扶桑電通株式会社の2023年12月期第1四半期決算報告をご紹介します。好調な売上および営業利益を確保し、前年同期比で大幅な増収増益となりました。強固な事業基盤と中期経営計画に沿った取り組みが成果をあげている様子が窺えます。今後も安定的な収益の獲得と企業価値の向上に期待がかかっています。
企業情報
企業名: 扶桑電通株式会社
証券コード: 75050
決算期: 9月30日
扶桑電通株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
決算期は9月30日で、四半期決算の発表時期は2月、5月、8月、11月となっています。2024年2月13日に当第1四半期(2023年10月1日~12月31日)の決算を発表しました。
主な事業
扶桑電通株式会社は、情報通信機器の施工、オフィス機器の販売、システムソフト開発およびこれらに関連するサポートサービスを提供するシングルセグメント企業です。自治体や防災・減災、ヘルスケア分野などを主力ビジネスとし、サービス部門の強化にも注力しています。デジタルトランスフォーメーション(DX)やAI技術の活用など、時代の要請に合わせて事業を展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の売上高は105億2,608万円と前年同期比で25.3%増、営業利益は1億9,999万円(前年同期は営業損失80百万円)と大幅な増益となりました。営業利益率は1.9%と収益性も改善されています。主力のネットワーク部門や民需向けのサポートサービス部門が好調に推移したことが業績改善の背景にあります。
売上・利益の推移
過去3期の売上高と利益の推移をみると、売上高は41,137百万円(前期)、経常利益は1,428百万円(前期)と堅調な業績を確保しています。特に当第1四半期は増収増益と今期の好スタートを切れており、中期経営計画の目標達成に向けて順調に推移しているといえます。
四半期連結貸借対照表について
当第1四半期末の総資産は26,396百万円、負債は15,353百万円、純資産は11,042百万円となっています。前期末に比べ、総資産は830百万円減少、負債は783百万円減少、純資産は46百万円減少しています。資産・負債ともに減少傾向にあり、健全な財務体質を維持しています。
資産の部
流動資産は18,009百万円で、現金及び預金が6,255百万円、受取手形・売掛金及び契約資産が7,623百万円となっています。固定資産は8,387百万円で、土地や建物などの有形固定資産が681百万円、投資有価証券が5,636百万円となっています。
負債の部
流動負債は10,895百万円で、支払手形・買掛金が7,657百万円、契約負債が632百万円などとなっています。固定負債は4,457百万円で、退職給付引当金が3,054百万円です。
純資産の部
純資産は11,042百万円で、資本金が1,083百万円、利益剰余金が7,509百万円となっています。自己資本比率は41.8%を維持しています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前期6.1%でしたが、当第1四半期は年換算で約3.9%となっています。ROE(自己資本利益率)は前期7.3%から当第1四半期は年換算で約5.5%となっています。売上や利益の増加に伴い収益性が高まり、投下資本の効率性が向上してきていると言えます。今後も事業の成長やコスト管理の改善に努め、収益性指標の更なる向上を目指す必要があります。
キャッシュフロー
当第1四半期のキャッシュ・フローの状況は開示されていませんが、前期の状況をみると、営業活動によるキャッシュ・フローが2,069百万円の収入となり、投資活動によるキャッシュ・フローが256百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが682百万円の支出となっています。今後も安定した収益基盤の下、良好なキャッシュ・フローを維持していくことが期待されます。
配当の支払額
当社は、株主の皆さまに対する利益還元を経営の重要課題の一つと位置付けており、1株当たり49円(うち特別配当39円)の期末配当を実施しました。今後も企業収益の確保と財務体質の強化を図りつつ、株主の皆様への利益還元にも注力していく方針です。
今後の展望
扶桑電通は、2022年9月期より2024年9月期を対象とした中期経営計画「FuSodentsu Vision 2024」に取り組んでいます。DXやAI技術の活用による新たなビジネスモデルの構築、サービスビジネスの強化、自治体や防災・減災、ヘルスケア分野などの主力ビジネスの拡大を目指しています。強固な事業基盤と良好な収益性を維持しつつ、企業価値の向上を実現することが期待されます。
編集部のまとめ
扶桑電通株式会社の2023年12月期第1四半期決算は、売上高、営業利益ともに前年同期を大きく上回り、好調な業績を確保できました。DXやサービスビジネスの強化など、中期経営計画に沿った取り組みが奏功しているようです。安定した収益基盤のもと、株主還元にも留意した健全な財務体質を維持しており、今後の更なる成長が期待できる企業といえるでしょう。
扶桑電通株式会社の決算日や配当についてまとめました。
扶桑電通株式会社の決算期は9月30日で、四半期決算は2月、5月、8月、11月に発表されています。また、1株当たり49円(うち特別配当39円)の期末配当を実施するなど、株主還元にも注力しています。今後も安定経営と企業価値の向上に期待が高まる企業と言えるでしょう。