SCSK株式会社の第3四半期決算が発表されました。システム開発や保守運用・サービスが好調に推移し、売上高は前年同期比8.8%増の351,363百万円となりました。営業利益も前年同期比16.5%増の40,988百万円と順調に推移しています。
企業情報
企業名: SCSK株式会社
証券コード: 97190
決算期: 3月期
SCSK株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
SCSK株式会社の決算は3月期で、第3四半期決算は2023年12月31日に終了しました。決算発表は四半期ごとに行っており、今回は第3四半期の決算報告となります。
主な事業
SCSK株式会社は、製造、通信、金融など幅広い業界のお客様に対してITソリューションを提供している企業です。産業IT、金融IT、ITソリューション、ITプラットフォーム、ITマネジメントの5つのセグメントを中心に、基幹システムの開発や保守運用サービス、クラウドサービスなど、お客様のニーズに合わせたサービスを幅広く展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が前年同期比8.8%増の351,363百万円、営業利益が前年同期比16.5%増の40,988百万円となっています。売上高の増加と収益性の向上により、利益率も着実に改善している様子が伺えます。
売上・利益の推移
SCSK株式会社の売上高は、前期に比べて8.8%増加しており、好調なペースで推移しています。営業利益も前期比16.5%増と順調に拡大しており、安定した業績を維持できていると言えるでしょう。今後も、IT投資需要の高まりを背景に、さらなる業績拡大が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
SCSK株式会社の四半期連結貸借対照表を見ると、資産が4,382億円、負債が1,527億円、純資産が2,854億円となっています。財務体質は非常に健全で、長期的な事業の成長に備えた投資を行えるだけの充分な財務基盤を持っていると言えるでしょう。
資産の部
資産の部では、現金及び現金同等物が1,308億円と非常に手元流動性が高く、一方で営業債権が675億円と受取債権も適切に管理されています。また、有形・無形固定資産が約1,450億円と、事業を支える基盤も着実に整備されています。
負債の部
負債の部では、借入金や社債が約309億円と金融負債が管理されており、営業債務が339億円と適切な水準に抑えられています。また、退職給付債務や税金債務など固定負債も370億円と健全な財務状況が維持されています。
純資産の部
純資産の部では、資本金が214億円、利益剰余金が2,584億円と、着実に資本の蓄積が進んでいることが分かります。自己資本比率は65.0%と高水準を維持しており、財務の健全性が高い企業であると評価できます。
ROAとROE
SCSK株式会社のROA(総資産利益率)は前期6.5%から当期6.5%に、ROE(自己資本利益率)は前期13.7%から当期10.0%とやや低下しています。これは、新たな成長分野への先行投資に伴う業績の変動によるものと考えられます。今後は、これらの投資が業績に寄与し、ROAやROEの改善につながると期待されます。
キャッシュフロー
SCSK株式会社の営業活動によるキャッシュ・フローは476億円の増加となりました。これは売上高の増加と営業債権の回収による資金流入が寄与したためです。一方、投資活動では155億円の減少となり、財務活動では236億円の減少となりました。これらの結果、現金及び現金同等物は前期末比93億円増加し、1,307億円となっています。
配当の支払額
SCSK株式会社は、株主還元の一環として、期末配当と中間配当を実施しています。当第3四半期連結累計期間では、2023年3月期の期末配当金が1株当たり26円、2024年3月期の中間配当金が1株当たり28円支払われました。今後も、業績に連動した株主還元を行っていく方針と見られます。
今後の展望
SCSK株式会社は、「2030年 共創ITカンパニー」の実現に向けて、サステナビリティ経営に取り組んでいます。事業分野や事業モデルの再構築、社員の成長と市場価値の最大化など、総合的な企業価値の向上を目指しています。また、顧客やITサービス市場の動向を注視しつつ、機動的な経営判断を行うことで、持続的な成長を目指していくと期待されます。
編集部のまとめ
SCSK株式会社の第3四半期決算は、売上高、営業利益ともに前年同期に比べて大幅に増加しており、順調に業績を拡大しています。特に、システム開発や保守運用サービスが好調に推移したことが業績伸長の主因となっています。一方で、人件費や不採算案件の影響もあり、利益率の改善スピードは緩やかとなっています。今後は、サステナビリティ経営の推進や、顧客ニーズに合わせたサービスの提供など、中長期的な企業価値の向上につなげていくことが期待されます。
SCSK株式会社の決算日や配当についてまとめました。
SCSK株式会社の決算日は3月期末で、四半期ごとに決算を行っています。当期の株主還元では、期末配当金が1株当たり26円、中間配当金が1株当たり28円が支払われました。今後も、業績に連動した適切な配当を行っていくことが期待されます。