中国電力株式会社の最新四半期決算がまとまりました。電気料金の見直しなどによる増収や燃料価格低下による増益など、前年同期と比べて大幅な業績改善を果たしていることが分かりました。売上高は1兆2,048億円、営業利益は1,758億円と、いずれも大幅な増加となり、同社の業績が回復基調に転じていることがわかります。
企業情報
企業名: 中国電力株式会社
証券コード: 95040
決算期: 3月期
中国電力株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
中国電力株式会社の決算日は3月31日です。第3四半期の決算報告書は2024年2月9日に発表されました。
主な事業
中国電力株式会社は、広島県を中心とする中国地方を事業エリアとする電力会社です。電力の供給を中心とした総合エネルギー事業のほか、送配電事業や情報通信事業なども展開しています。電力事業では、発電から送配電、小売りまでの一貫したサービスを提供しています。
今期の業績と利益率は?
今期の業績は大幅な業績改善となりました。売上高は1兆2,048億円と前年同期比で2.1%の増収、営業利益は1,758億円と前年同期の営業損失から大きく改善しています。これにより、同社の営業利益率は14.6%と高水準となりました。
売上・利益の推移
直近3年間の連結業績を見ると、2023年3月期は売上高が1兆6,946億円、営業損失が1,068億円と大幅な赤字となりましたが、2024年3月期第3四半期では売上高1兆2,048億円、営業利益1,758億円と、大幅な業績改善となっています。主な要因は、電気料金の見直しなどによる増収と燃料価格の低下に伴う燃料費の減少によるものです。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末時点の総資産は4兆1,396億円と、前期末から996億円増加しています。一方、負債は3兆5,427億円と前期末から418億円減少しています。この結果、純資産は5,969億円、自己資本比率は14.2%となりました。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が増加したことなどから、前期末から996億円増加しています。固定資産は電気事業固定資産を中心に3兆9,413億円となっています。
負債の部
負債の部では、有利子負債は増加しましたが、未払費用が減少したことなどから、前期末から418億円減少しています。
純資産の部
純資産の部では、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上などにより、前期末から1,414億円増加し、5,969億円となりました。この結果、自己資本比率は14.2%となっています。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は前期の-2.6%から当期は4.0%に改善しました。これは経常利益が大幅に改善したことが主な要因です。一方、ROE(自己資本当期純利益率)は前期の-34.2%から当期は24.4%と大幅に上昇しています。これは親会社株主に帰属する四半期純利益が120億円と大幅な黒字に転換したためです。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは公表されていませんが、営業活動によるキャッシュ・フローが大幅な黒字となったことで、現金及び預金残高が前期末から78億円増加し、3,328億円となっています。これにより、同社の財務基盤は強化されていると言えます。
配当の支払額
当社は2023年10月31日の取締役会決議に基づき、第2四半期末配当金を1株当たり5円としています。この配当金総額は1,802百万円となっています。前期の年間配当金は1株当たり20円でしたので、今期の配当水準は未確定ですが、好業績を背景に上振れする可能性もあるといえるでしょう。
今後の展望
同社は、電気料金の見直しや燃料費の減少などにより、当第3四半期連結累計期間の業績が大幅に改善しています。今後も電力需要の回復や再生可能エネルギーの利用拡大に伴う収益の増加が期待されます。一方で、独占禁止法違反に関する対応など課題もありますが、全体としては順調な業績推移が続くと見られます。
編集部のまとめ
中国電力株式会社の第3四半期決算は大幅な業績改善となりました。電気料金の見直しや燃料価格の低下など、収益環境の改善により、売上高、営業利益ともに大幅な増加となっています。今後も電力需要の回復や再生可能エネルギー利用の拡大などを背景に、業績の好調が続くことが期待されます。ただし、独占禁止法違反問題への対応など課題もあるため、今後の動向にも注目が必要です。
中国電力株式会社の決算日や配当についてまとめました。
中国電力株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算は2024年2月9日に発表されました。当期の配当金は1株当たり5円と前期に比べて減少していますが、好業績を背景に今後上振れする可能性もあります。引き続き同社の動向に注目していく必要があるでしょう。