株式会社うかいの第3四半期決算が発表されましたので、その内容を分かりやすくご紹介します。コロナ禍からの回復基調がうかがえるようです。株価も「鳥山」や「うかい亭」など有名店を展開する同社に注目が集まっています。
企業情報
企業名: 株式会社うかい
証券コード: 76210
決算期: 2024年3月期
株式会社うかいの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社うかいの決算日は3月31日です。第3四半期決算(2023年12月期)が今回発表されたところです。通期決算は毎年6月に発表されます。
主な事業
株式会社うかいは東京を中心に、レストラン事業、物販事業、文化事業を展開しています。代表的なブランドには「鳥山」「うかい亭」「とうふ屋うかい」などがあり、高級レストランから手作りの菓子、ガラスの美術館まで手がけています。
今期の業績と利益率は?
第3四半期累計期間の売上高は101億円と前年同期比6.9%の増収となりました。経常利益は8億1,400万円で前年同期比25.3%の増益でした。売上総利益率は56.0%と高水準を維持しています。
売上・利益の推移
売上高は、レストラン事業部が80億円と最も大きな柱です。物販事業部は11億円、文化事業部も8億円と好調に推移しています。利益面では、レストラン事業部が12億9,800万円と最も大きく、文化事業部も1億6,700万円と収益力を発揮しています。
四半期連結貸借対照表について
同社は単体決算のみの開示のため、四半期連結貸借対照表はありません。したがって以下は単体ベースの財務状況を説明します。
資産の部
総資産は106億円で、前期末比5.5%減少しました。現金及び預金が55億円、有形固定資産が56億円を占めています。
負債の部
負債合計は61億円で、前期末比17.0%減少しました。主に借入金が12億円減少したことによります。
純資産の部
純資産は45億円と前期末比16.1%増加しました。利益剰余金が増加したことで自己資本比率が42.6%と健全な水準となっています。
ROAとROE
ROAは直近の通期決算で7.6%、ROEは23.6%となっています。コロナ禍からの回復を背景に収益性が改善しつつあり、自己資本の効率的な運用に努めています。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュフローは11億円の収入超となりましたが、投資活動によるキャッシュフローが2億円の支出超であり、全体では5億6,500万円の減少となりました。設備投資と借入金返済のバランスを取りつつ、安定的な財務基盤の構築に取り組んでいます。
配当の支払額
株式会社うかいは、1株当たり配当金15円を実施しています。中期的には安定配当を目指しており、今後の業績に応じて、株主還元の充実にも注力していく方針です。
今後の展望
売上、利益ともに回復基調にあるものの、物価高騰や人手不足など事業環境は依然として厳しい状況が続いています。そのなかで同社は、「人材力の強化」「収益基盤の強化」「財務基盤の強化」の3つの重点課題に取り組み、着実な業績回復と持続的な成長を目指しています。
編集部のまとめ
株式会社うかいは、人気の高級レストランを擁し、最上のおもてなしで知られる企業です。コロナ禍からの回復基調にあり、今後の業績にも期待が高まっています。既存事業の強化に加え、新たな事業展開にも果敢に挑戦しており、株主還元の充実にも注力しています。同社の今後の成長に注目が集まるでしょう。
株式会社うかいの決算日や配当についてまとめました。
株式会社うかいの決算日は3月31日で、通期決算は毎年6月に発表されます。配当金は1株当たり15円と、安定的な水準を維持しています。今後も、業績に応じて株主還元の充実を図っていくことが期待されます。