期末日が休日であったことから、売掛金や商品などの流動資産が増加したためです。一方、有形固定資産は37,081,670千円と横ばいで推移しています。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が大幅に増加しています。これも期末日が休日であったことが影響しています。一方、有利子負債については、長期借入金が増加したものの、短期借入金が減少したため、全体では横ばいで推移しています。
純資産の部
純資産の部では、親会社株主に帰属する四半期純利益1,606,075千円を計上したことで、利益剰余金が増加しています。また、自己資本比率も18.5%と前期末から0.5ポイント上昇しています。
ROAとROE
アルピコホールディングス株式会社のROA(総資産経常利益率)は3.6%、ROE(自己資本当期純利益率)は17.0%となっています。前年同期と比較して、ROAは1.0ポイント上昇、ROEは11.6ポイント上昇しています。この背景には、新型コロナウイルスの影響が和らぎ、各事業が回復基調に転じたことで収益力が改善したことが挙げられます。今後も、事業の効率化や生産性向上に取り組むことで、収益性の向上が期待されています。
キャッシュフロー
キャッシュフローに関しては、営業活動によるキャッシュ・フローが3,491,924千円のプラスとなっています。これは主に、税金等調整前四半期純利益が2,112,006千円と大幅に増加したことが影響しています。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは△1,061,373千円のマイナスとなっています。これは主に、有形固定資産の取得による支出が増加したことが要因です。財務活動によるキャッシュ・フローは△580,937千円のマイナスとなっており、これは借入金の返済と配当金の支払いによるものです。全体として、現金及び現金同等物の四半期末残高は6,792,398千円と大幅に増加しています。
配当の支払額
アルピコホールディングス株式会社は、3月31日を基準日とした年1回の期末配当を実施しています。今期の配当金は、普通株式1株につき3円、種類株式Bは1株につき20円が支払われる予定です。前期の配当金(普通株式1.5円、種類株式B20円)と比べて、普通株式の配当金が増額されています。今後も業績の回復に伴い、株主還元の強化が期待されます。
今後の展望
アルピコホールディングス株式会社は、「大胆な構造改革による生産性向上」「新たな事業価値の創造と実践」「企業文化の変革」を中期経営計画の3つの基本方針として掲げています。具体的には、流通事業では店舗・本部業務の効率化、運輸事業では車両・人員配置の適正化、観光事業ではホテル内業務の集約・統合などに取り組んでいます。これらの施策により、収益力の一層の向上が期待されます。また、新たな事業領域の開拓にも注力しており、顧客基盤の拡大や収益源の多様化にも取り組んでいます。中長期的な成長が期待される銘柄といえるでしょう。
編集部のまとめ
アルピコホールディングス株式会社は、新型コロナウイルスの影響から着実に回復傾向にあり、第3四半期には大幅な増収増益を実現しました。主力の流通事業や観光事業、運輸事業などが軒並み業績を回復させている中で、収益性の向上にも取り組んでいます。配当金の増額も行われる予定で、株主還元にも力を入れています。今後も中期経営計画の着実な遂行により、さらなる業績拡大が期待される企業といえるでしょう。
アルピコホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
アルピコホールディングス株式会社の決算日は3月31日で、年1回の期末配当を実施しています。今期の配当金は、普通株式1株につき3円、種類株式Bは1株につき20円が支払われる予定です。前期と比べて、普通株式の配当金が増額となっており、今後も業績の回復に応じた株主還元の強化が期待されます。