株式会社福井銀行の2023年度第3四半期決算報告書をお届けします。福井銀行は、福井県内を中心に預金と貸出金を収益の柱とする地域金融機関です。今回の決算では、経常収益が411億円と前年同期比で増加し、経常利益が44億円と堅調な業績となりました。先行きの業績について、経営者は「福井県経済の緩やかな回復が期待できるものの、世界経済の不確定な要素には十分注意が必要」とコメントしています。
企業情報
企業名: 株式会社福井銀行
証券コード: 83620
決算期: 2023年度第3四半期(2023年4月1日~2023年12月31日)
株式会社福井銀行の決算日・決算時期(スケジュール)は?
福井銀行の決算期は年4回行われ、各四半期の末日が決算日となります。具体的には、6月30日、9月30日、12月31日、3月31日が決算日です。そして、四半期決算の決算短信は2カ月以内に、有価証券報告書は3カ月以内に公表されています。
主な事業
福井銀行は、預金業務、貸出業務、為替業務、有価証券投資業務などの銀行業務を中心に事業を展開しています。加えて、不動産業務、リース業務、保険代理店業務などの金融関連サービスにも取り組んでいます。福井県を主な営業地盤とし、法人および個人のお客さまに様々なサービスを提供しています。
今期の業績と利益率は?
福井銀行の2023年度第3四半期の業績は堅調に推移しています。経常収益が411億円と前年同期比で増加したほか、経常利益が44億円に達しました。利益率も自己資本比率77.14%と高水準を維持しており、強固な財務基盤を築いています。特に貸出金が好調に推移し、また株式売却益の増加も業績拡大に寄与しました。
売上・利益の推移
福井銀行の直近3年間の売上高と利益の推移は以下の通りです。2021年度は株式等評価損の計上で減益となりましたが、2022年度以降は貸出金の増加やグループの収益力向上により業績が回復傾向にあります。2023年度第3四半期は経常利益が44億円と大幅な増益となっています。
四半期連結貸借対照表について
福井銀行の2023年12月末時点の四半期連結貸借対照表は以下の通りです。資産は4兆1,433億円、負債は4兆7,287億円、純資産は1,360億円となっています。
資産の部
資産の部では現金預け金が9,703億円、有価証券が7,344億円、貸出金が2兆3,295億円となっています。前期末から貸出金が1,150億円増加し、有価証券も1,639億円増加するなど、資産規模が着実に拡大しています。
負債の部
負債の部では預金が3兆3,306億円、借用金が5,585億円となっています。預金は366億円増加し、借用金は110億円減少するなど、安定的な資金調達基盤を維持しています。
純資産の部
純資産の部では資本金が179億円、利益剰余金が947億円となっています。前期末から73億円増加し、自己資本比率も77.14%と高水準を維持しています。
ROAとROE
福井銀行のROA(総資産利益率)は0.08%、ROE(自己資本利益率)は3.01%となっています。前年同期に比べて、ROAは0.06ポイント上昇、ROEは0.04ポイント上昇しており、収益性が改善傾向にあります。これは主に貸出金の増加や有価証券売却益の増加などによるものです。
キャッシュフロー
福井銀行のキャッシュフローは、預金の増加や有価証券売却による収入の増加により、営業活動キャッシュフローが前年同期比で増加しています。一方で、有価証券の取得や固定資産取得による支出が増加し、投資活動キャッシュフローはマイナスとなっています。財務活動キャッシュフローは、借入金返済や配当金支払いにより減少しています。全体としては現金及び現金同等物が着実に増加傾向にあります。
配当の支払額
福井銀行は2023年度第3四半期において、中間配当として1株当たり25円、年間では50円の配当を実施しました。この配当額は前期比で変更なしとなっています。今後も安定的な配当の継続を目指す方針のようです。
今後の展望
福井銀行は、2023年11月に福邦銀行との経営統合に向けた基本合意を発表しました。この経営統合により、県内最大の金融グループを形成し、地域の課題解決力をさらに高めていく狙いです。また、デジタル化の推進や新たなビジネスモデルの構築にも積極的に取り組み、持続的な成長を目指していきます。
編集部のまとめ
福井銀行の2023年度第3四半期決算は、経常収益と経常利益が増加し、業績は順調に推移しています。特に貸出金の増加や有価証券売却益の増加が業績拡大に寄与しました。また、財務基盤も健全で、配当も安定しています。今後は経営統合や新たなビジネスモデルの構築などにも期待が高まっています。
株式会社福井銀行の決算日や配当についてまとめました。
福井銀行の決算日は年4回行われ、6月30日、9月30日、12月31日、3月31日が決算日となっています。直近の2023年度第3四半期決算では、中間配当が1株当たり25円、年間では50円の配当を実施しました。配当は前期並みの水準を維持しており、今後も安定的な配当の継続が期待できそうです。