株式会社アイドママーケティングコミュニケーション(以下、アイドママ)の2023年12月期第3四半期の決算報告が発表されました。アイドママはマーケティングコミュニケーション事業を展開しており、広告関連やシステム開発・保守などの分野で安定的に収益を上げています。今期も堅調な業績を維持しており、株主の期待にも応えられそうです。
企業情報
企業名: 株式会社アイドママーケティングコミュニケーション
証券コード: E32198
決算期: 3月期
株式会社アイドママーケティングコミュニケーションの決算日・決算時期(スケジュール)は?
アイドママの決算は3月期で、毎年3月31日が決算日になります。今期の決算発表は2024年2月9日に行われ、株主総会は6月下旬に開催される予定です。
主な事業
アイドママは、マーケティングコミュニケーション事業を中心に展開しています。広告関連サービスでは企画・制作からプロモーションの実行まで、一貫したソリューションを提供しています。また、システム開発・保守では、POS、電子棚札などの小売店向けのシステムを開発し、運用サポートも行っています。これらの事業を通して、企業のマーケティング戦略を包括的にサポートしています。
今期の業績と利益率は?
アイドママの当第3四半期の業績は、売上高4,440,210千円、経常利益202,601千円と好調でした。同期間の売上高は前年同期比1.0%増、経常利益は15.2%減となりましたが、依然として高い経常利益率4.6%を維持しています。このように堅調な業績が続いており、通期の業績も期待できそうです。
売上・利益の推移
アイドママの過去3年の売上高と利益推移をみると、売上高は4,398,412千円から4,440,210千円と微増傾向にあります。一方で、経常利益は239,002千円から202,601千円と減少しています。これは人件費の増加などによるコスト上昇が影響しているようです。しかし、全体としては安定した収益基盤を築いていると評価できます。
四半期連結貸借対照表について
アイドママの四半期連結貸借対照表を見ると、総資産4,640,850千円、負債1,770,790千円、純資産2,870,060千円となっています。前期末比で、総資産は増加し、負債も増えましたが、純資産も増加しており、財務体質は健全に保たれています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金2,387,387千円、受取手形、売掛金及び契約資産941,252千円が主な内訳です。流動性が高く、事業運営に必要な資金を保有しています。
負債の部
負債の部では、電子記録債務475,549千円、買掛金466,353千円が主な内訳です。有利子負債も370,000千円と低水準を維持しており、財務リスクは低い水準にあります。
純資産の部
純資産の部では、資本金513,680千円、利益剰余金2,055,430千円となっています。自己資本比率は61.8%と高く、財務基盤は非常に健全です。
ROAとROE
アイドママのROA(総資産経常利益率)は4.4%、ROE(自己資本利益率)は3.0%となっています。ROAは前年同期比0.9ポイント減少、ROEは4.1ポイント減少しています。これは経常利益の減少により収益性が若干悪化したためと考えられます。ただし、いずれも業界平均以上の水準を維持しており、高い収益性を保っています。
キャッシュフロー
アイドママのキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュ・フローがプラス226,445千円となり、投資活動によるキャッシュ・フローがマイナス42,704千円となりました。一方、財務活動によるキャッシュ・フローはマイ
ナス228,860千円と、主に配当金の支払いによりマイナスとなりました。全体としては、現金及び現金同等物が45,119千円減少しています。
配当の支払額
アイドママは、株主への利益還元にも力を入れています。当期は、1株当たり9円(年間18円)の配当を行う予定です。この水準は、業績に対して十分な還元率だと考えられます。今後も安定した配当を維持していくことが期待されます。
今後の展望
アイドママは、流通小売業界のデジタル化への対応を強化しています。オールメディアプロモーション支援やDX(デジタルトランスフォーメーション)支援などの新サービスを積極的に展開し、顧客ニーズに応えていく方針です。また、新型コロナ禍で変化した消費者行動への対応も重要視しており、今後も企業価値の向上に努めていくと考えられます。
編集部のまとめ
アイドママは、マーケティングコミュニケーションの分野で安定した収益基盤を持つ企業です。当期の業績は堅調に推移し、財務体質も健全です。また、配当も業績に見合った水準を維持しており、株主還元にも注力しています。今後は、DXやオールメディア対応などの新サービスを通じて、企業価値の向上をさらに図っていくと期待されます。
株式会社アイドママーケティングコミュニケーションの決算日や配当についてまとめました。
アイドママの決算日は3月31日で、毎年6月下旬に株主総会が開催されます。配当は年2回(中間・期末)行われており、当期は1株当たり9円(年間18円)の配当を予定しています。安定した収益力と健全な財務体質を背景に、今後も安定的な配当が期待できそうです。