この度の決算報告から、クワザワホールディングス株式会社が好調な経営成績を収めていることがわかりました。売上高は前年同期比1.5%増加し501億39百万円を記録し、経常利益も前年同期比6.7%増加の12億28百万円と、着実な成長を遂げています。事業セグメントでも建設工事と不動産賃貸が好調で、収益力の高さが伺えます。今後も新設住宅着工や公共投資の堅調な推移が期待できそうです。クワザワホールディングスの健全な財務状況と安定した経営基盤が、持続的な成長につながると見られます。
企業情報
企業名: クワザワホールディングス株式会社
証券コード: E02610
決算期: 3月
クワザワホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
クワザワホールディングス株式会社の決算期は3月期です。決算日は3月31日で、四半期決算では6月30日、9月30日、12月31日となります。
主な事業
クワザワホールディングス株式会社は、建設資材の製造・販売、建設工事の請負、資材運送事業、不動産賃貸事業を主な事業としています。建設資材では基礎資材や建設資材の販売、建設工事部門では主に北海道や東北地域での大型物件を手がけています。また、自社の建設資材や工事現場向けの資材運送も行っており、グループ全体での相乗効果を発揮しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高501億39百万円(前年同期比1.5%増)、営業利益10億64百万円(同12.5%増)、経常利益12億28百万円(同6.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益7億22百万円(同1.7%増)となりました。建設資材と建設工事の2つの主力事業が堅調に推移し、全体としての利益率も改善しています。
売上・利益の推移
クワザワホールディングス株式会社の直近3年間の業績推移を見ると、売上高は増加傾向にあります。2022年3月期の売上高は643億8百万円、当第3四半期では501億39百万円と、前年同期比1.5%増加しています。一方、利益面では経常利益が増加基調で推移しており、2022年3月期は10億83百万円、当第3四半期は12億28百万円と着実に伸びています。利益率の改善にも成功しており、健全な経営状態が続いています。
四半期連結貸借対照表について
クワザワホールディングス株式会社の直近の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計が468億31百万円と前期末に比べ66億93百万円増加しています。流動資産は367億15百万円と大幅に増加しており、特に売上増に伴う受取手形、売掛金及び契約資産の増加が主な要因です。固定資産も増加傾向にあり、差入保証金などの投資その他の資産が増加しています。一方、負債合計は314億97百万円と大幅に増加しており、支払手形や電子記録債務の増加などが背景にあります。
資産の部
資産合計は468億31百万円で、前期末に比べ大幅に増加しています。流動資産が367億15百万円と大幅に増加しているのは、受取手形や売掛金、電子記録債権が増加したことが主な要因です。固定資産も101億16百万円と増加傾向にあり、差入保証金などの投資その他の資産の増加が背景にあります。
負債の部
負債合計は314億97百万円と前期末に比べ大幅に増加しています。流動負債が279億84百万円と増加しており、仕入れの増加に伴う支払手形や電子記録債務の増加が主な要因です。固定負債も35億13百万円と増加傾向にあり、長期借入金の増加が背景にあります。
純資産の部
純資産合計は153億33百万円と前期末に比べ6億28百万円増加しています。利益剰余金の増加が主な要因で、自己資本比率は32.5%となっています。財務の健全性は良好と言えるでしょう。
ROAとROE
クワザワホールディングス株式会社のROA(総資産経常利益率)は2.6%となっています。この水準は同業他社と比べても高い水準にあり、総資産に対してどれだけ利益を生み出せているかを示しています。一方、ROE(自己資本当期純利益率)は4.8%で、やや低めの水準にあります。これは自己資本の効率的な運用が課題となっていることを示唆しています。今後は売上拡大や収益性の向上を通じてROEの改善にも取り組むことが重要です。
キャッシュフロー
クワザワホールディングス株式会社の直近の四半期連結キャッシュ・フロー計算書を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは24億76百万円の純流入となっています。これは売上債権の増加などがあったものの、税金等調整前四半期純利益の計上や仕入債務の増加などによるものです。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは11億55百万円の純流出となっており、差入保証金の差入れなどによるものです。財務活動では借入金の返済などがあり、3億60百万円の純流出となっています。全体としては現金及び現金同等物が前期末に比べ9億60百万円増加しており、健全な財務状況が維持されています。
配当の支払額
クワザワホールディングス株式会社の配当金については、2023年5月に1株当たり12円の配当を実施しました。これには創業90周年記念配当2円が含まれています。直近3年の1株当たり配当金の推移を見ると、2021年3月期は10円、2022年3月期は10円と安定して推移しており、株主還元にも注力しているといえます。今後も堅調な業績を背景に、適切な配当水準を維持していくことが期待されます。
今後の展望
クワザワホールディングス株式会社は、新設住宅着工戸数の減少や資材価格高騰などの厳しい経営環境の中でも、顧客ニーズの掴み取りと販売シェアの拡大に努めてきました。その結果、主力の建設資材と建設工事の両事業が好調に推移し、利益率の改善にも成功しています。今後はリニューアル市場や土木市場の強化、PB商品の開発・拡販などにも注力し、さらなる成長を目指していく方針です。株主還元にも積極的に取り組んでおり、業績拡大とともに株主価値の向上にも期待が高まっています。
編集部のまとめ
クワザワホールディングス株式会社の決算報告を見ると、主力事業の好調な業績と収益性の改善、財務基盤の強化が確認できました。建設需要の取り込みに成功し、増収増益を達成しています。また、株主還元にも力を入れており、安定した配当水準を維持しています。今後も新設住宅着工や公共投資の堅調な推移を背景に、さらなる成長が期待されるでしょう。
クワザワホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
クワザワホールディングス株式会社の決算期は3月期で、決算日は3月31日です。四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日に実施しています。直近の配当金は1株当たり12円で、前年同期比2円増加しています。業績の安定した成長を背景に、株主還元にも力を入れていることがわかります。今後の更なる成長が期待されるでしょう。