ダイジェット工業株式会社の2023年12月期第3四半期決算が発表されました。全体としては業績が悪化しているものの、輸出は好調に推移しており、今後の回復に期待がかかっています。また、自己資本比率も堅調に推移しており、財務的な健全性も保たれています。詳しい決算内容をご紹介します。
企業情報
企業名: ダイジェット工業株式会社
証券コード: 61380
決算期: 2023年12月期
ダイジェット工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ダイジェット工業株式会社の決算は3月31日に終了する事業年度の決算となります。今回発表されたのは第3四半期(2023年4月1日~12月31日)の決算報告です。
主な事業
ダイジェット工業株式会社は、超硬合金や切削工具の製造・販売を主な事業としている企業です。主力製品は焼肌チップ、切削工具、耐摩耗工具などです。顧客は自動車やエレクトロニクス、機械業界などの幅広い業界に展開しています。
今期の業績と利益率は?
今期の売上高は6,120百万円と前年同期比で5.0%の減少となりました。一方で、売上原価率は68.4%と前年同期比で1.8ポイント悪化しており、その結果、営業利益は24百万円の損失となりました。利益率の悪化が課題といえます。
売上・利益の推移
過去3年間の業績推移を見ると、売上高は8,803百万円から6,120百万円へと減少傾向にあります。一方で、経常利益は362百万円から14百万円へと減少しており、利益面でも厳しい状況が続いています。今後の売上拡大と収益性の改善が課題となっています。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末時点の資産合計は16,201百万円で、前期末比で186百万円の減少となっています。一方で、負債合計は8,732百万円で、前期末比で157百万円の減少となっています。自己資本比率は46.1%と財務健全性は保たれています。
資産の部
資産の部では、流動資産が8,611百万円と前期末比37百万円の増加、固定資産が7,589百万円と223百万円の減少となりました。固定資産の減少は主に有形固定資産の減少によるものです。
負債の部
負債の部では、流動負債が3,886百万円と前期末比372百万円の減少、固定負債が4,846百万円と215百万円の増加となりました。流動負債の減少は主に短期借入金の減少によるものです。
純資産の部
純資産の部では、株主資本が6,620百万円と前期末比202百万円の減少、その他の包括利益累計額が848百万円と173百万円の増加となりました。純資産合計は7,468百万円と前期末比29百万円の減少となっています。
ROAとROE
ROAは前年同期の3.1%から0.2%へ、ROEは3.7%から-1.7%へと大幅に悪化しています。これは主に売上高の減少と利益率の低下が影響しています。収益性の改善が課題です。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュフローの状況は開示されていませんが、営業活動によるキャッシュフローは前年同期比で減少していると推測されます。設備投資を続けつつ、収益性を高めていくことが重要といえます。
配当の支払額
ダイジェット工業は年間2回の配当を行っており、第2四半期末に1株25円、期末に1株25円の配当を実施する予定です。前期は年間40円の配当でしたので、やや減少しています。
今後の展望
ダイジェット工業は中期的に売上高10%以上、営業利益10%以上の目標を掲げていますが、今期はそれを下回る見通しです。主力製品の需要は徐々に回復傾向にあり、業績の改善が期待されます。さらなる収益力の強化と財務体質の改善に取り組んでいくことが課題といえます。
編集部のまとめ
ダイジェット工業の2023年12月期第3四半期決算は、全体的に厳しい内容となりました。販売数量の減少と原価率の悪化により、営業損失を計上しています。一方で、輸出が好調に推移しており、今後の回復に期待がかかっています。財務面での健全性は保たれているものの、収益力の改善が課題といえます。今後の事業展開に注目していきましょう。
ダイジェット工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ダイジェット工業の決算日は3月31日で、今回発表されたのは第3四半期(2023年4月1日~12月31日)の決算です。また、年間配当は1株50円を予定しており、前期より減少しています。今後の業績改善に期待が寄せられています。