タツタ電線株式会社の最新の決算報告をお知らせします。同社は、電線・ケーブル事業、電子材料事業などを手がける大手メーカーで、この度、2023年12月期第3四半期の業績を発表しました。その内容をお伝えしますので、ぜひご覧ください。
企業情報
企業名: タツタ電線株式会社
証券コード: 58090
決算期: 3月期
タツタ電線株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
タツタ電線の決算は3月期で、第3四半期は2023年10月1日から12月31日までの期間となっています。また、四半期報告書の提出期限は2024年2月13日です。
主な事業
タツタ電線の主な事業には、電線・ケーブル事業と電子材料事業があります。電線・ケーブル事業では、産業機器向けや建設、インフラ関連の電線などを製造・販売しています。また電子材料事業では、スマートフォンなどに使われる機能性フィルムなどの製品を手がけています。その他にも医療機器部品の製造なども行っています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の業績は、売上高が48,033百万円と前年同期比3.1%増加、営業利益は2,093百万円と54.3%増、経常利益は2,209百万円と43.2%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,604百万円と43.8%増加と、大幅な増益となりました。利益率も営業利益率4.4%、経常利益率4.6%と改善が見られました。
売上・利益の推移
直近の業績を見ると、売上高は61,476百万円(前期)から48,033百万円(当第3四半期)に微増しています。一方、営業利益は1,864百万円(前期)から2,093百万円(当第3四半期)に大幅に増加しており、経常利益も1,864百万円(前期)から2,209百万円(当第3四半期)に増加しています。利益面では大きな改善が見られる決算となりました。
四半期連結貸借対照表について
資産の部
2023年12月31日現在の総資産は59,779百万円で、前期末比1,321百万円増加しています。これは主に短期貸付金が増加したことによるものです。
負債の部
負債の合計は10,225百万円で、前期末比350百万円減少しています。これは未払金や未払費用が減少したことが主な要因です。
純資産の部
純資産は49,554百万円と前期末比1,672百万円増加しました。これは親会社株主に帰属する四半期純利益の計上やその他有価証券評価差額金の増加などによるものです。この結果、自己資本比率は82.9%と前期末比1.0ポイント上昇しています。
ROAとROE
タツタ電線のROA(総資産利益率)は3.3%、ROE(自己資本利益率)は4.3%となっています。前期と比べROAは改善しているものの、ROEはほぼ横ばいとなっています。これは、利益の増加と同時に自己資本も増加したことによるものと考えられます。今後はさらなる利益率の向上が課題といえるでしょう。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローについては詳細な数値の開示がありませんが、短期貸付金の増加などから総資産が1,321百万円増加していることから、営業活動によるキャッシュ・インフローが一定程度あったと考えられます。一方で投資活動や財務活動によるキャッシュ・アウトフローもあったと推測されます。
配当の支払額
タツタ電線は、当第3四半期連結累計期間では配当を行っていません。前期は年2回、9円の配当を実施していました。今後の業績動向を見ながら、適切な配当政策を検討していくものと思われます。
今後の展望
タツタ電線は、JX金属株式会社による当社株式の公開買付けの実施を予定しています。この買収により、両社の経営資源の効率的活用や事業競争力の強化などが期待されます。電線・ケーブル事業と電子材料事業の相乗効果を発揮し、企業価値の向上を目指していくものと思われます。
編集部のまとめ
タツタ電線の2023年12月期第3四半期決算は、大幅な増収増益となり、利益率も改善しました。JX金属による買収案件が進行中ですが、両社のシナジー効果に期待がかかっています。今後の業績動向にも注目が集まるでしょう。
タツタ電線株式会社の決算日や配当についてまとめました。
タツタ電線の決算は3月期で、第3四半期の決算発表は2024年2月13日が期限となっています。配当は当第3四半期では実施されていませんが、業績次第で今後の対応が期待されます。同社の電線・ケーブル事業と電子材料事業の統合効果に注目していきましょう。