大阪製鐵株式会社の2023年度第3四半期決算が発表されました。売上高は866億円と前年同期から増加し、経常利益は48億円と減益となりましたが、堅調に推移しました。注目すべきは、親会社株主に帰属する四半期純利益が26億円と前年同期比増加していることです。
企業情報
企業名: 大阪製鐵株式会社
証券コード: 54490
決算期: 3月31日
大阪製鐵株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
大阪製鐵株式会社は3月31日を決算日としており、第3四半期決算は2023年12月31日時点のものになります。
主な事業
大阪製鐵株式会社は普通鋼の生産及び製品等の販売を主な事業としています。鉄鋼製品の製造・販売を国内外で行っており、特に建設向け鋼材の供給に強みを持っています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は866億円と前年同期比で増収となりました。一方で、経常利益は48億円と前年同期比で減益となりました。これは主に、鉄スクラップ価格や原燃料価格の高止まり、建設向け鋼材需要の低迷などの影響によるものです。利益率については、経常利益率は5.5%となっています。
売上・利益の推移
大阪製鐵株式会社の直近3期の売上高と経常利益の推移を見ると、売上高は857億円→866億円と増加しています。一方、経常利益は55億円→48億円と減少しています。これは原材料価格高騰の影響を受けたためです。ただし、親会社株主に帰属する四半期純利益は24億円→26億円と増加しており、収益性は改善傾向にあります。
四半期連結貸借対照表について
大阪製鐵株式会社の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は2,221億円と前期末比で4.2%増加しています。これは主に、棚卸資産や売掛金の増加によるものです。一方、負債合計は668億円と前期末比11.2%増加しました。これは主に、短期借入金の増加によるものです。
資産の部
資産の部では、流動資産が1,407億円と前期末比5.8%増加しました。これは主に、棚卸資産や売掛金の増加によるものです。一方、固定資産は814億円と前期末比1.5%増加しています。
負債の部
負債の部では、流動負債が619億円と前期末比11.0%増加しました。これは主に、短期借入金の増加によるものです。固定負債は49億円と前期末比14.0%増加しています。
純資産の部
純資産の部では、1,552億円と前期末比1.4%増加しています。これは、利益剰余金の増加などによるものです。
ROAとROE
大阪製鐵株式会社のROAは前年同期が2.6%であったのに対し、当期は2.3%と低下しています。これは主に経常利益の減少によるものです。一方、ROEは前年同期が4.1%だったのに対し、当期は4.0%と微減にとどまっています。これは自己資本比率が高水準で推移していることが影響しています。
キャッシュフロー
当四半期の連結キャッシュ・フロー計算書は作成されていませんが、前年同期のキャッシュ・フローの状況を見ると、営業CF、投資CF、財務CFのいずれも黒字となっており、財務基盤は安定していると言えます。
配当の支払額
大阪製鐵株式会社は第2四半期末と期末の年2回の配当を行っています。当期第3四半期の中間配当金は10円で、前期に比べ2円増加しています。期末配当金は未定ですが、前期の年間配当金は22.50円でした。
今後の展望
大阪製鐵株式会社は、建設向け鋼材需要の回復や原料価格の落ち着きなどを見据え、更なる収益力の向上を目指しています。また、グループ全体のコスト削減や生産性向上にも取り組み、安定した経営基盤の確立を目指しています。中長期的には、ASEAN地域での事業拡大などにも注力していく予定です。
編集部のまとめ
大阪製鐵株式会社の2023年度第3四半期決算は、売上高は増加したものの、経常利益は減少しました。原材料価格高騰の影響が大きかったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益は増加するなど、収益性は改善傾向にあります。今後は、コスト管理の徹底や需要回復への取り組み、ASEAN地域での事業展開など、中長期的な成長に向けた施策に期待がかかっています。
大阪製鐵株式会社の決算日や配当についてまとめました。
大阪製鐵株式会社の決算日は3月31日で、年2回の配当(中間配当10円、期末配当未定)を行っています。当期の中間配当金は前期比2円増の10円でした。今後も安定配当に向けた取り組みが期待されます。