株式会社中村超硬の最新の決算報告書を分析しました。同社は、特殊精密機器事業、化学繊維用紡糸ノズル事業、D-Next事業、マテリアルサイエンス事業を手がける企業です。売上高は1,837百万円と前年同期比で29.7%減少となりました。一方で、営業損失は340百万円、経常損失は362百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失は442百万円と厳しい決算結果となっています。
企業情報
企業名: 株式会社中村超硬
証券コード: E31542
決算期: 2023年３月期第３四半期
株式会社中村超硬の決算日・決算時期(スケジュール）は？
株式会社中村超硬の決算日は3月31日です。決算時期は、第1四半期(4月1日~6月30日)、第2四半期(7月1日~9月30日)、第3四半期(10月1日~12月31日)、第4四半期(1月1日~3月31日)の年4回となっています。
主な事業
株式会社中村超硬は、特殊精密機器事業、化学繊維用紡糸ノズル事業、D-Next事業(旧電子材料スライス周辺事業)、マテリアルサイエンス事業を営んでいます。特に、実装機用ノズルや化学繊維用紡糸ノズルなどの製造・販売が同社の主力事業となっています。
今期の業績と利益率は？
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が1,837百万円と前年同期比で29.7%減少しました。損益面では、営業損失が340百万円、経常損失が362百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失が442百万円と大幅な赤字となりました。主力製品の受注が落ち込んだことが主な要因です。
売上・利益の推移
同社の過去3年間の業績をみると、売上高は3,322百万円、営業利益は65百万円、当期純利益は65百万円と好調に推移していました。しかし、当第3四半期連結累計期間の実績は大幅な減収減益となっています。今後の業績回復が注目されます。
四半期連結貸借対照表について
同社の当第3四半期連結会計期間末の財政状態は、総資産が6,069百万円と前連結会計年度末に比べ1,381百万円増加しています。これは主に、新工場の建設や大型メルトブローンノズル・ダイ製造設備の取得によるものです。
資産の部
総資産の増加の主な内訳は、現金及び預金が477百万円減少したものの、機械装置及び運搬具が1,189百万円、建物及び構築物が508百万円増加したことです。設備投資の影響が大きく表れています。
負債の部
負債合計は、5,797百万円と前連結会計年度末に比べ1,823百万円増加しました。これは主に、短期借入金が1,200百万円、長期借入金が583百万円増加したことによるものです。
純資産の部
純資産合計は、272百万円と前連結会計年度末に比べ442百万円減少しました。これは、利益剰余金が442百万円減少したことが主な要因です。自己資本比率は4.3%となっています。
ROAとROE
同社のROA(総資産利益率)は前期の1.4%から大幅に悪化し、当第3四半期連結累計期間は△7.3%となりました。また、ROE(自己資本利益率)も前期の9.2%から△124.8%と大幅に低下しています。この要因は、主力製品の需要減少により大幅な損失を計上したためです。今後の業績回復に期待が寄せられます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが△238百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが△485百万円と大幅なマイナスとなっています。これは、主に新工場建設や設備投資による支出が大きかったためです。財務活動によるキャッシュ・フローは1,246百万円のプラスとなっています。
配当の支払額
株式会社中村超硬は、当第3四半期連結累計期間において、配当金の支払いは行っていません。過去3年間も無配が続いています。今後の業績回復と配当再開に期待が高まっています。
今後の展望
同社は、中国経済の低迷の影響により主力製品の受注が低迷し、大幅な減収減益となりました。しかし、新工場の建設や大型設備投資により、今後の生産性向上と競争力強化が期待されます。また、新規分野への事業拡大にも注力する方針であり、中長期的な業績回復が期待できるでしょう。
編集部のまとめ
株式会社中村超硬の2023年3月期第3四半期決算は、主力製品の受注減少により大幅な減収減益となりました。しかし、新工場の建設や大型設備投資の完了により、今後の生産性向上と収益力の回復が期待されます。中国経済の動向や新分野への取り組みにも注目が集まっています。
株式会社中村超硬の決算日や配当についてまとめました。
株式会社中村超硬の決算日は3月31日で、年4回の四半期開示を行っています。過去3年間は無配が続いていますが、業績回復と配当再開に期待が寄せられています。同社の今後の動向にご注目ください。
