本田技研工業株式会社の2023年度第3四半期決算報告が注目されています。主に二輪車、四輪車、パワープロダクツなどの開発、製造、販売を世界各国で行っているこの企業は、増収増益を達成しました。特に四輪事業の好調さが目立ち、売上収益が約2兆円と前年同期比29.1%増を記録しています。今期の業績は全体的に堅調で、経常利益は前年同期比47.1%も増加しています。
企業情報
企業名: 本田技研工業株式会社
証券コード: E02166
決算期: 2023年3月期
本田技研工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
本田技研工業株式会社の決算期は3月期です。第3四半期決算は2023年12月31日が基準日となっています。また、中間配当は9月30日、期末配当は3月31日が基準日となります。
主な事業
本田技研工業株式会社は主に二輪車、四輪車、パワープロダクツなどの開発、製造、販売を行っています。また、これらの製品の販売活動をサポートするため、金融サービス事業も展開しています。主要な生産拠点は日本、北米、中国、アジアなど世界各地にあります。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は増収増益を達成しました。売上収益は前年同期比19.8%増の約15兆円、営業利益は46.7%増の1兆763億円となっています。また、税引前利益は1兆2,645億円と47.1%増、親会社の所有者に帰属する四半期利益は8,696億円と49.1%増と好調な数字となりました。
売上・利益の推移
直近3年の売上高は2021年3月期が16兆9,077億円、2022年3月期が12兆5,235億円、2023年3月期第3四半期が14兆9,995億円と推移しています。利益面では2021年3月期の営業利益が8,796億円、2022年3月期が7,339億円、2023年3月期第3四半期が1兆763億円と、売上高、営業利益ともに回復基調にあります。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末時点の総資産は約27.4兆円となっています。このうち、流動資産は10.8兆円、非流動資産は16.7兆円となっています。一方の負債は約15.1兆円で、内訳は流動負債が7.7兆円、非流動負債が7.4兆円となっています。純資産は約12.3兆円と、前期末より8,323億円増加しています。
資産の部
総資産の約39%を占める流動資産は、現金及び現金同等物が4兆3,445億円と大きく、また金融サービスに係る債権も5兆1,290億円を計上しています。一方の非流動資産は有形固定資産が3兆613億円、オペレーティング・リース資産が4兆8,872億円となっています。
負債の部
負債総額の約61%を占める流動負債には、資金調達に係る債務が3兆7,789億円、営業債務が1兆3,862億円などが含まれています。非流動負債の主な内訳は、資金調達に係る債務が7兆2,840億円となっています。
純資産の部
純資産合計は12兆3,346億円で、親会社の所有者に帰属する持分が12兆552億円となっています。自己資本比率は43.9%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
当期のROA(総資産利益率)は3.2%、ROE(自己資本利益率)は7.2%となっています。前期と比べROAは横ばいですが、ROEは2.1ポイント改善しています。これは、親会社の所有者に帰属する四半期利益の増加と、純資産の増加によるものです。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・インフローが4,217億円、投資活動によるキャッシュ・アウトフローが5,414億円、財務活動によるキャッシュ・インフローが5,026億円となっています。前年同期に比べ営業キャッシュ・フローが1兆2,910億円減少していますが、財務活動によるキャッシュ・フローは大幅な増加となっています。
配当の支払額
2023年度の中間配当は1株87円、期末配当は未定です。前期は1株当たり125円の配当を実施しており、今期の配当予想は1株当たり合計212円となる見込みです。
今後の展望
本田技研工業は2030年までにROICを10%以上とする目標を掲げています。電動化をはじめとした新製品の開発を加速するほか、キャッシュ創出力の向上を目指し、持続的な成長と資本効率の向上を図るとしています。中期的には世界的な需要回復に期待をかけつつ、経営基盤の強化を進めていく方針です。
編集部のまとめ
本田技研工業の2023年度第3四半期決算は、増収増益の好調な結果となりました。特に四輪事業の業績が大幅に改善しています。また、資産効率の改善にも取り組んでおり、ROAとROEが改善傾向にあることも評価できます。今後は電動化への対応強化など、中長期的な成長に向けた施策にも注目が集まりそうです。
本田技研工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
本田技研工業の決算期は3月期で、第3四半期決算の基準日は2023年12月31日となっています。配当は中間配当が9月30日、期末配当が3月31日が基準日となります。今期の中間配当は1株87円で、期末配当は未定ですが、年間で1株212円前後の配当が予想されます。