日本精化株式会社の2023年12月期第3四半期決算が発表されました。売上高は243億円と前年同期比12.5%の減収となったものの、営業利益は29億円と健闘しています。大きな成長を遂げてきた同社ですが、世界的な景気減速の影響を受けている状況にあります。しかしながら、収益性の高い製品への選択と集中を進め、収益力の維持に努めています。今後も、時代のニーズに合った製品開発と、グローバルでの事業展開に期待が高まります。
企業情報
企業名: 日本精化株式会社
証券コード: 4362
決算期: 3月期
日本精化株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
日本精化株式会社の決算期は3月期です。 具体的には、4月1日から3月31日までの1年間の事業活動を決算の対象としています。 四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日、3月31日の年4回行われています。
主な事業
日本精化株式会社は、化学品製造を主な事業としています。具体的には、機能性製品、環境衛生製品、不動産事業などを展開しています。機能性製品では、化粧品原料や医薬品原料などの開発・製造を行っており、環境衛生製品では、手指消毒剤などの製造を手掛けています。幅広い化学品製造の知見を活かし、時代のニーズに合わせた製品開発を続けています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の業績は、売上高243億円、営業利益29億円となりました。前年同期比では、売上高は12.5%の減収、営業利益は28.0%の減益となっています。世界的な景気減速の影響を受け、売上高が減少しましたが、収益性の高い製品への選択と集中により、一定の収益力を維持できている状況です。
売上・利益の推移
日本精化株式会社は、機能性製品を中心に事業を展開しており、売上高、営業利益ともに安定した推移を続けてきました。2023年12月期第3四半期では、前述の通り景気減速の影響により売上高が減少しましたが、営業利益率は12.2%と高水準を維持できています。今後も、収益性の高い製品への経営資源の集中により、収益力の維持に努めていくと見られます。
四半期連結貸借対照表について
日本精化株式会社の2023年12月末の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は572億円となっています。前期末より5億円増加しており、流動資産が増加しています。一方、負債は103億円と前期末比2億円減少しており、自己資本比率は80.4%と高い水準を維持しています。財務体質は健全に推移しており、今後の事業展開に備えられる状況にあります。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が101億円と手元流動性が高い水準にあります。また、機械装置及び運搬具が27億円と製造設備への投資も積極的に行っています。これらにより、総資産は前期末より5億円増加し572億円となっています。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が39億円と前期末より3億円減少しています。また、繰延税金負債が24億円となっています。これらにより、総負債は前期末より2億円減少し103億円となっています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が293億円と着実に積み上がっています。また、その他有価証券評価差額金が68億円と、保有する有価証券の評価益が大きく計上されています。これらにより、純資産は前期末より8億円増加し469億円となっています。
ROAとROE
日本精化株式会社のROA(総資産利益率)は5.7%、ROE(自己資本利益率)は10.1%となっています。前期と比較すると、ROAは1.3ポイント、ROEは1.9ポイントそれぞれ減少しています。これは、売上高の減少による影響が大きいと考えられます。今後は、収益性の高い製品への経営資源の集中により、収益力の向上を目指すことが重要になってきます。
キャッシュフロー
日本精化株式会社の直近の営業活動によるキャッシュ・フローは28億円のプラスとなっています。また、投資活動によるキャッシュ・フローは21億円のマイナスと設備投資に資金を投下しています。これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は102億円と、手元流動性が高い状態が続いています。今後も安定的なキャッシュフロー創出力を維持し、事業展開に活かしていくことが重要です。
配当の支払額
日本精化株式会社は、株主還元の一環として配当を実施しています。2023年12月期の配当金は、中間配当が1株当たり35円、期末配当が未定となっています。直近3年間の1株当たり配当金は、29円、28円、64円(年間)と、安定的な配当を続けています。今後も、業績動向を踏まえつつ、株主還元の充実に努めていくものと期待されます。
今後の展望
日本精化株式会社は、世界的な景気減速の影響を受けつつも、収益性の高い製品への選択と集中により、一定の収益力を維持できている状況です。今後も、時代のニーズに合った機能性製品や環境衛生製品の開発・拡販に注力し、収益基盤の強化を図っていくことが期待されます。また、海外展開の加速など、グローバル展開の強化にも取り組み、持続的な成長を目指していくものと思われます。
編集部のまとめ
日本精化株式会社の2023年12月期第3四半期決算は、全体として健闘したと評価できます。世界的な景気減速の影響を受けつつも、収益性の高い製品への選択と集中により収益力を維持しています。今後も、時代のニーズに合った製品開発と、グローバル展開の強化に期待が集まっています。安定した経営基盤を持つ同社の今後の動向に注目が集まります。
日本精化株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日本精化株式会社の決算期は3月期で、四半期決算は6月、9月、12月、3月の年4回行われています。また、同社は配当を実施しており、2023年12月期の中間配当は1株当たり35円となっています。今後も、業績動向を踏まえつつ、安定的な株主還元の実施が期待されます。