日本ケミファ株式会社の2023年度第3四半期の決算報告が発表されました。売上高は23,069百万円となり、前年同期比3.9%の減収となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は104百万円と前年同期と比べて大幅に減益となりました。この決算内容を詳しくご紹介していきます。
企業情報
企業名: 日本ケミファ株式会社
証券コード: 45390
決算期: 2023年4月1日から2024年3月31日
日本ケミファ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
日本ケミファ株式会社の決算日は3月31日です。第3四半期の決算発表は2023年2月13日に行われました。年間の決算スケジュールとしては、第1四半期(6月)、第2四半期(11月)、第3四半期(2月)、本決算(6月)と四半期ごとに決算を発表しています。
主な事業
日本ケミファ株式会社は、医薬品事業とその他事業を展開している企業です。医薬品事業ではジェネリック医薬品の開発・製造・販売を中心に行っています。また、臨床検査薬「ドロップスクリーン」の高い製品力と市場性も強みとしています。その他事業では、受託試験事業、ヘルスケア事業、不動産賃貸事業などにも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
2023年度第3四半期の業績は、売上高が23,069百万円と前年同期比3.9%の減収となりました。利益面では、営業損失が36百万円、経常利益が125百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が104百万円となりました。売上高に対する利益率は低下傾向にあり、収益面では厳しい環境にあると言えます。
売上・利益の推移
過去3年の業績を見ると、売上高は2021年3月期31,559百万円、2022年3月期24,015百万円、2023年度第3四半期23,069百万円と減少傾向にあります。一方、経常利益は2021年3月期852百万円、2022年3月期549百万円、2023年度第3四半期125百万円と大幅に減少しています。原材料価格の高騰やコストの増加等の影響で、利益面では厳しい状況にあると考えられます。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月31日時点の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は50,943百万円となっています。前期末と比べ2,371百万円の増加となりました。
資産の部
流動資産は34,421百万円で、前期末から984百万円増加しています。固定資産は16,521百万円で、前期末から1,386百万円増加しました。主な増加要因は建設仮勘定の増加と投資有価証券の取得です。
負債の部
流動負債は14,174百万円で、前期末から592百万円減少しています。固定負債は18,024百万円と、前期末から2,753百万円増加しました。長期借入金の増加が主な要因です。
純資産の部
純資産合計は18,744百万円となり、前期末から210百万円増加しました。親会社株主に帰属する四半期純利益の計上などによるものです。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前期の2.5%から当第3四半期は0.6%と大幅に低下しています。また、ROE(自己資本利益率)も前期の2.3%から0.6%と収益性が大きく悪化しています。これは利益の減少により収益性が低下したためと考えられます。今後の業績改善が期待されます。
キャッシュフロー
キャッシュフローの状況については開示されていませんが、業績の悪化から営業キャッシュフローは減少していると推測されます。一方、設備投資などの投資活動によるキャッシュアウトもあり、全体のキャッシュ残高も減少している可能性があります。今後の資金繰りに注目が必要でしょう。
配当の支払額
2023年6月21日開催の定時株主総会において、2023年3月31日を基準日とする年間配当金は1株当たり50円と決議されています。これは前期と同額の配当となります。今後の業績回復に合わせ、配当政策の見直しが期待されます。
今後の展望
日本ケミファ株式会社は、ジェネリック医薬品事業の強化や新規事業への取り組み、海外展開の推進など、中長期的な成長戦略を描いています。特に臨床検査薬「ドロップスクリーン」の事業拡大や、Delta-Fly Pharma社との協業によるアルカリ化療法領域での新薬開発に期待が寄せられます。今後の業績回復に向けて、こうした戦略の実現が重要となるでしょう。
編集部のまとめ
日本ケミファ株式会社の2023年度第3四半期決算は、減収減益となりました。原材料高騰などのコスト増加により収益性が悪化した結果です。ただし、「ドロップスクリーン」の販売拡大や新薬開発など、成長に向けた取り組みも進んでいます。今後の業績回復に期待したいところです。引き続き、同社の動向に注目していきたいと思います。
日本ケミファ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日本ケミファ株式会社の決算日は3月31日で、年間4回の決算発表を行っています。また、2023年6月の定時株主総会で決議された年間配当金は1株当たり50円と、前期と同額に据え置かれています。今後の業績改善に合わせ、さらなる配当増加が期待されます。