今期の決算を発表した株式会社北日本銀行の業績が好調だと注目を集めています。北日本銀行はリース収入の増加や有価証券の売却益などにより、経常収益が前年同期比4,023百万円増加しています。また、経常利益は前年同期比323百万円減少したものの、依然として高水準を維持しています。特に純資産額は75,270百万円と、前年同期末比3,251百万円の増加となっており、財務体質の強化が進んでいます。今後も北日本銀行は地域金融機関として、安定的な経営基盤を築いていくことが期待されます。
企業情報
企業名: 株式会社 北日本銀行
証券コード: E03634
決算期: 2023年3月期
株式会社 北日本銀行の決算日・決算時期(スケジュール)は?
北日本銀行の決算日は3月31日です。そのため、決算発表は例年4月下旬から5月上旬にかけて行われます。今回の決算は2023年2月13日に発表されました。
主な事業
北日本銀行は岩手県を中心に、宮城県、東京都にも拠点を置く地域金融機関です。主な事業は銀行業務、リース業務、クレジットカード・信用保証業務などを展開しています。特に地域密着型金融に注力しており、中小企業や個人のお客様への融資や地域経済の発展に寄与することを経営の基本方針としています。
今期の業績と利益率は?
当期の経常収益は前年同期比4,023百万円増加の21,571百万円となりました。一方、経常利益は前年同期比323百万円減少の3,378百万円となっています。経常利益率は15.6%と高水準を維持しています。特にリース関連収入が増加したことが業績に寄与しました。
売上・利益の推移
北日本銀行の直近3年間の経常収益は、2022年度17,548百万円、2023年度21,571百万円と推移しています。また、経常利益も2022年度3,701百万円、2023年度3,378百万円と安定的に推移しています。このように着実に業績を伸ばしており、地域金融機関としての地位を堅持しています。
四半期連結貸借対照表について
北日本銀行の2023年12月末の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は1兆5,203億円と前期末比247億円増加しています。特に預金が1兆4,272億円と前期末比244億円増加しており、地域に根差した強固な顧客基盤を持っていることがわかります。
資産の部
資産の部では、貸出金が1兆647億円と前期末比313億円増加し、堅調な伸びを示しています。また、有価証券が2,797億円と前期末比453億円減少しています。これは、投資環境の変化に対応するための保有有価証券の見直しが進んでいるためと考えられます。
負債の部
負債の部では、預金が1兆4,272億円と前期末比244億円増加しており、地域での信用と信頼を着実に築いていることがわかります。一方で、借用金は142億円と前期末比15億円増加しています。
純資産の部
純資産の部では、純資産額が802億65百万円と前期末比512億95百万円増加しています。自己資本比率は5.3%と健全な水準を維持しており、財務基盤の強化が進んでいます。
ROAとROE
北日本銀行のROAは前期末の4.6%から当期末の5.3%に上昇しています。また、ROEは前期末の4.6%から当期末の5.0%に上昇しています。これは利益率の改善や資産効率の向上などにより、収益性が高まっていることを示しています。今後も収益力の強化に努め、株主価値の向上を目指していきます。
キャッシュフロー
当期のキャッシュ・フローの状況を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは預金の増加などから72,439百万円のプラスとなっています。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは有価証券売却による収入などにより45,270百万円のプラスとなっています。この結果、期末の現金及び現金同等物は132,441百万円と、前期末比42,283百万円増加しています。
配当の支払額
北日本銀行は、株主に対する利益還元を重要な経営課題の一つとして位置付けています。当期の1株当たりの配当金は年間60円(うち中間配当30円)と、前期に比べ増配となりました。安定的な配当政策を維持しつつ、今後の企業価値の向上につなげていきたいと考えています。
今後の展望
北日本銀行は、地域に密着した金融サービスの提供により地域経済の発展に貢献していくことを目指しています。また、お客様の課題解決に向けた提案型営業の強化やデジタル化への取り組みを通じて、収益力の向上と経営基盤の強化を図っていきます。さらに、ESG経営の推進や地域社会への貢献にも積極的に取り組み、持続可能な地域の発展に寄与していきたいと考えています。
編集部のまとめ
株式会社北日本銀行の2023年3月期の決算は、経常収益が前年同期比大幅に増加し、経常利益も高水準を維持する好業績となりました。特に預金や貸出金が増加し、財務体質の強化が進んでいることが注目されます。今後も地域に密着した金融サービスの提供と、デジタル化や ESG経営の推進により、持続的な成長が期待されます。
株式会社 北日本銀行の決算日や配当についてまとめました。
株式会社北日本銀行の決算日は3月31日で、例年4月下旬から5月上旬に決算発表を行っています。また、同社は株主への利益還元を重要視しており、当期の1株当たりの配当金は年間60円(うち中間配当30円)と、前期に比べ増配となっています。安定的な配当政策を続けながら、企業価値の向上にも取り組んでいきます。