日本農薬株式会社の最新の四半期決算報告が公開されました!農薬事業が好調なものの、全体としては前年同期比で売上高が減少したようですが、堅調な収益性や財務状況が確認できました。今後の海外展開などの注目点も見逃せません。詳しく見ていきましょう。
企業情報
企業名: 日本農薬株式会社
証券コード: E00937
決算期: 3月期
日本農薬株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
日本農薬株式会社の決算日は3月31日です。四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日の年4回行われており、本レポートは2023年12月31日時点の第3四半期決算です。
主な事業
日本農薬株式会社は、農薬事業を中核事業としています。国内外で農薬の研究開発、製造、販売を行っているほか、農薬以外の化学品事業(医薬品、シロアリ薬剤など)も手掛けています。世界各地で事業を展開しており、特にインド、ブラジル、欧州での躍進が注目されています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の連結売上高は632億90百万円と前年同期比で4.1%減少しました。一方で、経常利益は17億82百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は14億60百万円と、いずれも大幅に減少しています。利益率も低下しており、経常利益率は2.8%、純利益率は2.3%と、前年同期に比べて半分以下になりました。
売上・利益の推移
これまでの業績を見ると、日本農薬株式会社の売上高は2020年度以降安定的に推移しています。一方で、利益については変動が大きいのが特徴です。前期の利益水準には届いていませんが、中期的には収益性の向上に向けた取り組みが続けられていることがうかがえます。
四半期連結貸借対照表について
資産の部
当第3四半期末の総資産は1,394億43百万円と、前期末比で27億91百万円増加しています。これは主に、棚卸資産や投資有価証券の増加が要因です。
負債の部
負債合計は639億60百万円と、前期末比で4億33百万円増加しました。短期借入金が増加したことが主な要因です。
純資産の部
純資産は754億82百万円と、前期末比で23億57百万円増加しました。為替換算調整勘定の増加などが主な要因です。自己資本比率は52.5%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は1.3%となり、前年同期の3.5%から大幅に低下しました。これは主に経常利益の減少が影響しています。
一方、ROE(自己資本当期純利益率)は2.6%と、前年同期の5.9%から低下しています。自己資本の増加に比べて純利益が大幅に減少したことが原因です。
キャッシュフロー
第3四半期連結累計期間のキャッシュフローの状況は開示されていませんが、前年同期は営業活動によるキャッシュ・フロー8,984百万円、投資活動によるキャッシュ・フロー△5,280百万円、財務活動によるキャッシュ・フロー△938百万円となっています。今期はこの傾向が続いていると考えられます。
配当の支払額
日本農薬株式会社は年2回の配当を実施しています。第2四半期末配当は1株当たり8円、期末配当は1株当たり9円の配当を行う予定です。前期と比べて配当額は増加しており、着実な利益還元が行われています。
今後の展望
日本農薬株式会社は「Ensuring Growing Global 2(EGG2)」と題した中期経営計画に取り組んでいます。収益性の向上と次世代事業の確立を目指しており、インドや南米、欧州での新事業展開が期待されます。また、国内においても自社開発品目の普及拡大を進めることで、持続的な企業価値の向上を目指しています。
編集部のまとめ
日本農薬株式会社の決算は、全体としては減収減益となりましたが、財務体質の健全性は維持されています。特に自社開発品目の好調な販売や、海外事業の成長などは注目に値します。今後の業績回復に向け、経営陣の手腕に期待が高まります。
日本農薬株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日本農薬株式会社の決算は3月31日に行われ、四半期決算は6月、9月、12月の年4回行われています。配当は年2回実施し、2023年度は1株当たり8円の第2四半期末配当と9円の期末配当が予定されています。農薬事業を中心とした業績については変動が大きいものの、全体としては安定した財務基盤を維持しており、今後の事業展開に期待が高まります。