相鉄ホールディングスの決算報告書が公開されました。本業の鉄道事業や不動産事業が好調で、営業収益は前年同期比7.5%増加、経常利益は前年同期比126.8%増加と大幅な増益となりました。中心的な事業である鉄道では新線の開業や利便性向上の取り組みが功を奏した模様です。足元の業績は順調で、これまでの設備投資も徐々に成果が出てきていることが分かります。今後も沿線開発やホテル事業の拡大など、様々な施策を通じて企業価値の向上を図っていく方針のようです。
企業情報
企業名: 相鉄ホールディングス株式会社
証券コード: E04097
決算期: 2023年3月期
相鉄ホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
相鉄ホールディングス株式会社の決算日は3月31日です。通期決算は毎年6月に発表、第2四半期決算は11月、第3四半期決算は2月に公表しています。
主な事業
相鉄ホールディングス株式会社は、鉄道事業を中核としつつ、不動産事業、流通事業、ホテル事業など、多角的な事業展開を行っています。鉄道事業では相模鉄道を運営し、不動産事業では沿線の再開発や商業施設の運営を行っています。また、スーパーマーケットやホテルの運営など、幅広い事業領域を手掛けています。グループ各社の強みを活かしながら、相乗効果の創出を目指しています。
今期の業績と利益率は?
当期の連結営業収益は1,911億円と前年同期比7.5%増加しました。連結営業利益は213億円、連結経常利益は201億円と、いずれも前年同期比で大幅な増加を遂げています。このように、鉄道業やホテル業の需要回復などにより、大幅な増収増益となりました。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高と利益の推移を見ると、新型コロナ禍による影響を受けつつも、徐々に回復基調にあることが分かります。2022年3月期は売上高が2,496億円、経常利益が127億円と、前期からの回復が顕著です。特に鉄道事業やホテル事業の収支改善が目立ちます。今後もこの回復基調を維持し、さらなる業績拡大を期待したいところです。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末時点の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産が6,691億円と前期末比221億円増加しています。これは主に有形固定資産の増加によるものです。一方、負債は5,123億円と111億円増加し、純資産は1,567億円と109億円増加しています。自己資本比率は23.4%と、財務健全性も維持されています。
資産の部
資産の部では、有形固定資産が5,316億円と前期末比152億円増加しています。これは主に鉄道やホテルなどの設備投資が増加したためです。また、現金及び預金は161億円増加しており、財務基盤の強化が進んでいます。
負債の部
負債の部では、借入金が3,719億円と167億円増加しています。これは主に鉄道事業や不動産事業の設備投資資金の調達によるものです。一方で、未払金や未払費用などの流動負債も減少しています。
純資産の部
純資産の部では、親会社株主に帰属する四半期純利益が139億円と大幅に増加しました。この結果、純資産合計は1,567億円となり、自己資本比率も23.4%と高水準を維持しています。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は3.0%、ROE(自己資本当期純利益率)は9.1%となっています。前期から大幅に改善されており、経営の効率化が進んでいることがうかがえます。業績の回復とともに収益性も高まってきたと評価できるでしょう。今後も設備投資効果の発現や、ホテル事業の回復などが期待されます。
キャッシュフロー
当期のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュ・フローが233億円のプラスとなりました。一方で、設備投資などの投資活動によるキャッシュ・フローはマイナス194億円となっており、積極的な設備投資が行われています。財務活動では借入金の増加などによりプラス84億円となっています。全体として、財務体質の強化を図りつつ、成長投資にも注力しているといえます。
配当の支払額
当期の1株当たり配当金は年間30円(中間20円、期末10円)を計画しています。前期比5円減少していますが、配当性向は21.1%と、株主還元にも一定の配慮がなされています。今後も業績の回復に合わせて、株主還元の拡充が期待されます。
今後の展望
相鉄ホールディングスは、鉄道事業、不動産事業、ホテル事業など、多角的な事業展開を行っている企業です。新型コロナ禍の影響で一時的に業績が落ち込みましたが、足元では着実な回復が見られています。今後も、沿線開発や設備投資の成果発現、ホテル事業の再浮上などにより、持続的な成長が期待できるでしょう。株主還元の強化や、ESG経営の推進など、企業価値の向上に向けた取り組みにも注目が集まります。
編集部のまとめ
相鉄ホールディングスの決算報告から、主力の鉄道事業やホテル事業が回復傾向にあり、業績も大幅に改善されていることがわかりました。中長期的な視点から、沿線開発や設備投資の効果発現、ホテル事業の拡大など、さまざまな成長戦略にも注目が集まります。また、株主還元の強化や、ESG経営にも力を入れており、持続的な企業価値向上が期待できる企業といえるでしょう。
相鉄ホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
相鉄ホールディングス株式会社の決算日は3月31日です。毎年6月に通期決算を、第2四半期は11月、第3四半期は2月に決算を発表しています。また、1株当たり年間配当は30円を計画しており、株主還元にも配慮しています。今後の業績回復と企業価値向上に期待が高まるといえます。