ニュースの要約
- 株式会社BULLとアリアンスペース社が、Ariane6ロケットへの宇宙デブリ化防止装置「HORN」の実装に関する実現可能性の検討を行い、2027年からの飛行実証を目指すことで合意した。
- アリアンスペース社は2021年にESAの「Net Zero Space」協定に署名し、持続可能な宇宙への取り組みを主要な優先事項としている。
- BULLは宇宙デブリの発生を防止する装置開発を進め、新たな時代の宇宙開発におけるSDGsに貢献することを目指している。
概要
株式会社BULL(栃木県宇都宮市、代表取締役社長/CEO:宇藤恭士、以下 BULL)と欧州のアリアンスペース社(Arianespace、本社:フランス・レミューロ、CEO David Cavailloles、以下 アリアンスペース社)は、宇宙デブリを低減するため、Ariane6ロケットへの宇宙デブリ化防止(PMD、Post Mission Disposal)装置「HORN」(以下 同装置)の実装に関する実現可能性の検討を実施し、2027年からの飛行実証を目指すステップに進むことを合意しました。
2024年、BULLとアリアンスペース社は、宇宙における持続可能性の重要性に関する共通認識に基づき、同装置のAriane6ロケットに対する実現可能性の検討について覚書(以下 MOU)を締結しました。このMOUの下で、両社はBULLが開発中の同装置をAriane6ロケットの複数衛星打ち上げのためのデュアル・ローンチ・システム(以下 DLS)に実装するための検討を行い、その結果、同装置をAriane6ロケットのDLSに搭載することが有効であることが示されました。今後、両社は次のステップとして、Ariane6ロケットのDLS上での同装置の飛行実証を目指します。利用可能な打ち上げ枠は、2027年以降で検討されています。
アリアンスペース社は、2021年にESAの「Net Zero Space」協定に署名し、フランスの宇宙活動法(FSOA)に準拠することを発表しています。持続可能な宇宙への積極的な取り組みは、同社にとって主要な優先事項のひとつです。今回の連携は、Ariane6ロケットが持続可能性目標の達成に貢献し、宇宙デブリの発生防止を可能にするものとして期待されています。
編集部の感想
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宇宙開発における持続可能性の追求は重要な課題ですね。BULLとアリアンスペース社の協力関係は、この課題解決に大きく貢献することが期待できそうです。
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宇宙デブリの問題は深刻化しており、この種の取り組みが広がっていくことを願っています。双方の強みを生かした協力体制は頼もしいです。
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2027年からの飛行実証に向けて、両社の粘り強い努力に期待が高まります。この技術が実用化されれば、宇宙開発の未来がさらに明るくなるかもしれません。
編集部のまとめ
宇宙デブリ低減:株式会社BULL、アリアンスペース社と協力を加速についてまとめました
今回の発表は、宇宙開発における持続可能性を追求する取り組みの一例として注目に値するものです。
宇宙デブリの増加は深刻な問題となっており、その対策は喫緊の課題といえます。BULLが開発中の「HORN」装置をAriane6ロケットに実装することで、新たな切り口からの解決策が提示されることになります。
持続可能な宇宙開発を掲げるアリアンスペース社と、宇宙デブリ対策に積極的なBULLが協力関係を築いたことは、SDGsの観点からも非常に意義深いといえるでしょう。
2027年からの飛行実証が実現すれば、宇宙開発における環境負荷の低減に大きな前進が期待できます。双方の技術力と熱意が結集された本プロジェクトの成果に注目が集まります。
参照元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000113020.html