こんにちは。今回は、電子部品メーカーのシンデン・ハイテックス株式会社(証券コード:31310)の直近の決算報告書について分析していきたいと思います。
企業情報
企業名: シンデン・ハイテックス株式会社
証券コード: 31310
決算期: 3月期
シンデン・ハイテックス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
シンデン・ハイテックス株式会社の決算日は3月31日です。決算の季節は4月と6月にかけてとなります。4月に第1四半期決算、6月に本決算の発表と、年2回の決算発表があります。
主な事業
シンデン・ハイテックス株式会社は、電子部品や電子機器の販売を主な事業としています。半導体製品、ディスプレイ、システム製品などの販売を行っており、国内外の大手メーカーに対して幅広い商品を提供しています。特に近年はAI(人工知能)やデータセンターなどのデジタル変革分野に注目し、優良顧客の開拓に力を入れています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が319億55百万円と前年同期比4.8%減少しました。一方で、営業利益は8億77百万円と前年同期比56.0%の大幅な減少となりました。これは、主要取引先の民事再生手続きに伴う特別費用の計上により販売管理費が大幅に増加したことが主な要因です。
売上・利益の推移
シンデン・ハイテックス株式会社の直近3年間の売上高と利益の推移をみると、売上高は341億円前後で推移しているものの、利益面では変動が大きいことがわかります。とくに当期の営業利益が大幅に減少したのは、特別費用の計上による影響がでているためです。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の財政状態を見ると、総資産は187億38百万円と前期末比11.2%増加しました。これは主に、現金及び預金が14億57百万円、受取手形・売掛金が6億円それぞれ増加したことによるものです。一方、負債は116億4百万円と前期末比17.0%増加し、純資産は71億34百万円と前期末比2.8%増加しました。
資産の部
資産は187億38百万円となり、前期末から増加しています。流動資産では現金及び預金の増加、売掛金の増加などが主な要因です。一方、固定資産では差入保証金の減少があったものの、全体としては増加傾向にあります。
負債の部
負債は116億4百万円と前期末から増加しました。流動負債では買掛金の増加、短期借入金の増加などがありました。固定負債では長期借入金の減少がみられましたが、全体としては増加傾向にあります。
純資産の部
純資産は71億34百万円となり、前期末から増加しています。これは主に、利益剰余金の増加や自己株式の減少などによるものです。自己資本比率は38.0%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
シンデン・ハイテックス株式会社のROA(総資産経常利益率)は、当期4.4%と前期の8.6%から大幅に減少しています。これは経常利益が大幅に減少したことが主な要因です。一方、ROE(自己資本利益率)は5.1%と前期の9.3%から低下したものの、一定の水準を維持しています。これは自己資本が比較的安定的に推移したことによります。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動により14億57百万円の資金増加となりました。一方で、投資活動では2億円の資金減少、財務活動では4億24百万円の資金減少となりました。全体としては現金及び預金が増加傾向にあり、財務の健全性は維持できていると言えます。
配当の支払額
シンデン・ハイテックス株式会社は、年2回の配当を行っています。当期の年間配当金は1株につき135円となっており、前期と同水準を維持しています。配当性向は34%と、株主還元にも配慮しながら内部留保の確保にも努めています。
今後の展望
シンデン・ハイテックス株式会社は、今後3年間の中期経営計画において、収益構造改革の推進と、DX(デジタル変革)市場、GX(脱炭素化)市場への注力を掲げています。具体的には、既存顧客への安定供給と並行して、新たな成長分野での取り組みにも力を入れていく方針です。業界動向の変化に柔軟に対応しながら、持続的な成長を実現していくことが期待されます。
編集部のまとめ
シンデン・ハイテックス株式会社の今期決算は、主要顧客の経営環境悪化による特別費用の計上で大きな影響を受けましたが、DXやGXといった成長分野への注力姿勢は評価できます。引き続き、市況変動の影響を最小限に抑えながら、収益基盤の強化に取り組むことが重要でしょう。中期的な成長に期待が高まる一方、短期的には業績の下振れリスクにも注意が必要です。
シンデン・ハイテックス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
シンデン・ハイテックス株式会社の決算日は3月31日です。年2回の配当を行っており、当期の年間配当金は1株につき135円となっています。配当性向は34%と、株主還元と内部留保のバランスを取ろうとしています。今後も安定的な配当を続けていくことが期待されます。