株式会社ジーネクストの2023年第3四半期決算報告が公表されました。ステークホルダーDXプラットフォーム事業を展開する同社の今期前3四半期の売上高は467,217千円と前年同期比0.3%増加しました。利益面では、外注費の削減などにより営業損失が107,513千円となりましたが、前年同期に比べ大幅に改善されています。
企業情報
企業名: 株式会社ジーネクスト
証券コード: E36398
決算期: 3月31日
株式会社ジーネクストの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ジーネクストの決算日は3月31日です。決算発表は年4回行われ、第1四半期(4-6月)、第2四半期(7-9月)、第3四半期(10-12月)、通期(4月-3月)の各決算が公表されています。
主な事業
株式会社ジーネクストは、ステークホルダーDXプラットフォーム「Discoveriez」を中核事業として展開しています。同プラットフォームは、ビジネス現場で発生する「情報の分断」を解決するべく、「分断した情報を「つなぐ」「まとめる」「活用する」ことで、それぞれに必要な情報が集約されるサービスです。また、自社プロダクトに加え、パートナーとの共創により上流から下流工程までワンストップで課題解決支援する「SRM Design Lab」にも注力しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期累計期間の 売上高は467,217千円と前年同期比0.3%増加しました。一方、利益面では、外注費の削減などにより営業損失が107,513千円となったものの、前年同期に比べ大幅に改善されています。今後、ストック型ビジネスの構築や各種コストマネジメント施策の効果が表れることが期待されます。
売上・利益の推移
これまでの売上高と利益の推移を見ると、売上高は466,031千円から467,217千円と緩やかに増加しています。一方で、利益面では営業損失が229,530千円から107,513千円に改善しており、コストの適正化に取り組んでいることがうかがえます。今後、ストック型ビジネスの拡大や新規事業の立ち上がりにより、収益性の向上が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
株式会社ジーネクストの四半期連結貸借対照表を確認すると、資産は525,895千円、負債は479,909千円、純資産は45,986千円となっています。資産は前期末から32,302千円減少し、負債は75,211千円増加しました。純資産は107,513千円減少しており、収益性の改善が急務な状況と言えます。
資産の部
資産の主な内訳は、現金及び預金が354,130千円、売掛金及び契約資産が137,776千円となっています。流動資産が全体の97.9%を占める構成となっています。
負債の部
負債の主な内訳は、買掛金が35,254千円、前受収益が173,158千円、長期借入金が143,742千円となっています。流動負債が全体の70.0%を占めています。
純資産の部
純資産の主な内訳は、資本金が652,414千円、利益剰余金がマイナス1,189,962千円となっています。自己資本比率は8.7%と低い水準にあります。
ROAとROE
株式会社ジーネクストのROA(総資産経常利益率)は、前年同期の-41.5%から-20.7%に改善しています。これは主に、経常損失が231,126千円から108,765千円に縮小したことによるものです。一方、ROE(自己資本利益率)は、前年同期の-108.4%から-236.7%と大幅に悪化しています。これは、純損失の計上に加え、自己資本が大幅に減少したことが要因と考えられます。今後の収益性の改善と自己資本の積み増しが課題と言えるでしょう。
キャッシュフロー
当第3四半期累計期間におけるキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナス6,263千円、投資活動によるキャッシュ・フローがマイナス2,436千円、財務活動によるキャッシュ・フローがマイナス52,510千円となりました。これは主に、借入金の返済や人件費・外注費などの支出が大きかったことによるものです。今後は収益性の改善を通じ、営業キャッシュ・フローの黒字化が課題となります。
配当の支払額
株式会社ジーネクストは、過去3期連続で無配となっています。直近の第22期通期においても無配となっており、当面の間、配当の実施は難しい状況が続くと見られます。今後は収益性の改善と自己資本の積み増しを優先し、株主還元については中長期的な視点で検討していくことが求められます。
今後の展望
株式会社ジーネクストは、ステークホルダーDXプラットフォーム事業を中心に、ストック型ビジネスの拡大や新規事業の立ち上げ、コストマネジメントの強化などに取り組んでいきます。クラウドサービスの売上が好調に推移しており、今後もストック型収益の拡大が期待されます。また、パートナーとの共創による「SRM Design Lab」の推進など、新しい収益源の開拓にも注力していきます。収益性の改善と財務基盤の強化に向け、着実な進捗が望まれます。
編集部のまとめ
株式会社ジーネクストは、ステークホルダーDXプラットフォーム事業を中心に収益基盤の構築に取り組んでいます。当第3四半期の業績では売上高が増加し、営業損失が大幅に改善するなど、収益性向上に向けた各種施策の効果が徐々に表れてきています。今後もストック型ビジネスの拡大やコストマネジメントの強化により、黒字化と財務基盤の安定化を目指していくと考えられます。中長期的な成長に向けた取り組みに注目が集まります。
株式会社ジーネクストの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ジーネクストの決算日は3月31日で、年4回の決算発表を行っています。過去3期連続で無配となっており、当面の間、配当の実施は難しい状況が続くと予想されます。今後は収益性の改善と自己資本の積み増しを優先し、株主還元については中長期的な視点で検討していくことが課題となります。