株式会社DTSの2023年12月期第3四半期(2023年4月1日~2023年12月31日)の決算は順調に推移しました。売上高は前年同期比12.1%増の846億71百万円、営業利益は前年同期比16.7%増の95億21百万円、経常利益は前年同期比18.0%増の97億84百万円と、売上・利益ともに堅調な業績となっています。
企業情報
企業名: 株式会社DTS
証券コード: E04861
決算期: 3月期
株式会社DTSの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社DTSの決算日は3月31日で、決算発表は翌年の5月頃に行われます。そして、四半期決算では6月、9月、12月の各四半期末日の2週間以内に発表されます。
主な事業
株式会社DTSは、主に情報サービス業を手掛けており、システムインテグレーション(SI)やITアウトソーシング、AIやクラウド、IoTなどの先端技術を活用したソリューションの提供を行っています。業務系、技術系、基盤系の3つの事業セグメントで構成されており、幅広い分野で活躍しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は、売上高846億71百万円(前年同期比12.1%増)、営業利益95億21百万円(前年同期比16.7%増)と順調に推移しました。利益率は、営業利益率11.3%、経常利益率11.5%と高い水準を維持しています。
売上・利益の推移
過去3年の売上高と利益の推移を見ると、売上高は増加傾向にあり、2023年3月期には1,061億32百万円と過去最高を更新しました。利益も経常利益が2023年3月期には119億32百万円と堅調に伸びています。DTSは着実に事業を拡大し、収益性も高まってきていることがわかります。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の総資産は、789億57百万円となり、前期末から17億18百万円減少しました。一方、純資産は633億70百万円と前期末から9億93百万円増加しており、自己資本比率は78.8%と健全な財務体質を維持しています。
資産の部
資産の部では、のれんが13億61百万円、投資有価証券が9億54百万円増加した一方で、受取手形、売掛金及び契約資産が31億23百万円、現金及び預金が26億12百万円減少しています。
負債の部
負債の部では、流動負債のその他に含まれる未払金が7億32百万円増加した一方で、賞与引当金が13億78百万円、未払法人税等が12億円、買掛金が9億63百万円減少しました。
純資産の部
純資産の部では、親会社株主に帰属する四半期純利益66億3百万円の計上や自己株式の取得16億円、自己株式の消却9億79百万円などがありました。
ROAとROE
DTSのROAは当第3四半期で10.5%、ROEは12.9%となっています。前年同期と比べROAは0.6ポイント、ROEは1.0ポイント上昇しており、収益性と資本効率の向上が進んでいます。これは、デジタル化などの成長分野への注力が奏功しているためと考えられます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは67億46百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは44億66百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは50億12百万円の支出となりました。全体としては26億12百万円のキャッシュ減少となっています。
配当の支払額
DTSは株主還元に積極的で、当期は期中に50億円の配当を実施しました。1株当たり配当金は70円で、うち30円は創立50周年記念配当となっています。また、2月から3月にかけて最大10億円の自己株式の取得も決議しており、株主への利益還元に力を入れています。
今後の展望
DTSは2030年に向けた経営ビジョン「Vision2030」に基づき、既存SIビジネスの進化に加えてデジタル、ソリューション、サービスビジネスの強化に取り組んでいます。中期経営計画では2025年3月期の売上高1,150億円、EBITDA130億円を目標としており、その達成に向けて注力分野への積極投資や事業運営体制の改革などに取り組んでいきます。
編集部のまとめ
株式会社DTSの2023年12月期第3四半期決算は、売上高、営業利益、経常利益のいずれも前年同期比で2桁増加と堅調な業績でした。ROAやROEも改善し、財務体質も健全です。今後は、デジタル化やソリューション、サービス分野の強化に注力し、中期経営計画の目標達成を目指していくことが期待されます。
株式会社DTSの決算日や配当についてまとめました。
株式会社DTSの決算日は3月31日で、四半期決算は6月、9月、12月の各四半期末日から2週間以内に発表されています。配当については、中間配当が年1回、期末配当が年1回の年2回実施しており、当期は合計で1株当たり115円(うち30円は創立50周年記念配当)が支払われました。今後も株主還元に注力していく方針です。