株式会社メタルアートの2023年度第3四半期の決算報告が発表されました。業績が好調で、売上高や利益が増加しているという内容でしたので、今回の決算について詳しく見ていきましょう。
企業情報
企業名: 株式会社メタルアート
証券コード: E02185
決算期: 2023年3月31日
株式会社メタルアートの決算日・決算時期(スケジュール）は？
株式会社メタルアートの決算は、3月31日を期末日としており、第3四半期の決算報告書を2024年2月8日に発表しています。年間では、第1四半期(4月-6月)、第2四半期(7月-9月)、第3四半期(10月-12月)、第4四半期(1月-3月)の4回、四半期ごとの業績報告を行っています。
主な事業
株式会社メタルアートは、鍛工品の製造販売を主な事業としています。自動車部品、建設機械部品、農業機械部品など幅広い製品を手掛けており、日本国内だけでなくインドネシアにも拠点を構えて海外展開も行っています。高度な鍛造技術を強みとし、幅広い顧客層から信頼を得ている企業です。
今期の業績と利益率は？
株式会社メタルアートの2023年度第3四半期の業績は、売上高357億円と前年同期比11.4%の増加、経常利益27億円と2.7%の増加、親会社株主に帰属する四半期純利益18億円と2.9%の増加となりました。鋼材価格や燃料費の高騰分を販売価格に一部転嫁できたことなどが増収・増益の要因です。
売上・利益の推移
株式会社メタルアートは、過去3年間で売上高が着実に増加しています。2022年度は442億円、2023年度第3四半期では357億円と好調な実績を示しています。一方で、利益面では2022年度が38億円、2023年度第3四半期が27億円と増減がありますが、おおむね安定した推移といえます。
四半期連結貸借対照表について
株式会社メタルアートの2023年12月31日時点の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計は443億円となっています。前期末比で20億円の増加となっています。負債合計は200億円で、純資産は243億円となっており、自己資本比率は48.8%と健全な財務体質を維持しています。
資産の部
流動資産は266億円で、前期末比7億円増加しています。現金及び預金が6億円、電子記録債権が11億円増加したことなどが主な要因です。固定資産は177億円で12億円の増加となっています。有形固定資産が12億円増加しています。
負債の部
流動負債は178億円で、前期末比4億円の増加です。電子記録債務が8億円減少しましたが、短期借入金が20億円増加しました。固定負債は22億円で3億円の減少となっています。
純資産の部
純資産合計は243億円で、前期末比19億円の増加となっています。親会社株主に帰属する四半期純利益が18億円あったことなどが主な要因です。自己資本比率は48.8%と良好な水準を維持しています。
ROAとROE
株式会社メタルアートのROA(総資産経常利益率)は6.1%、ROE(自己資本当期純利益率)は7.5%となっています。前年同期と比べROAは0.1ポイント減少しましたが、ROEは0.2ポイント増加しています。売上高の増加と収益性の向上により、投下資本の効率性が高まっていると評価できます。
キャッシュフロー
当四半期においては詳細なキャッシュフロー計算書の開示はありませんが、前年同期と比べ減価償却費が増加していることから、営業活動によるキャッシュ・インフローが増加していると推測されます。また、設備投資を進めていることから、投資活動によるキャッシュ・アウトフローも増加しているものと考えられます。財務活動については、借入金の動向に注目する必要があります。
配当の支払額
株式会社メタルアートは、年2回の配当を行っています。2023年6月には1株当たり60円、2023年12月には1株当たり58円の配当を実施しました。この結果、2023年度の年間配当金は1株当たり118円となっています。利益水準に対して安定した配当を続けていることが特徴といえます。
今後の展望
株式会社メタルアートは、自動車、建設機械、農業機械など幅広い分野で高い技術力を生かし、国内外で事業展開を強化していく方針です。特に海外市場の開拓に力を入れ、グループ全体の売上と収益の拡大を目指しています。また、CASE(Connected, Autonomous, Shared & Services, Electric)に対応した自動車部品の開発を加速し、新たな収益源の創出にも取り組む計画です。
編集部のまとめ
株式会社メタルアートの2023年度第3四半期決算は、売上高、経常利益、純利益ともに増加しており、前年同期と比べ業績が好調に推移しています。鋼材価格高騰の影響を乗り越え、積極的な事業展開と収益力の向上により、健全な財務基盤を維持しているのが特徴です。今後も自動車やインフラ関連分野での需要を取り込み、さらなる成長が期待できる企業といえます。
株式会社メタルアートの決算日や配当についてまとめました。
株式会社メタルアートは3月31日を決算日とし、年2回の配当(中間配当、期末配当)を行っています。2023年度の年間配当金は1株当たり118円で、業績に応じた適切な利益還元を行っていることが分かりました。今後も安定した経営基盤のもと、株主のみなさまへの利益還元に力を入れていくことが期待されます。
