株式会社プロシップの第55期第3四半期決算が発表されました。同社はシステム開発や運用支援などのIT関連サービスを手掛ける企業で、主力製品は固定資産管理システムです。今期の売上高は前年同期比0.8%増加し、4,912百万円となりました。営業利益は11.4%減の985百万円、経常利益は7.7%減の1,194百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は6.9%減の838百万円と減益となりましたが、依然として高水準の業績を維持できています。
企業情報
企業名: 株式会社プロシップ
証券コード: 37630
決算期: 3月期
株式会社プロシップの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社プロシップは3月期決算企業で、決算日は3月31日です。第3四半期決算は12月31日時点の数値となります。
主な事業
株式会社プロシップは、固定資産管理システムの開発・販売を中核事業としています。また、ソフトウェア受託開発やITコンサルティング、ITアウトソーシングなども手掛けている総合ITソリューションプロバイダーです。主力のパッケージソリューション事業の売上が全体の約98%を占めています。
今期の業績と利益率は?
今期第3四半期の売上高は4,912百万円と前年同期比0.8%増と堅調に推移しています。一方で、営業利益は985百万円と11.4%減少しました。これは、大型案件の立ち上げ初期における課題対応費用の増加や研究開発投資の拡大などが影響しています。ただし、依然として20%超の高い営業利益率を維持しているのが特徴です。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高と利益の推移を見ると、売上高は2022年3月期に6,600百万円まで拡大し、今期は4,912百万円と順調に推移しています。利益面でも、経常利益は2022年3月期に1,831百万円と高水準を維持しており、今期も1,194百万円と高い利益率を確保できています。
四半期連結貸借対照表について
株式会社プロシップの2023年12月末時点の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は9,120百万円と前期末比494百万円増加しています。現金及び預金が5,780百万円と手元流動性が高く、自己資本比率も74.2%と健全な財務体質を維持しています。
資産の部
流動資産が7,376百万円と全体の80%以上を占め、その中で現金及び預金が5,780百万円と最も大きな割合を占めています。固定資産は1,744百万円で、主に無形固定資産のソフトウエアが227百万円となっています。
負債の部
負債合計は2,096百万円で、流動負債が1,706百万円、固定負債が389百万円となっています。流動負債の中では契約負債が968百万円と最も大きな割合を占めています。
純資産の部
純資産合計は7,024百万円で、自己資本比率は74.2%と高水準を維持しています。利益剰余金が10,612百万円と積み上がっており、健全な財務基盤が確立されています。
ROAとROE
株式会社プロシップのROA(総資産経常利益率)は13.1%、ROE(自己資本当期純利益率)は12.0%となっています。ROAは高い水準を維持しており、ROEも二桁の高い水準を保っています。これは同社の高い収益性と効率的な資産運用、健全な財務体質を示しています。
キャッシュフロー
株式会社プロシップのキャッシュフローは堅調に推移しています。営業活動によるキャッシュ・フローは786百万円のプラスとなり、投資活動によるキャッシュ・フローは△75百万円、財務活動によるキャッシュ・フローは△144百万円となりました。手元流動性が高く、設備投資や配当金支払いなどにも十分対応できる財務基盤が構築されています。
配当の支払額
株式会社プロシップは株主重視の経営を行っており、安定的な配当を実施しています。直近の2023年6月の期末配当は1株47円、年間配当金は94円と、前期から2円増配となりました。自己資本配当率は1.3%と、企業規模に見合った高水準の配当を実現しています。
今後の展望
株式会社プロシップは、主力の固定資産管理ソリューションの拡販とともに、成長戦略の一つとして注力しているインフラ業界への展開に期待が寄せられています。中長期的には、DX需要の高まりを背景に、企業の経営管理強化や業務効率化に資するソリューションの開発・販売を積極的に行い、更なる成長を目指しています。
編集部のまとめ
株式会社プロシップは主力の固定資産管理ソリューションを中心に、高い収益力と安定した財務基盤を構築している企業です。第3四半期の業績は減益となりましたが、依然として高い利益率を維持しており、株主還元も充実しています。今後も、成長戦略であるインフラ業界への展開などに注目が集まるでしょう。
株式会社プロシップの決算日や配当についてまとめました。
株式会社プロシップは3月期決算企業で、決算日は3月31日です。直近の2023年6月期の期末配当は1株47円、年間配当金は94円と、企業規模に見合った高水準の配当を実現しています。安定的な収益力と健全な財務基盤を背景に、今後も株主還元の充実が期待されます。