JKホールディングス株式会社の第3四半期決算報告が発表されました。建材業界の大手企業であるJKホールディングスは、新型コロナウイルス感染症の影響が和らぐなか、建材需要の回復とともに、売上高、営業利益、経常利益、純利益ともに前年同期を下回る結果となりました。しかし、主力事業の総合建材卸売事業が健闘し、また、総合建材小売事業も堅調に推移するなど、良好な業績を維持しています。今後も、顧客ニーズに応えるための取り組みを強化し、さらなる収益向上を目指していくことが期待されます。
企業情報
企業名: JKホールディングス株式会社
証券コード: 98960
決算期: 3月期
JKホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
JKホールディングス株式会社の決算は、3月期決算となっています。具体的な決算日は3月31日で、四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日に行われます。
主な事業
JKホールディングス株式会社は、総合建材卸売事業、合板製造・木材加工事業、総合建材小売事業を主な事業として展開しています。建材の卸売や製造、小売りといった、建材業界の多角化された事業を手がけています。特に、ジャパン建材を中核とする建材卸売事業は大きな柱となっています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高2,951億56百万円(前年同期比4.7%減)、営業利益65億52百万円(同36.6%減)、経常利益72億2百万円(同33.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益41億40百万円(同40.1%減)となりました。合板製造・木材加工事業の減益が響いたものの、総合建材小売事業は前年並みの利益を確保するなど、健闘しています。
売上・利益の推移
JKホールディングスの直近3年間の業績は、売上高が4,070億22百万円、4,079億85百万円、2,951億56百万円と推移しています。利益面では、営業利益が103億円、144億82百万円、65億52百万円、経常利益が103億円、142億51百万円、72億2百万円、当期純利益が66億86百万円、101億49百万円、41億40百万円と推移しています。建材需要の回復に伴い業績も回復基調にありますが、原材料の価格高騰などの影響も見られます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間の総資産は2,381億84百万円となり、前連結会計年度末に比べて127億76百万円増加しました。現金及び預金の増加や受取手形、売掛金及び契約資産の増加などが主な要因です。負債は1,767億96百万円となり、前連結会計年度末に比べて92億86百万円増加しました。支払手形及び買掛金、電子記録債務の増加などが主な要因です。純資産は613億87百万円となり、前連結会計年度末に比べて34億89百万円増加しました。利益剰余金の増加などが主な要因です。
資産の部
当第3四半期連結会計期間末の資産は2,381億84百万円となり、前連結会計年度末に比べ127億76百万円増加しました。これは主に、現金及び預金が132億1百万円増加したことによるものです。また、受取手形、売掛金及び契約資産と電子記録債権の合計額が30億81百万円増加した一方で、棚卸資産が41億98百万円減少したことも要因となっています。
負債の部
当第3四半期連結会計期間末の負債は1,767億96百万円となり、前連結会計年度末に比べ92億86百万円増加しました。これは主に、支払手形及び買掛金と電子記録債務の合計額が146億64百万円増加した一方で、短期借入金と1年内返済予定長期借入金の合計額が10億89百万円、未払法人税等が20億54百万円減少したことによるものです。
純資産の部
当第3四半期連結会計期間末の純資産は613億87百万円となり、前連結会計年度末に比べ34億89百万円増加しました。これは主に、利益剰余金が30億35百万円増加したことによるものです。
ROAとROE
JKホールディングスのROA(総資産利益率)は、直近3年間で4.7%、4.9%、3.0%と推移しています。また、ROE(自己資本利益率)は12.3%、12.8%、7.3%と推移しています。ROAは資産効率の指標、ROEは株主資本の効率性を示す指標ですが、両指標とも前年同期から低下しています。これは、売上高や経常利益の減少に加え、資産の増加や自己資本の増加が影響しているものと考えられます。今後は、収益性の改善とともに資産効率の向上に取り組むことが課題となります。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは104億円のプラスとなっています。これは、税金等調整前四半期純利益の計上71億円、仕入債務の増加145億円などによるものです。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは35億円のマイナスとなっており、有形固定資産の取得による支出などが主な要因となっています。また、財務活動によるキャッシュ・フローは24億円のマイナスとなっており、配当金の支払いなどが影響しています。全体としては、132億1百万円の現金及び現金同等物の増加となりました。
配当の支払額
JKホールディングスは、年2回の配当を実施しています。当第3四半期までの配当は、中間配当が15円、期末配当が25円となっています。この結果、年間配当金は40円となる見込みです。配当性向は17.8%となっており、株主への利益還元は一定水準を維持しています。今後も、業績動向を見ながら、安定的な配当の実施を目指していく方針です。
今後の展望
JKホールディングスは、住宅着工戸数の減少など、厳しい経営環境が続くことが予想されます。そのため、在庫水準の適正化や付加価値の高い新商品の提案、お客様とのコミュニケーション強化など、さまざまな取り組みを進め、収益力の向上を目指していきます。また、M&Aによる事業基盤の強化や事業の選択と集中にも注力し、将来に向けた経営基盤の強化を図っていく方針です。業界トップクラスの企業としての地位を確立するため、持続的な成長を目指していくことが期待されます。
編集部のまとめ
JKホールディングス株式会社の2023年12月期第3四半期決算は、売上高、利益ともに前年同期を下回る結果となりましたが、主力事業の総合建材卸売事業が健闘し、総合建材小売事業も堅調に推移するなど、良好な業績を維持しています。また、M&Aによる事業基盤の強化や、付加価値の高い商品の提案など、収益力の向上に向けた取り組みも進めています。今後も、厳しい環境が続くと予想されますが、企業体質の強化と収益力の向上に努め、さらなる成長を目指していくことが期待されます。
JKホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
JKホールディングスの決算日は3月31日で、年2回の配当を実施しています。当期は、中間配当が1株15円、期末配当が1株25円で、年間配当金は1株40円となる見込みです。配当性向は17.8%と、株主への利益還元を一定水準で維持しています。今後も、業績動向を見ながら、安定的な配当の実施を目指していく方針です。