株式会社ヤクルト本社の2023年度第3四半期決算報告書をご紹介します。売上高は前年同期比5.4%増の3,877億円と堅調に推移しており、経常利益も689億円と0.7%増加しています。事業の根幹であるプロバイオティクスの啓発・普及活動に力を入れ、長期ビジョン「Yakult Group Global Vision 2030」の実現に向けて取り組んでいます。
企業情報
企業名: 株式会社ヤクルト本社
証券コード: 22670
決算期: 3月期
株式会社ヤクルト本社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ヤクルト本社の決算日は3月31日です。決算発表は、第1四半期(6月)、第2四半期(11月)、第3四半期(2月)、本決算(5月)と年4回行われます。
主な事業
株式会社ヤクルト本社は、乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト」やその他の飲料・食品の製造・販売を中心に事業を展開しています。海外では「ヤクルト」の製造・販売にも注力しており、海外39か国・地域に進出しています。また、化粧品事業やプロ野球興行などにも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の連結業績は、売上高3,877億円(前年同期比5.4%増)、営業利益559億円(同4.2%減)、経常利益689億円(同0.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益433億円(同6.4%減)となりました。利益面では前年同期比減少となったものの、全体としては堅調な業績推移となっています。
売上・利益の推移
ヤクルト本社の直近3年間の売上高は、2023年3月期4,830億円、2022年3月期4,830億円、2021年3月期4,670億円と順調に増加しています。一方で経常利益は、2023年3月期779億円、2022年3月期741億円、2021年3月期730億円と推移しています。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末の四半期連結貸借対照表では、総資産が8,283億円と前連結会計年度末比789億円増加しました。純資産は6,203億円で、自己資本比率は67.5%となっています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が2,710億円、投資有価証券が760億円となっています。前連結会計年度末からの増加は主に現金及び預金の増加によるものです。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が256億円、長期借入金が575億円となっています。前連結会計年度末からの減少は主に長期借入金の返済によるものです。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が5,119億円、為替換算調整勘定が413億円となっています。前連結会計年度末からの増加は主に利益剰余金の増加と為替換算調整勘定の増加によるものです。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は8.3%、ROE(自己資本当期純利益率)は7.0%となっています。前年同期との比較では、ROAは0.1ポイント上昇、ROEは2.0ポイント低下しています。ROEの低下は主に親会社株主に帰属する四半期純利益の減少によるものです。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュフローが756億円の収入、投資活動によるキャッシュフローが403億円の支出、財務活動によるキャッシュフローが350億円の支出となっています。前年同期と比べて営業キャッシュフローは増加しましたが、投資活動によるキャッシュフローが増加したことで全体としては若干減少しています。
配当の支払額
2023年5月12日の取締役会で1株当たり45円の期末配当を、2023年11月14日の取締役会で1株当たり55円の中間配当を決議しました。年間配当金は合計100円(前期比10円増)となる見込みです。
今後の展望
ヤクルト本社は、「Yakult Group Global Vision 2030」に掲げた長期ビジョンの実現に向けて、国内外での販売強化や新商品開発、研究開発の推進などに取り組んでいきます。世界中の人々の健康に貢献することを目指し、持続的な成長を目指していきます。
編集部のまとめ
ヤクルト本社の2023年度第3四半期決算は、売上高、経常利益ともに前年同期を上回るなど、全体として堅調な業績となりました。海外事業の拡大や新商品投入などにより、今後の業績拡大が期待できるでしょう。一方で、利益面では前年同期比減少となったことにも注目が必要です。今後の経営戦略とともに、株主還元の動向にも注視していきたいと思います。
株式会社ヤクルト本社の決算日や配当についてまとめました。
ヤクルト本社の決算日は3月31日で、年4回の決算発表を行っています。また、同社は年間配当金が100円と、株主還元にも力を入れている企業といえます。今後の成長戦略や配当政策にも期待が高まっています。