この四半期決算報告は、電力機器や設備の大手メーカー、株式会社明電舎の2023年12月期第3四半期の業績です。明電舎は、電力インフラ事業やモビリティ事業など、社会インフラの重要な分野で活躍しており、この四半期は増収増益を達成しました。
企業情報
企業名: 株式会社明電舎
証券コード: 65080
決算期: 2023年3月31日
株式会社明電舎の決算日・決算時期(スケジュール)は?
明電舎の決算期は3月31日で、第3四半期の決算期は12月31日です。毎年4月から3月までの1年間を会計年度としており、第3四半期の決算は2023年12月31日時点での業績を示しています。
主な事業
明電舎は、電力設備や配電制御システム、モータ制御システムなど、電力インフラや産業機械分野の主要製品を手掛けています。電力インフラ事業、社会システム事業、産業電子モビリティ事業、フィールドエンジニアリング事業、不動産事業の5つの事業セグメントで事業を展開しています。これらの事業を通じて、社会のインフラ整備と産業の発展に貢献しています。
今期の業績と利益率は?
この第3四半期の業績は、売上高が1,839億円と前年同期比8.2%増、営業利益が7.9億円と大幅に改善しました。国内外での需要回復や、グリーントランスフォーメーションなどの市場の変化に適切に対応できたことが、業績改善につながりました。利益率も改善傾向にあります。
売上・利益の推移
明電舎は、第3四半期の売上高が年間の業績の中では相対的に低い水準になる傾向にあります。しかし、この第3四半期の売上高は前年同期比8.2%増の1,839億円と、好調な推移となりました。営業利益も前年同期の47億円の赤字から7.9億円の黒字に転換するなど、着実に業績を改善しています。
四半期連結貸借対照表について
明電舎の四半期連結貸借対照表は、総資産が前期末比78億円増加の3,152億円、負債が前期末比35億円増加の1,999億円、純資産が前期末比44億円増加の1,152億円となりました。
資産の部
流動資産は前期末比61億円増加の1,938億円となりました。これは、受取手形・売掛金の回収が進んだものの、棚卸資産が増加したことによります。固定資産は前期末比17億円増加の1,213億円で、保有する上場株式の時価上昇が主な要因です。
負債の部
流動負債はコマーシャル・ペーパーの増加などにより、前期末比43億円増加の1,267億円となりました。固定負債は、長期借入金の返済などにより前期末比8億円減少の732億円となっています。
純資産の部
純資産は、自己資本比率が35.6%と前期末の35.1%から改善しています。これは、その他有価証券評価差額金の増加によるものです。
ROAとROE
この四半期のROA(総資産利益率)は0.5%、ROE(自己資本利益率)は1.4%となりました。前年同期がマイナスだったのに対し、今期は改善基調にあります。これは、売上高の増加と営業損益の好転が寄与したためです。引き続き収益性の向上に取り組んでいくことが課題といえます。
キャッシュフロー
明電舎のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュ・フローが52億円の獲得、投資活動によるキャッシュ・フローが42億円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが44億円の獲得となりました。全体では、前期末に比べ58億円増加し、期末の現金及び現金同等物は199億円となっています。
配当の支払額
明電舎は、この第3四半期において中間配当として1株当たり25円の配当を実施しました。前年同期の22円から増配となっており、株主還元の強化にも取り組んでいます。
今後の展望
明電舎は、グリーントランスフォーメーションを含む社会課題の解決に向けた製品・サービスの提供に注力しています。再生可能エネルギー関連の事業や、EV関連の事業などに積極的に投資し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。今後も、電力インフラや産業機械分野での強みを活かし、安定収益の確保と成長分野での事業拡大を目指していきます。
編集部のまとめ
株式会社明電舎は、電力設備や産業機械の分野で大手メーカーとして高い技術力と安定した事業基盤を有しています。この第3四半期は、国内外での旺盛な需要を取り込み、売上高、営業利益ともに改善し、収益性の向上が見られました。今後もグリーン分野への注力など、成長分野での事業展開が期待されます。
株式会社明電舎の決算日や配当についてまとめました。
明電舎の決算日は3月31日で、第3四半期の決算期は12月31日です。この第3四半期決算では、1株当たり25円の中間配当を実施しており、前年同期の22円から増配となっています。今後も株主還元の強化に取り組んでいくことが期待されます。