株式会社北洋銀行の第3四半期連結決算が発表されました。北洋銀行は北海道を代表する地域銀行で、預金残高は10兆8,641億円と大手行並みの規模を誇っています。今期の業績は好調で、経常利益が131億円と、前年同期比では減少したものの高水準を維持しています。また、ROAは1.02%、ROEは3.25%と、健全な経営状況にあるといえます。今後は基幹系システム移行による効率化やデジタル化の推進、地域金融の高度化などに取り組み、持続的な成長を目指していきます。
企業情報
企業名: 株式会社北洋銀行
証券コード: 85240
決算期: 3月期
株式会社北洋銀行の決算日・決算時期(スケジュール)は?
北洋銀行の決算日は3月31日で、年4回の四半期決算を行っています。最新の決算は2023年12月31日で終了する第3四半期の決算になります。
主な事業
北洋銀行は、預金・貸出業務、有価証券投資、為替業務、リース業務など、銀行業務を中心に事業を展開しています。北海道内を主要な営業基盤とし、個人・法人のお客様に幅広いサービスを提供しています。また、連結子会社のリース会社を通じてリース事業にも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
第3四半期連結累計期間の業績は、経常収益が974億円、経常利益が131億円と、前年同期比で増収減益となりました。利益率では、ROAが1.02%、ROEが3.25%と、健全な経営指標を維持しています。基幹系システム移行に伴う費用増加などがあったものの、有価証券売却益の増加などで底堅い業績を確保できています。
売上・利益の推移
北洋銀行の売上収益は、3年連続で増加しています。2022年3月期は953億円、2023年3月期第3四半期は974億円と着実に伸ばしています。一方で、利益面では2022年3月期は163億円の経常利益だったものの、今期第3四半期は131億円と減益となっています。これは基幹システム移行に伴う費用増加などが影響したためです。
四半期連結貸借対照表について
北洋銀行の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は12兆8,809億円と前期末から3,599億円増加しています。そのうち、貸出金は7兆6,448億円、預金は10兆8,641億円と大きな規模を維持しています。また、有価証券は2兆1,180億円と増加傾向にあります。
資産の部
資産の部では、現金預け金が2兆7,078億円と大きな割合を占めています。また、貸出金は7兆6,448億円と安定した貸出残高を維持しています。有価証券は2兆1,180億円と前期末から大幅に増加しています。
負債の部
負債の部では、預金が10兆8,641億円と大きな規模となっています。また、債券貸借取引受入担保金が4,990億円と増加しています。借入金も9,248億円と一定の水準を維持しています。
純資産の部
純資産の部は4,229億円と、前期末から156億円増加しています。利益剰余金が1,740億円と安定的な収益基盤を示しています。また、その他有価証券評価差額金が493億円と資産の時価評価が進んでいます。
ROAとROE
北洋銀行のROAは1.02%、ROEは3.25%となっています。ROAは前年同期比で減少したものの、依然として1%を超える水準を維持できています。ROEも3%台後半の健全な水準を確保しており、収益性の高い経営が続いています。今後はデジタル化の推進などによる生産性向上で、さらなる収益力の向上が期待されます。
キャッシュフロー
北洋銀行のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュフローが安定的に黒字を維持しています。一方で、有価証券の取得などに充てられる投資活動によるキャッシュアウトが大きくなっています。財務活動では配当支払いのためのキャッシュアウトが続いていますが、全体としては現金及び現金同等物が2兆7,078億円と手元流動性が十分確保できています。
配当の支払額
北洋銀行は、株主還元として年2回の配当を行っています。直近の中間配当は1株当たり5円、期末配当も5円を予定しています。したがって、年間配当は1株当たり10円となる見込みです。配当性向は約25%前後で推移しており、着実な株主還元を行っています。
今後の展望
北洋銀行は、基幹系システムの刷新や、デジタル化の推進、地域金融の高度化などに取り組み、持続的な成長を目指しています。特に、システム移行による業務効率化やペーパーレス化の推進などで、経費の削減や生産性の向上が期待されます。また、地域密着型の営業体制を強化し、地域金融の高度化を図ることで、地域密着型金融の強化にも注力していきます。これらの取り組みにより、北洋銀行は中長期的な企業価値の向上を目指していくことでしょう。
編集部のまとめ
株式会社北洋銀行は、北海道の地域金融機関として安定した経営を続けています。今期の業績も、経常利益131億円と高水準を維持しており、ROAやROEなどの収益性指標も健全な水準にあります。今後はデジタル化やシステム刷新による業務効率化、地域金融の高度化など、持続的な成長に向けた施策に取り組んでいきます。配当政策でも、着実な株主還元を行っていることから、北洋銀行は中長期的に見て魅力的な投資先であると評価できます。
株式会社北洋銀行の決算日や配当についてまとめました。
北洋銀行の決算日は3月31日で、年4回の四半期決算を行っています。直近の決算は2023年12月31日で終了する第3四半期の決算です。また、北洋銀行は株主還元として年2回の配当を行っており、直近の中間配当は1株当たり5円、期末配当も5円を予定しています。したがって、年間配当は1株当たり10円となる見込みです。