※本記事は一般的な情報提供を目的としており、金融アドバイスではありません。個別のケースについては専門家にご相談ください。
この記事の要点
- 野村の「外国株投信」はつみたて型・インデックス型・確定拠出年金(DC)型など複数のシリーズがあり、それぞれ投資対象と信託報酬が異なる
- 「野村つみたて外国株投信」は新興国を含む全世界(日本除く)に分散し、低コストでつみたて投資枠に対応
- 「野村インデックスファンド・外国株式(Funds-i)」は先進国(日本除く)が対象で、王道のMSCI-KOKUSAI連動
- DC専用ファンドは信託報酬が特に低く、iDeCoや企業型DCでの長期運用に向く
- 選ぶ際は「投資対象の範囲」「信託報酬」「NISAやDCで買えるか」の3点を押さえるのがコツ
外国株式へ手軽に分散投資できる手段として、投資信託の人気が続いています。なかでも国内大手の運用会社が手がける外国株ファンドは、シリーズが充実しており「どれを選べばいいのか分かりにくい」という声もよく聞かれます。この記事では、野村の外国株投信を主要なシリーズごとに整理し、投資対象・コスト・買える制度の違いから、自分に合った1本を見つけるためのポイントをまとめました。
野村の「外国株投信」とはどんな商品か
ひとくちに「野村の外国株投信」といっても、実際には複数のファンドが存在します。共通しているのは、日本を除く外国の株式に投資し、その値動きをとらえることを目指す点です。日本にいながら海外の経済成長の恩恵を受けたい人にとって、為替を通じて世界の株式市場へアクセスできる身近な選択肢になっています。
外国株ファンドの多くはインデックス(指数)連動型です。市場全体の動きを示す指数に沿って運用するため、銘柄選びをプロに任せるアクティブ型に比べて運用コストが低く抑えられる傾向があります。長期のつみたて投資との相性が良いと評価されています。
外国株の指数として代表的なのが、先進国の株式で構成されるMSCI-KOKUSAI指数と、先進国に新興国も加えたMSCI ACWI指数です。どちらも「日本を除く」バージョンが投資信託でよく使われており、野村の外国株投信もこの2つの指数を軸にラインアップが組まれています。まずはこの違いを押さえておくと、商品選びがぐっと分かりやすくなります。
主要シリーズの違いを整理
野村の外国株投信のうち、個人が利用しやすい代表的なシリーズを表にまとめました。投資対象の範囲と信託報酬(運用にかかる手数料)が選ぶ際の大きな分かれ目になります。
| ファンド | 主な投資対象 | 連動を目指す指数 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 野村つみたて外国株投信 | 先進国+新興国(日本除く) | MSCI ACWI(除く日本) | 低コスト・つみたて向け |
| 野村インデックスファンド・外国株式(Funds-i) | 先進国(日本除く) | MSCI-KOKUSAI | 王道の先進国株、純資産も大きい |
| 野村DC外国株式インデックスファンド・MSCI-KOKUSAI | 先進国(日本除く) | MSCI-KOKUSAI | DC専用・信託報酬が特に低い |
ここに注意:同じ「外国株式」でも、新興国を含むかどうかで値動きの傾向が変わります。新興国を含むタイプは成長余地が大きい一方で値動きの幅も大きくなりやすく、先進国だけのタイプは比較的落ち着いた値動きになりやすいとされています。
野村つみたて外国株投信:新興国まで含む全世界(日本除く)型
野村つみたて外国株投信は、外国の株式(新興国を含む)を実質的な投資対象とし、MSCI ACWI(除く日本、配当込み、円換算ベース)の中長期的な動きを概ねとらえることを目指して運用されています。先進国だけでなく新興国まで一本でカバーできるため、「世界全体の成長に幅広く乗りたい」という考え方に合うファンドです。
運用は2つのマザーファンド(「外国株式MSCI-KOKUSAIマザーファンド」と「新興国株式マザーファンド」)を通じて行われ、先進国と新興国への配分比率は、指数における両者の割合をもとに決められます。実質組入外貨建資産については原則として為替ヘッジを行わない方針のため、円高・円安といった為替の動きも基準価額に反映されます。
このファンドは名前のとおりつみたて投資での購入を想定して設計されています。新NISAのつみたて投資枠と成長投資枠の両方に対応しており、毎月一定額をコツコツ積み立てるスタイルと相性が良いと評価されています。
コスト面でも、つみたて型らしく信託報酬が低めに設定されています。長期で積み立てるほど手数料の差は効いてくるため、低コストであることはこのファンドの大きな魅力のひとつです。基準価額は世界の株式相場や為替を反映して日々動きますが、過去の歩みとしては世界的な株高の流れを背景に水準を伸ばしてきた局面もありました。
野村インデックスファンド・外国株式(Funds-i):先進国株の王道
野村インデックスファンド・外国株式(愛称:Funds-i外国株式)は、日本を除く先進国の株式を対象に、MSCI-KOKUSAI指数(円換算ベース・為替ヘッジなし)の動きを概ねとらえることを目指すインデックスファンドです。米国を中心とした先進国株にまとめて投資できる、外国株投信の定番といえる存在です。
設定から年数を重ねており、純資産総額も大きく育っています。多くの投資家に長く選ばれてきた実績は、ファンドを選ぶうえでの安心材料のひとつとして評価されています。新NISAの対象ファンドにもなっており、個人の長期資産形成の中核(コア)として使いやすい設計です。
「新興国は値動きが気になるので、まずは先進国だけで運用したい」という人には、このタイプが分かりやすい選択肢になります。先進国株は世界経済の中心を占めており、1本で米国・欧州などの主要市場へ分散できる点が支持されています。
なお、購入時手数料や信託報酬は同じ先進国株指数に連動するファンドの中でも商品ごとに差があります。Funds-iシリーズは販売チャネルが広く、ネット証券から対面まで幅広く取り扱われている点も使い勝手の良さにつながっています。コストを重視するなら、購入前に信託報酬の水準と購入時手数料の有無を確認しておくのがコツです。
野村DC外国株式インデックスファンド:DC・iDeCo向けの低コスト型
確定拠出年金(DC)やiDeCo(個人型確定拠出年金)で外国株に投資したい場合に登場するのが、野村DC外国株式インデックスファンド・MSCI-KOKUSAIです。投資対象は先進国株(日本除く)で、連動を目指す指数はFunds-iと同じMSCI-KOKUSAIですが、DC専用ファンドとして信託報酬が特に低く設定されているのが大きな特徴です。
知っておきたいこと:DC専用ファンドは、原則として確定拠出年金の口座を通じてしか購入できません。勤務先の企業型DCやiDeCoのラインアップに含まれているかどうかで、利用できるかが決まります。購入時手数料がかからないケースが多いのもDC向け商品の利点です。
確定拠出年金は運用益が非課税で、掛金が所得控除の対象になるなど税制上の優遇があります。こうした制度のメリットを生かしながら、低コストで先進国株に長期投資できる点で、DC外国株式インデックスファンドは老後資金づくりの土台として活用されています。
自分に合った外国株投信の選び方
ここまで見てきたとおり、野村の外国株投信は「どの指数に連動するか」「どの制度で買えるか」で性格が変わります。選ぶときの判断材料を整理すると、次のようになります。
- 投資対象の範囲:新興国まで含めたいならMSCI ACWI型(つみたて外国株投信)、先進国に絞るならMSCI-KOKUSAI型(Funds-i・DC)
- 信託報酬:同じ指数でもコストに差がある。長期ほど差が効くため低コストを重視
- 使う制度:新NISAで買うのか、iDeCo・企業型DCで買うのかでファンドが変わる
- すでに持っている資産:日本株を個別に保有しているなら「日本を除く」タイプで重複を避けやすい
迷ったときは、「自分はどの範囲の市場に、どの制度を使って投資したいのか」から逆算すると整理しやすくなります。新NISAのつみたて投資枠で世界全体に幅広く積み立てたいなら全世界(日本除く)型、iDeCoで先進国株を低コストで持ちたいならDC型、というように目的から選ぶのがコツです。
外国株投信を持つうえで意識したいこと
外国株ファンドは世界の成長を取り込める一方で、株価そのものの変動に加えて為替の影響を受けます。為替ヘッジなしのファンドでは、円安が進むと円換算の評価額にプラスに働き、円高が進むとマイナスに働きます。短期的にはこうした要因で基準価額が上下するため、長期・分散・つみたてを基本に、値動きに一喜一憂しすぎない姿勢が大切だと評価されています。
つみたて投資は購入のタイミングを分散できるため、価格が高いときは少なく、安いときは多く買えるという利点があります。相場の先読みが難しいからこそ、毎月一定額を続ける仕組みが長期の資産形成では力を発揮しやすいとされています。
また、運用コストは確実に成果へ影響する数少ない要素です。同じ指数に連動するファンドなら、信託報酬の低さはそのままリターンの差につながりやすいため、購入前のチェックを習慣にしておくと良いでしょう。最新の基準価額や純資産、コストの詳細は、各販売会社や運用会社の公式情報で確認することをおすすめします。
まとめ
野村の外国株投信は、新興国まで含む全世界(日本除く)型の「つみたて外国株投信」、先進国株の王道「インデックスファンド・外国株式(Funds-i)」、DC・iDeCo向けの低コスト型「DC外国株式インデックスファンド」と、目的に応じて選べるラインアップがそろっています。投資対象の範囲・信託報酬・使う制度という3つの視点で比べれば、自分に合った1本が見えてきます。
野村の外国株投信を比べてみた|つみたて・インデックス・DCの選び方
外国株投信選びは、まず「先進国だけか、新興国も含めるか」を決め、次に「新NISAか、iDeCo・企業型DCか」という制度を選び、最後に同じタイプの中でコストの低いものを選ぶ——この順番で考えると迷いにくくなります。世界の成長を長期でコツコツ取り込む土台として、自分の目的に合った外国株投信を選び、無理のないペースで資産形成を続けていきましょう。













