ミガロホールディングス株式会社の2023年度第3四半期決算報告書を見ると、同社が堅調な業績を収めていることが分かります。主要事業であるDX不動産事業とDX推進事業がともに好調に推移し、売上高32,512,916千円、経常利益2,132,225千円と前年同期比で増収増益を維持しています。
企業情報
企業名: ミガロホールディングス株式会社
証券コード: E38760
決算期: 3月期
ミガロホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ミガロホールディングス株式会社は3月期決算を行っており、第3四半期決算は2023年12月31日時点のものになります。通常の日本企業と同様、決算日は年度末の3月31日を基準としています。
主な事業
ミガロホールディングス株式会社は、DXを基軸とした「DX推進事業」と「DX不動産事業」の2つの事業セグメントで事業活動を展開しています。DX推進事業では顔認証プラットフォームサービスの提供や企業のDX支援に注力し、DX不動産事業では不動産開発やマッチング、賃貸管理などデジタル化された不動産関連サービスを提供しています。両事業ともに高い成長性を示しており、同社のコア事業となっています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高32,512,916千円、経常利益2,132,225千円、親会社株主に帰属する四半期純利益1,404,849千円となりました。前年同期比でいずれも増収増益を達成しており、特に経常利益は4.9%増と高い収益性を維持しています。これはDX事業の好調な事業展開によるものと考えられます。
売上・利益の推移
当社は2023年10月に持株会社体制に移行したため、前期以前の数値は旧プロパティエージェント株式会社の実績となります。過去数期の実績を見ると、売上高は2022年3月期2,580億円、2023年3月期3,110億円と着実に成長してきました。一方で利益面では、経常利益は2022年3月期200億円、2023年3月期203億円とほぼ横ばいで推移しています。今後はDX事業の伸長によって利益率の改善が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
当社の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は45,270,913千円となっています。前期末比では1,829,112千円の増加です。これは主に不動産事業における棚卸資産が758,117千円増加したためです。一方、負債合計は34,551,007千円と681,357千円増加し、純資産は10,719,905千円と1,147,755千円増加しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が1,239,632千円増加の8,058,638千円、棚卸資産が758,117千円増加の34,586,907千円となっています。これはDX不動産事業の販売用在庫の積み増しによるものです。
負債の部
負債の部では、借入金(短期借入金と長期借入金)が476,031千円増加しています。これは主に不動産事業の棚卸資産の積み増しに伴う資金調達によるものです。
純資産の部
純資産の部では、親会社株主に帰属する四半期純利益1,404,849千円の計上により利益剰余金が増加した一方で、プロパティエージェント株式会社が実施した290,788千円の配当により減少しています。
ROAとROE
同社の収益性を示すROA(総資産経常利益率)とROE(自己資本利益率)を見ると、前期のROAは6.5%、ROEは18.2%となっています。今期はさらなる収益力の向上が期待されますが、この水準は同業他社と比べても高い水準にあります。DX事業の伸長によって、収益性の一層の改善が期待できるでしょう。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは2,350,512千円のプラスとなっています。これは主に不動産事業における棚卸資産の増加はあったものの、堅調な販売と収益計上により現金が増加したためです。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは336,491千円のマイナスとなっており、M&Aなどの成長投資を行っています。財務活動においては、借入金の返済等により1,224,389千円のマイナスとなりました。
配当の支払額
当社は、2023年6月27日開催の定時株主総会において、1株当たり40円の期末配当を実施しました。この配当は、完全子会社であったプロパティエージェント株式会社が決議したものです。持株会社へ移行後の配当方針は現時点では未定ですが、今後の業績拡大に合わせて株主還元の強化が期待されます。
今後の展望
ミガロホールディングス株式会社は、「DXを基軸とした新たな価値創造と社会課題解決」を目指しており、DX推進事業とDX不動産事業の両輪で事業を拡大していく方針です。特に、DX不動産事業においてはDX不動産会員数164,345人と着実に会員基盤を拡大しており、このストックを生かした収益力の向上が期待されます。一方でDX推進事業でも、新規案件の受注拡大やグループ内シナジーの発揮により、さらなる成長が期待されています。
編集部のまとめ
ミガロホールディングス株式会社は、持株会社体制への移行によってグループ経営の強化を図り、DX事業を中心に事業拡大を目指しています。第3四半期決算では、売上高、経常利益ともに前年同期比で増収増益を達成しており、DX事業の高い成長性が示されました。今後もDXを軸としたイノベーションの創出により、企業価値の向上が期待されます。
ミガロホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ミガロホールディングス株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算は2023年12月31日時点のものになります。配当については、2023年6月に完全子会社プロパティエージェント株式会社が1株当たり40円の期末配当を実施しました。今後の配当方針については未定ですが、DX事業の成長に合わせて株主還元の強化が期待されます。