株式会社イズミの2023年11月期第3四半期決算結果をお届けします。売上高は前年同期比3.2%増の3,332億円と好調に推移しました。既存店売上が前年同期比3.9%増と伸長したことが大きな要因です。コロナ禍から徐々に回復し、外出需要の増加に加え、新商品の投入などが奏功した結果と言えます。
企業情報
企業名: 株式会社イズミ
証券コード: 82730
決算期: 2024年2月期
株式会社イズミの決算日・決算時期(スケジュール）は？
株式会社イズミの決算日は2月末日で、通期決算は5月に発表されます。第3四半期決算は11月に発表される流れとなっています。
主な事業
株式会社イズミは、中国地方を中心に運営する大型ショッピングセンター「ゆめタウン」を核とした総合小売事業が主力事業です。ゆめタウンには大型量販店、専門店、飲食店など、街の中心的な役割を担う店舗が集積しており、地域の生活を支えています。その他に金融事業や不動産賃貸事業などの小売周辺事業も展開しています。
今期の業績と利益率は？
当第3四半期の業績は営業利益が218億円と前年同期比1.6%減少しましたが、依然として高水準の収益力を維持しています。営業利益率は6.3%と高い水準を保っています。経費削減や商品ロス管理の徹底など、効率化施策の効果が現れてきたと言えるでしょう。
売上・利益の推移
売上高は3年連続で過去最高を更新しており、前年同期比3.2%増の3,448億円と好調に推移しています。一方、経費増加などの影響で経常利益は前年同期比0.8%減の223億円となりました。しかし、株式会社イズミは長年にわたって高い収益性を誇る企業でもあり、着実に利益を積み上げてきています。
四半期連結貸借対照表について
株式会社イズミの四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計が4,952億円と前期末比163億円増加しています。主な要因は有形固定資産の増加です。一方、負債合計は2,080億円と前期末比76億円増加しました。これは主に支払手形及び買掛金の増加によるものです。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が94億円と前期末比9億円減少した一方で、受取手形、売掛金及び契約資産が548億円と前期末比73億円増加しています。店舗への投資も積極的に行っており、有形固定資産が3,366億円と前期末比84億円の増加となっています。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が295億円と前期末比34億円増加しました。これは仕入価格の上昇などによるものです。一方で、長期借入金が394億円と前期末比111億円減少しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が2,298億円と前期末比82億円増加しており、自己資本比率も55.3%と高水準を維持しています。安定した財務基盤を持っていると言えるでしょう。
ROAとROE
株式会社イズミのROA（総資産経常利益率）は4.5%、ROE（自己資本当期純利益率）は5.1%と、いずれも高い水準を維持しています。利益率の高さが特徴の同社は、効率的な経営を行っていると評価できます。今後も収益力の維持・向上が期待されます。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュ・フローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは234億円の収入となりました。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは159億円の支出となっています。これは主に店舗への設備投資によるものです。財務活動では84億円の支出となっています。全体として、現金及び現金同等物は前期末比9億円減少の94億円となりました。
配当の支払額
株式会社イズミは、株主還元の一環として年2回の配当を実施しています。当期第3四半期の中間配当は1株44円、期末配当は1株44円を予定しており、年間配当は88円となる見込みです。株主還元にも注力している企業と言えるでしょう。
今後の展望
株式会社イズミは、「暮らしやすく、人口が増えるまちづくり」をテーマに、既存店の活性化や新規出店、M&Aを通じた事業領域の拡大に取り組んでいきます。また、SDGsへの取り組みも積極的に行っており、サステナビリティ経営を推進していく方針です。今後も地域に密着した事業展開で、着実な成長が期待できるでしょう。
編集部のまとめ
株式会社イズミは、ショッピングセンター「ゆめタウン」を中核に据えた総合小売事業を展開する企業です。当期の業績は好調で、売上高は過去最高を記録しました。一方で、経費の増加などもあり、利益率は若干低下しています。しかし、依然として高い収益性を維持しており、長期的な視点で事業を推進している印象を受けます。今後もサステナブルな経営を進め、地域に根付いた発展が期待されます。
株式会社イズミの決算日や配当についてまとめました。
株式会社イズミの決算日は2月末日で、年2回の配当(中間配当と期末配当)を実施しています。当期の年間配当は88円を予定しており、安定的な株主還元に取り組んでいる企業です。また、同社は地域に密着した事業展開と持続可能な経営を目指しており、今後の動向が注目されます。
