上村工業株式会社の第3四半期決算が発表されました!この企業は表面処理用の資材やめっき加工を手がける大手メーカーで、世界中のエレクトロニクス市場で活躍しています。売上高は前年同期比10.9%減の578億77百万円と厳しい環境でしたが、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益などの利益指標は減益ながらも健闘しています。
企業情報
企業名: 上村工業株式会社
証券コード: 49660
決算期: 3月期
上村工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
上村工業株式会社の決算日は3月31日です。第3四半期決算は2023年12月31日が期末となっています。
主な事業
上村工業株式会社は、半導体や電子部品の表面処理用の化学薬品やめっき装置、プラスチック製品のめっき加工などを手がける大手メーカーです。特にパッケージ基板向けのめっき薬品は同社の主力製品で、世界的なエレクトロニクス市場に広く供給しています。また、不動産賃貸事業も手がけており、安定した収益源となっています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は、売上高578億77百万円(前年同期比10.9%減)、営業利益100億61百万円(同14.1%減)、経常利益107億円(同13.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益72億53百万円(同18.4%減)となりました。厳しい市場環境の中、高付加価値製品の開発と拡販に注力した結果、減収減益ながらも健闘しています。
売上・利益の推移
過去3年間の連結業績を見ると、2022年3月期は売上高857億49百万円、経常利益158億32百万円と好調でしたが、2023年3月期第3四半期は上述の通りの減収減益となっています。エレクトロニクス市場の一時的な落ち込みの影響を受けているものの、高収益体質は維持しています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の財政状態は、前連結会計年度末に比べて資産合計が1,165億73百万円、負債合計が269億76百万円、純資産合計が895億97百万円となっています。自己資本比率は76.9%を維持しており、健全な財務体質を保っています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が17億23百万円増加したほか、受取手形、売掛金及び契約資産が53億20百万円増加しています。一方で、原材料及び貯蔵品が9億35百万円減少、商品及び製品が6億92百万円減少しています。
負債の部
負債の部では、電子記録債務が23億88百万円増加、契約負債が11億41百万円増加、繰延税金負債が8億4百万円増加した一方で、未払法人税等が5億63百万円減少しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が42億90百万円増加、為替換算調整勘定が34億39百万円増加した一方で、自己株式が29億76百万円増加しています。
ROAとROE
当第3四半期連結累計期間のROA(総資産経常利益率)は11.6%、ROE(自己資本利益率)は10.3%となっています。前年同期と比べるとやや低下しているものの、依然として高水準を維持しており、収益性と資本効率性の高い企業であると言えます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが109億81百万円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローが41億26百万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローが52億32百万円のマイナスとなっています。手元流動性の確保と積極的な設備投資を両立できる健全な水準を維持しています。
配当の支払額
2023年6月29日開催の定時株主総会において、1株当たり180円の期末配当が決議されました。前期と比べ50円増配と、株主還元にも力を入れています。
今後の展望
当社は、エレクトロニクス市場の中期的な成長に着目し、高付加価値製品の開発と既存製品の拡販に注力していく方針です。特に自動車向けの需要回復やEV化の進展に合わせた新製品の展開に期待が高まっています。また、不動産賃貸事業の安定収益源としての役割も期待されており、全体として事業ポートフォリオの強化に努めていきます。
編集部のまとめ
上村工業株式会社は、エレクトロニクス関連市場で大きな地位を占める老舗メーカーです。当第3四半期決算では、一時的な需要減少の影響を受けて減収減益となりましたが、高収益体質は維持しており、安定的な業績を持続していると評価できます。今後、自動車関連市場の回復やEV化の進展に合わせた新製品投入など、さらなる成長が期待される企業と言えるでしょう。
上村工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
上村工業株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算は2023年12月31日が期末となっています。配当は、2023年6月29日開催の定時株主総会において、1株当たり180円の期末配当が決議されました。株主還元にも注力する同社の姿勢が窺えます。