ケミプロ化成株式会社の2023年度第3四半期決算がアップデートされました。同社は製造業の中核企業として建材から化学品まで幅広い製品を手掛けています。今期もしっかりした収益を確保しており、健全な経営基盤が続いていることが分かりました。業績の安定性と未来への展望が感じられ、同社の成長に期待が高まります。
企業情報
企業名: ケミプロ化成株式会社
証券コード: 49600
決算期: 2024年3月期
ケミプロ化成株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ケミプロ化成株式会社の決算期は3月31日で、決算発表は毎年6月頃に行われます。今回の第3四半期決算は2023年12月31日時点のものです。
主な事業
ケミプロ化成株式会社は、化学品事業とホーム産業事業の2つのセグメントを手掛けています。化学品事業では紫外線吸収剤や写真薬中間体、製紙用薬剤などの製造・販売を行っています。ホーム産業事業では主に木材保存薬剤の製造・販売を行っています。両事業を強みとした多角化経営で成長を続けています。
今期の業績と利益率は?
今期第3四半期までの業績は、売上高が6,857百万円と前年同期比6.8%の減収となりました。一方で営業利益は380百万円と6.5%の増益を確保しています。利益率の向上により収益性が改善されています。
売上・利益の推移
過去3年の売上高は7,000~8,000百万円台で推移しており、足元では6,857百万円となりました。一方で利益面では、営業利益が356百万円、経常利益が108百万円と堅調に推移しています。前年同期に比べ減収ながらも収益性の向上により増益基調が続いています。
四半期連結貸借対照表について
ケミプロ化成の財務状況は概して健全です。資産は前期末比4.7%増の14,261百万円、負債は前期末比4.2%増の9,574百万円、純資産は前期末比2.0%増の4,686百万円となりました。自己資本比率は32.9%と安定した財務基盤を維持しています。
資産の部
流動資産は前期末比6.4%増の8,958百万円と増加し、固定資産は前期末比1.1%減の5,303百万円と減少しました。現金及び預金が増えたことが主な要因です。
負債の部
流動負債は前期末比0.7%増の6,502百万円、固定負債は前期末比12.3%増の3,072百万円となりました。借入金が増加したことが主な要因です。
純資産の部
純資産は前期末比2.0%増の4,686百万円となりました。利益剰余金が増加したことが主因です。自己資本比率は32.9%で、引き続き健全な財務基盤を維持しています。
ROAとROE
ケミプロ化成のROAは3.3%、ROEは5.1%となっています。前期に比べROAは改善傾向にあり、ROEも高い水準を維持しています。これは売上の質的改善と資産効率の向上によるものと見られます。収益性と効率性のバランスが取れた経営が行われています。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは374百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは224百万円の支出となっています。設備投資が減少したことで投資キャッシュ・フローは改善しています。また、有利子負債の増加により財務キャッシュ・フローは増加基調にあり、全体としてキャッシュ・ポジションが強化されています。
配当の支払額
ケミプロ化成は2023年6月に1株当たり2円の期末配当を実施しました。業績の動向を勘案しつつ、株主還元の強化に努めています。
今後の展望
ケミプロ化成は、化学品事業と木材保存薬剤事業の両事業を強みとしており、スケールメリットを活かしたコストダウンや生産性向上に取り組んでいきます。また、新製品開発や海外展開の強化など、中長期的な成長に向けた施策にも注力していく方針です。引き続き安定的な収益基盤の確立と、新規事業の育成を通じた企業価値の向上が期待されます。
編集部のまとめ
ケミプロ化成は化学品と木材保存薬剤の二本柱で、着実な業績と安定した収益性を実現しています。足元では一時的な環境悪化の影響もありましたが、中長期的には成長軌道に乗っていることが分かります。今後の新製品開発や事業の多角化にも注目が集まりそうです。同社の健全な経営と将来性に期待が高まります。
ケミプロ化成株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ケミプロ化成株式会社の決算日は3月31日で、毎年6月頃に決算報告がなされます。また、同社は2023年6月に1株当たり2円の期末配当を実施しました。堅調な業績を背景に、株主還元も充実させつつ、新製品開発などの成長投資にも積極的に取り組む同社に期待が高まっています。