東京で飲食店向けの店舗転貸借事業や不動産売買事業などを展開する株式会社テンポイノベーションの決算報告をご紹介します。同社は着実な成長を遂げており、国内大手チェーン店舗数を上回る転貸借物件数を有しています。事業の多角化にも積極的で、さらなる経営基盤の強化が期待されます。
企業情報
企業名: 株式会社テンポイノベーション
証券コード: 34840
決算期: 2023年3月期
株式会社テンポイノベーションの決算日・決算時期(スケジュール）は？
3月31日が決算日で、第3四半期累計期間は2023年4月1日から2023年12月31日までとなっています。
主な事業
店舗転貸借事業では、自社が不動産オーナーから賃借した店舗物件を個人や小規模な飲食事業者に転貸しています。また、不動産売買事業でも店舗物件を中心に収益物件の仕入れや販売を行っています。さらに、店舗家賃保証事業も展開するなど、店舗支援事業を中心に事業の多角化を進めています。
今期の業績と利益率は？
第3四半期累計期間の売上高は10,521,694千円と前年同期比6.6%の増収となりました。一方、営業利益は720,495千円と29.6%減少しています。事業環境の変化に伴う原材料高や人件費の増加の影響が見られたものの、堅調な需要を背景に安定的な収益確保を続けています。
売上・利益の推移
近年の業績は売上高、営業利益ともに増加傾向にあり、安定した収益基盤を築いています。特に店舗転貸借事業が業績の柱となっており、同事業の好調さが全体の業績を牽引しています。不動産売買事業も成長に寄与しています。
四半期連結貸借対照表について
当社グループの財政状態は良好で、総資産13,217,824千円、負債10,045,554千円、純資産3,172,269千円と健全な財務バランスを維持しています。
資産の部
流動資産は5,109,295千円で、主な内訳は現金及び預金2,826,692千円、販売用不動産944,933千円です。固定資産は8,108,529千円で、差入保証金6,770,736千円が大部分を占めています。
負債の部
流動負債は2,065,377千円で、主な内訳は前受収益1,493,996千円です。固定負債は7,980,177千円で、預り保証金7,552,986千円が大部分を占めています。
純資産の部
純資産は3,172,269千円で、利益剰余金3,400,417千円が主な内訳となっています。自己資本比率は24.0%と一定の水準を維持しています。
ROAとROE
ROAは前期末の4.8%から当第3四半期で3.9%に低下しています。これは営業利益の減少と総資産の増加に伴うものです。一方、ROEは前期末の27.7%から当第3四半期で16.4%に低下しています。これは親会社株主に帰属する四半期純利益の減少と自己資本の増加によるものです。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは705,805千円のプラスとなりました。投資活動によるキャッシュ・フローは△860,567千円で、主に差入保証金の差入によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは△519,790千円で、主に自己株式の取得によるものです。全体としてキャッシュ・ポジションは堅調に推移しています。
配当の支払額
第3四半期累計期間では1株当たり配当金16円を実施し、配当総額は272,380千円でした。株主還元に積極的に取り組んでおり、今後も安定的な配当の実施が期待されます。
今後の展望
同社はこれまでの店舗転貸借事業を中心に、不動産売買事業や店舗家賃保証事業など事業の多角化を進めてきました。今後は持株会社体制への移行を目指し、経営資源配分の最適化と各事業の強化を通じて企業価値向上を図っていくことが期待されます。
編集部のまとめ
株式会社テンポイノベーションは、飲食店を中心とした店舗支援事業を展開し、順調な業績推移を続けています。店舗転貸借事業が中核事業となっており、不動産売買事業や店舗家賃保証事業の成長も期待されます。今後は持株会社体制への移行により、さらなる経営体制の強化が見込まれます。同社の今後の動向に注目が集まります。
株式会社テンポイノベーションの決算日や配当についてまとめました。
同社の決算日は3月31日で、第3四半期は2023年4月1日から12月31日までとなっています。また、同期には1株当たり16円の配当を実施し、配当総額は272,380千円でした。今後も安定的な配当実施が期待されます。
