ニュースの要約
- 江崎グリコ株式会社が冷蔵品の物流効率化に取り組み、「令和7年度物流パートナーシップ優良事業者表彰 大賞（経済産業大臣表彰）」を受賞した。
- 共同配送や段積みカーゴの活用により、トラック台数の66%削減、CO2排出量の32%削減、労働時間の60%削減を実現した。
- 食品メーカーと卸売業が協業し、既存の物流網を活用する新たな物流モデルを構築したことが評価された。
概要
江崎グリコ株式会社は、卸売業の物流網を活用した共同配送と、段積みカーゴによる混載でトラックの積載率を向上する新たな物流モデルを構築しました。この取り組みが評価され、「令和7年度物流パートナーシップ優良事業者表彰」で最高位の大賞（経済産業大臣表彰）を受賞しました。
従来の冷蔵品の物流は、トラック1台あたりの積載率が低く、効率が悪かったため、環境負荷が大きく、ドライバー不足も深刻化していました。そこでGlicoは食品卸売業の株式会社サンライズグランドフーズと協業し、静岡県で段積みカーゴを活用したチルド物流シェアリングを展開しました。
具体的には、Glicoが商品をサンライズグランドフーズに納品し、同じ拠点の物流倉庫をハブにした物流網でGlicoの商品と他社商品を混載し、共同配送しました。これにより、Glicoの輸配送車両の台数を大幅に減らすことができ、サンライズグランドフーズの共同配送の輸送効率を高めることができました。
また、段積みカーゴを2段、3段積みすることで、車両の空きスペースを有効活用し、積載率を向上しました。さらに、納品先ごとに仕分けた状態（パケット型）で輸送することで、サンライズグランドフーズの物流倉庫内での作業負荷を大幅に軽減できました。
この取り組みの結果、静岡方面に直接配送するトラックの台数を1日6台から2台に削減し（年間▲66％）、CO2排出量を32%削減し、労働時間を60%削減することができました。
食品メーカーと卸売業が垣根を越えて協業したこの取り組みは、効率性と環境負荷低減、トラックドライバーの労働時間の短縮を実現し、物流業界が抱える課題解決に貢献する先進的なモデルを構築したと評価されています。
編集部の感想
編集部のまとめ
冷蔵品の物流効率化：江崎グリコ株式会社が令和7年度物流パートナーシップ優良事業者表彰 大賞（経済産業大臣表彰）を受賞についてまとめました
今回の江崎グリコ株式会社の取り組みは、食品メーカーと卸売業が垣根を越えて協業し、冷蔵品の物流効率化を実現したという点で非常に注目に値します。従来の課題であった低い積載率、環境負荷の大きさ、ドライバー不足といった問題に対して、共同配送や段積みカーゴの活用など、新しい発想で解決策を見出せたことが高く評価されたのだと思います。
特に、トラック台数の66%削減やCO2排出量の32%削減、労働時間の60%削減といった目覚ましい数値改善は、まさに物流業界が抱える課題解決につながる画期的な取り組みだと言えるでしょう。このような先進的なモデルが広く展開されていくことで、物流の効率化と環境負荷の低減、ドライバー不足の解消など、業界全体の課題解決につながることが期待されます。
今回の取り組みは、食品メーカーと卸売業の垣根を越えた連携のもと、既存の物流網を上手く活用しながら、新しい発想で課題を解決した好事例といえます。今後、このような先進的な取り組みが広がり、物流の課題解決につながっていくことを期待したいですね。
参照元：https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000601.000001124.html
