株式会社ニッカトーの2023年度第3四半期決算が発表されました。売上高は前年同期比7.5%減収の7,377,901千円となりましたが、経常利益は658,883千円と健全な業績を維持しています。電子部品関連の需要が落ち込む中、セラミックス事業は減収も利益を確保、エンジニアリング事業は計測機器の好調で増益を達成しています。今後も厳しい経営環境が続く見込みですが、同社は原価抑制や新製品開発などの対策を進め、収益力の強化に取り組んでいきます。
企業情報
企業名: 株式会社ニッカトー
証券コード: 53670
決算期: 2023年3月31日
株式会社ニッカトーの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ニッカトーの決算日は3月31日で、4四半期制を採用しています。第3四半期決算の発表は2024年2月9日に行われる予定です。
主な事業
株式会社ニッカトーは、主に機能性セラミックス、耐摩耗セラミックス、耐熱セラミックスなどのセラミック製品の製造・販売を行う「セラミックス事業」と、加熱装置や計測機器などのエンジニアリング製品の製造・販売を行う「エンジニアリング事業」の2つの事業を展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の売上高は7,377,901千円と前年同期比7.5%の減収となりました。一方で、経常利益は689,883千円と前年同期比25.4%減となっていますが、引き続き高い収益性を維持しています。
売上・利益の推移
売上高は2023年3月期が10,733,137千円と過去最高を記録していますが、2024年3月期は減収となる見通しです。一方で、経常利益は2023年3月期が925,052千円と過去最高を更新しており、同水準の業績が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
ニッカトーの四半期連結貸借対照表では、総資産が16,800,350千円、純資産が12,650,590千円となっています。資産の中心は現金及び預金と売掛金、負債の中心は電子記録債務と買掛金となっています。
資産の部
資産の部では、流動資産が10,077,646千円、固定資産が6,722,704千円となっています。流動資産の中心は現金及び預金3,604,874千円、売掛金3,212,262千円です。固定資産の中心は有形固定資産4,596,667千円、投資有価証券1,900,614千円です。
負債の部
負債の部では、流動負債が3,326,876千円、固定負債が822,883千円となっています。流動負債の中心は電子記録債務432,742千円、買掛金1,406,326千円です。固定負債の中心は長期借入金535,236千円です。
純資産の部
純資産の部では、株主資本が12,024,907千円、評価・換算差額等が625,682千円となっています。株主資本の中心は利益剰余金9,566,515千円です。
ROAとROE
ニッカトーのROAは前期4.1%、当期第3四半期3.2%となっており、微減傾向にあります。一方でROEは前期7.4%、当期第3四半期5.4%となっており、同様に減少しています。これは主に減収による影響と考えられます。今後は収益力の強化に向け、各種施策の実行が期待されます。
キャッシュフロー
キャッシュフローの状況については詳細な情報がないため、分析できませんでした。ただし、保有する現金及び預金は3,604,874千円と手元資金が厚く、財務体質は健全であると考えられます。
配当の支払額
ニッカトーは年2回の配当を実施しています。2023年6月期の年間配当金は24.0円、2023年12月期の中間配当金は11.0円となっています。安定した配当政策を維持しています。
今後の展望
ニッカトーは、エネルギーや原材料価格高騰の影響を受けながらも、セラミックス事業とエンジニアリング事業の両輪で収益力の維持に努めています。今後は、新製品開発や生産性向上などの施策を強化し、持続的な成長を目指していくことが期待されます。
編集部のまとめ
株式会社ニッカトーは、セラミックスやエンジニアリング製品の製造・販売を行う老舗企業です。当期第3四半期の業績は減収となったものの、依然として高い収益性を維持しており、健全な財務基盤を有しています。今後の経営環境は依然として厳しい状況が続くものの、同社は様々な施策を講じ、着実に業績を向上させていくことが期待されます。
株式会社ニッカトーの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ニッカトーの決算日は3月31日で、年2回の配当を実施しています。2023年6月期の年間配当金は24.0円、2023年12月期の中間配当金は11.0円となっており、株主還元も安定して行われています。同社は製造業としての基盤を堅持しつつ、今後の事業拡大にも期待が寄せられる企業といえます。