株式会社加地テックの最新の四半期決算が発表されました。圧縮機事業を中心とする同社は、売上高が前年同期比35.3%増の5,064百万円と大幅に増加しました。不採算案件の減少により、売上総利益も前年同期比69.1%増と大きく改善し、経常利益は452百万円と黒字転換を果たしました。キャッシュ面でも旺盛な設備投資需要に支えられ、手元流動性は十分な水準を維持しています。今後も、カーボンニュートラル関連の販売拡大などにより、高成長と高収益の持続が期待されます。
企業情報
企業名: 株式会社加地テック
証券コード: 63910
決算期: 2023年3月期
株式会社加地テックの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社加地テックの決算日は毎年3月31日です。決算発表は4月下旬に行われ、株主総会は6月に開催されます。四半期決算は、6月、9月、12月、3月の各末日時点で行われ、発表時期は翌月の8日前後となっています。
主な事業
株式会社加地テックは圧縮機事業を主力としており、主に産業用・民生用の各種圧縮機の製造・販売を行っています。同社の強みは、長年の技術蓄積と顧客への迅速なサポート体制にあります。近年は、カーボンニュートラル関連機器の開発にも注力しており、同分野での売上拡大が期待されています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期累計期間の業績は、大口のプラント向け圧縮機の販売やカーボンニュートラル関連の販売が好調だったことにより、売上高は前年同期比35.3%増の5,064百万円となりました。売上総利益も69.1%増の1,309百万円と大幅に改善し、営業利益は440百万円、経常利益は452百万円と黒字転換を果たしました。これらの結果、四半期純利益は316百万円となり、大幅な増益となりました。
売上・利益の推移
過去3年の売上高は、2021年3月期が5,975百万円、2022年3月期が7,043百万円と堅調に推移しています。一方で、2021年3月期は経常損失29百万円と赤字となりましたが、2022年3月期は経常利益452百万円と大幅に改善し、2023年3月期の第3四半期累計期間も黒字転換を果たしました。同社は顧客ニーズに合わせた製品開発と収益性の向上に努めており、今後も安定した業績が期待できそうです。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期会計期間末の総資産は11,377百万円で、前事業年度末比386百万円の増加となりました。これは主に、現金及び預金の増加338百万円、売掛金及び契約資産の増加319百万円などによるものです。一方、負債は4,333百万円で、前事業年度末比138百万円の増加となりました。この結果、純資産は7,043百万円となり、自己資本比率は61.9%を維持しています。
資産の部
当第3四半期会計期間末の資産は、11,377百万円と前事業年度末に比べ386百万円増加しました。これは主に、現金及び預金の増加338百万円、売掛金及び契約資産の増加319百万円、仕掛品の増加151百万円などによるものです。
負債の部
当第3四半期会計期間末の負債は、4,333百万円と前事業年度末に比べ138百万円増加しました。これは主に、電子記録債務の増加147百万円、買掛金の増加128百万円などによるものです。一方で、賞与引当金の減少58百万円、受注損失引当金の減少31百万円がありました。
純資産の部
当第3四半期会計期間末の純資産は、7,043百万円と前事業年度末に比べ248百万円増加しました。これは主に、利益剰余金が249百万円増加したことによるものです。自己資本比率は61.9%と高水準を維持しています。
ROAとROE
同社のROAは、2021年3月期の1.1%から、2022年3月期には4.1%に大幅に改善しています。また、ROEも2021年3月期の0.6%から、2022年3月期には4.2%へと大幅に上昇しました。これは、不採算案件の減少とカーボンニュートラル関連の販売拡大により、収益性が向上したためです。今後も、高収益体質の維持と自己資本の有効活用により、ROA、ROEともに改善が期待できるでしょう。
キャッシュフロー
同社のキャッシュ・フローは安定した水準を維持しています。営業活動によるキャッシュ・フローは、売上高の増加と収益性の向上により、プラスを継続しています。投資活動によるキャッシュ・フローも、設備投資の増加に伴い、マイナスとなっていますが、財務活動によるキャッシュ・フローは借入金の返済などにより、全体としては堅調な水準が維持できています。今後も、豊富な手元流動性と収益力の維持によって、キャッシュ・フローの健全性が期待できそうです。
配当の支払額
株式会社加地テックは、これまで安定的な配当を行ってきました。2023年3月期の年間配当金は1株当たり40円で、配当性向は22.9%となっています。同社は、株主への利益還元と財務体質の強化を両立させながら、配当の安定成長を目指しています。今後も、業績の推移に合わせて、適切な利益配分を行っていくものと期待されます。
今後の展望
同社は、圧縮機事業における主力製品の拡販と、カーボンニュートラル関連機器の開発・販売に注力していく方針です。特に、長年の実績と顧客基盤を活かした圧縮機事業は、自動車業界を中心とした設備投資需要の堅調さに支えられ、好業績が期待できます。一方で、カーボンニュートラル関連の売上拡大も、同社の新たな成長の柱となると見込まれています。これらの取り組みにより、同社は今後も高収益体質を維持し、株主還元の増加も見込まれます。
編集部のまとめ
株式会社加地テックの2023年3月期第3四半期決算は、売上高、利益ともに大幅に増加し、黒字転換を果たしました。主力の圧縮機事業が好調で、カーボンニュートラル関連製品の売上拡大も寄与しています。今後も、堅調な設備投資需要に支えられた圧縮機事業と、成長が期待されるカーボンニュートラル事業の両輪で、高成長と高収益が続くことが期待されます。株主還元も安定的に行われており、同社の業績と株価動向に今後も注目が集まりそうです。
株式会社加地テックの決算日や配当についてまとめました。
株式会社加地テックの決算日は毎年3月31日で、決算発表は4月下旬に行われます。年間配当金は1株当たり40円と、株主への利益還元も安定的に行われています。今後も、同社の好業績と株主還元の増加に期待がかかっています。