水道機工株式会社の決算書を見ると、業績が順調に推移していることが分かります。売上高は減少しているものの、営業利益ではマイナスとなっているものの、今後の事業展開に期待が持てる内容となっています。創業以来、水道インフラの整備に尽力してきた同社の今後の活躍に注目していきましょう。
企業情報
企業名: 水道機工株式会社
証券コード: 64030
決算期: 2023年3月期
水道機工株式会社の決算日・決算時期(スケジュール）は？
水道機工株式会社の決算日は3月31日です。従って、決算の時期は4月1日から翌年3月31日の1年間となります。
主な事業
水道機工株式会社は、上下水道事業、環境事業、機器事業の3つの事業を展開しています。上下水道事業では、浄水場や配水池などの水道施設の建設・メンテナンスを行っています。環境事業では、排水処理設備の建設などを手がけ、機器事業では、ポンプや弁などの水処理関連機器の製造・販売を行っています。創業以来、水の供給と排水処理を支える重要なインフラ事業を担ってきました。
今期の業績と利益率は？
当第3四半期連結累計期間の売上高は122億15百万円、営業損失は5億23百万円、経常損失は7億96百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失は6億81百万円となりました。前年同期比で減収となったものの、営業利益や経常利益、当期純利益ではマイナスに転じています。水処理事業の特性から第4四半期に業績が集中する傾向にあるものの、コスト増加の影響が大きいことが課題となっています。
売上・利益の推移
同社の売上高は、2023年3月期は219億29百万円、前年同期比10.9%減少しています。2期連続で減収となっています。経常利益は2023年3月期で4億9百万円、前年同期の経常損失5億88百万円から大幅に改善したものの、当第3四半期では7億96百万円の経常損失となっています。第4四半期の売上回復に期待がかかっています。
四半期連結貸借対照表について
同社の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計が229億89百万円、負債合計が141億98百万円、純資産合計が87億91百万円となっています。前期末と比べ、資産は増加しましたが、負債も増加したため、純資産は減少しています。
資産の部
流動資産では、現金及び預金が50億12百万円と増加し、一方で受取手形、売掛金及び契約資産が91億39百万円と減少しました。固定資産では、投資有価証券が21億77百万円と増加しています。
負債の部
流動負債では、支払手形及び買掛金が27億83百万円と減少しましたが、短期借入金が29億98百万円と増加しています。固定負債では、退職給付に係る負債が25億87百万円となっています。
純資産の部
純資産合計は87億91百万円で、前期末比9億21百万円減少しました。主な要因は、利益剰余金が51億72百万円と減少したことです。
ROAとROE
同社のROA（総資産利益率）は前期3.6％、当第3四半期では△3.5％と低下しています。これは、収益性の低下により当期純利益が減少したためです。一方、ROE（自己資本利益率）は前期2.8％、当第3四半期では△7.7％と大きく低下しています。自己資本の効率的な運用が課題となっています。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローが△1億83百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが△1億60百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが28億99百万円となっています。手元流動性の確保に努めつつ、財務基盤の強化にも取り組む必要があります。
配当の支払額
同社は、1株当たり55円の期末配当を実施しています。前期比では同額の配当を継続しており、株主還元の面では堅実な対応を取っています。今後の業績回復に期待が寄せられています。
今後の展望
同社は、上下水道事業での新設浄水場建設案件の受注に注力するとともに、環境事業の拡大や機器事業の強化などに取り組んでいきます。設備の更新需要の取り込みや、海外市場への展開など、事業領域の拡大による収益力の向上が期待されています。
編集部のまとめ
水道機工株式会社は、創業以来、水道インフラの整備に尽力してきた老舗企業です。当期の業績は減収・減益となっているものの、第4四半期の業績回復に期待がかかっています。また、上下水道事業での新設案件の獲得や、環境事業・機器事業の強化により、今後の業績拡大が期待できそうです。同社の今後の動向に注目していきましょう。
水道機工株式会社の決算日や配当についてまとめました。
水道機工株式会社の決算日は3月31日で、決算期は4月1日から翌年3月31日までの1年間となります。また、同社は1株当たり55円の期末配当を実施しており、株主還元の面では堅実な対応を取っています。今後の業績回復に期待が高まっています。
