ヴィスコ・テクノロジーズ株式会社の2023年12月期第3四半期決算が発表されました。売上高は前年同期比9.1%減の2,309,651千円となり、収益環境が厳しい状況が続いていることがわかります。しかし、市場拡大に向けた新製品やサービスの提案など、経営の取り組みにも注目が集まります。
企業情報
企業名: ヴィスコ・テクノロジーズ株式会社
証券コード: E33583
決算期: 3月期
ヴィスコ・テクノロジーズ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ヴィスコ・テクノロジーズ株式会社は3月期決算を行っており、第3四半期決算は12月31日を基準日としています。決算発表は第3四半期は2月頃、本決算は6月頃に行われます。
主な事業
ヴィスコ・テクノロジーズ株式会社は画像処理検査装置事業を主な事業としています。半導体や電子部品、自動車部品、デジタル家電、産業機器などの検査工程に画像処理技術を応用した検査装置を開発・製造・販売しています。また、独自のAI技術を活用した検査機能の高度化にも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高2,309,651千円(前年同期比9.1%減)、営業損失145,136千円となりました。売上高は前年同期から減少しており、厳しい収益環境が続いていることがわかります。利益面では、販売費及び一般管理費の増加も影響し、営業損失となっています。
売上・利益の推移
ここ数年の売上高は3,500千円前後で推移してきました。しかし、当第3四半期の売上高は2,309,651千円と前年同期から大きく減少しています。一方で、利益面では前年同期の営業利益159,873千円から当期は145,136千円の営業損失となっており、収益性が悪化している状況です。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の総資産は4,406,242千円で、前期末から223,963千円減少しています。主な要因は、売掛金の回収等による現金及び預金の増加と有形・無形固定資産の減価償却による減少です。負債合計は1,139,849千円で、前期末から94,343千円増加しています。この結果、自己資本比率は69.8%となり、財務の健全性は維持されています。
資産の部
流動資産は4,102,520千円と前期末から2.1%減少しました。現金及び預金が154,965千円増加した一方で、売上債権の回収により181,024千円減少しています。固定資産は303,721千円と30.5%減少しており、主に減価償却等により有形・無形固定資産が減少しています。
負債の部
流動負債は1,007,553千円と4.6%増加しました。買掛金が102,626千円増加した一方で、借入金の返済等により減少しています。固定負債は132,296千円と61.0%増加しており、これは主に繰延税金負債の増加によるものです。
純資産の部
純資産は3,266,392千円と前期末から8.9%減少しました。主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純損失228,488千円の計上と自己株式の増加によるものです。この結果、自己資本比率は69.8%となりました。
ROAとROE
当第3四半期末のROAは-5.2%、ROEは-6.9%となっています。前年同期のROAが7.3%、ROEが9.2%だったことから、大幅な悪化が見られます。これは、売上高の減少と営業損失の計上が主な要因です。今後の業績回復が課題となっています。
キャッシュフロー
四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成されていませんが、貸借対照表の情報から、現金及び預金が前期末から154,965千円増加していることがわかります。経営活動によるキャッシュ・フローの改善に取り組んでいる様子が窺えます。
配当の支払額
当期の期末配当金は1株当たり8円と、前期と同額が支払われています。総額で49,131千円の配当を実施しました。安定した配当政策を維持する一方で、業績回復に向けた内部留保の蓄積にも注力している様子がうかがえます。
今後の展望
ヴィスコ・テクノロジーズ株式会社は、市場拡大に向けた新製品開発やサービスの提案に取り組んでいます。特に、車載用及び民生機器用の電子部品検査用途を中心に、既存顧客への販売強化と新規顧客の開拓を目指しています。加えて、独自のAI技術を活用した検査機能の高度化など、顧客ニーズに柔軟に対応できる体制づくりにも注力しています。
編集部のまとめ
ヴィスコ・テクノロジーズ株式会社は、画像処理検査装置事業を中心に事業展開を行っていますが、当期は売上高の減少と営業損失計上と厳しい決算結果となりました。しかし、市場拡大に向けた新製品開発やAI技術の活用など、柔軟な経営改善策にも期待がかかっています。今後の業績回復に注目です。
ヴィスコ・テクノロジーズ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ヴィスコ・テクノロジーズ株式会社の決算は3月期で、第3四半期決算は12月末を基準日としています。配当は1株当たり8円と前期と同額を維持しており、安定的な配当政策を続けています。今後の業績回復に期待が寄せられるところです。