日本食品化工株式会社の2023年12月期第3四半期決算が発表されました。同社は主に、とうもろこしを原料とした澱粉、糖化品、ファインケミカル、副産物の製造・販売を手掛ける企業です。売上高は前年同期比8.2%増の519億円と好調に推移し、経常利益も前年同期比9.2%増の32億円となりました。特に糖化品部門が11.9%増と大幅に伸長しました。今後も需要回復が期待されるため、持続的な成長が見込まれます。
企業情報
企業名: 日本食品化工株式会社
証券コード: 28920
決算期: 2023年3月期
日本食品化工株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
日本食品化工株式会社の決算日は3月31日です。第3四半期決算の発表は通常2月頃に行われます。
主な事業
日本食品化工株式会社は、とうもろこしを原料とした澱粉、糖化品、ファインケミカル、副産物の製造・販売を手掛けています。澱粉は食品用やパルプ・製紙用などに、糖化品はバイオ燃料やアミノ酸原料、食品添加物などに、ファインケミカルはフラクトオリゴ糖などの機能性素材に用いられています。また、とうもろこしの副産物も有効活用するなど、トータルでとうもろこしを活用する企業です。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期累計期間の売上高は519億円と前年同期比8.2%増と好調でした。また、経常利益は32億円と前年同期比9.2%増と増益となりました。経常利益率は6.2%と健全な水準を維持しています。
売上・利益の推移
直近3年間の売上高は横ばいで推移しており、経常利益も2022年3月期を除いて30億円前後を維持しています。業績は安定的に推移しており、第3四半期の実績から、通期業績も前年並みの水準を維持できると見込まれます。
四半期連結貸借対照表について
日本食品化工は単体決算を行っているため、四半期連結貸借対照表は作成していません。単体の四半期貸借対照表で財務状況を確認することができます。
資産の部
流動資産の299億円と固定資産の158億円で、総資産は458億円となっています。主な資産は売掛金の167億円、在庫の108億円、有形固定資産の132億円などです。
負債の部
流動負債が175億円、固定負債が44億円と健全な水準です。主な負債は買掛金の18億円、短期借入金の100億円などです。
純資産の部
純資産は240億円で、自己資本比率は52.3%と高い水準を維持しています。利益剰余金も241億円と順調に積み上がっています。
ROAとROE
ROAは5.4%、ROEは10.3%となっています。ROAは安定的に推移しており、ROEも10%前後を維持できている良好な水準です。これは、資産効率と収益力が高いことを示しています。
キャッシュフロー
営業キャッシュフローは29億円の黒字となり、投資活動の支出も8億円程度と健全な水準です。また、財務活動では13億円の資金が流出しており、全体としてキャッシュ残高は減少しているものの、企業の成長と安定性が確認できます。
配当の支払額
年間配当金は180円で、配当性向は34.0%となっています。株主還元は適切な水準を維持しており、今後も安定した配当が期待できます。
今後の展望
社会経済活動の正常化により、主力の澱粉、糖化品、ファインケミカルの各事業で需要が回復傾向にあります。世界的なインフレ環境下でも、製品価格の適正化により収益力が維持できています。今後も持続的な成長が期待できる企業といえるでしょう。
編集部のまとめ
日本食品化工株式会社は、とうもろこしの総合活用で安定した業績を維持している企業です。第3四半期の決算では、売上高や経常利益が前年同期比で増加しており、特に糖化品事業が好調でした。財務面でも健全な状態を維持しており、株主還元も適切に行われています。今後も食品関連需要の回復などから、持続的な成長が期待できる企業だと言えます。
日本食品化工株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日本食品化工株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算の発表は通常2月頃に行われます。同社は年間配当金を180円と、配当性向が34.0%と、株主還元にも注力しています。今後も同水準の安定配当が期待できる企業だと言えるでしょう。