株式会社東京機械製作所の2023年12月期第3四半期決算の結果が明らかになりました。売上高は69億7千万円と前年同期比で14.1%増加しており、営業利益も5億2千2百万円と109.6%増加と大幅な業績改善が見られました。新型コロナウイルス感染症の影響が和らぐなか、同社の主力事業である印刷機械関連事業が順調に推移したことが背景にあります。
企業情報
企業名: 株式会社東京機械製作所
証券コード: 63350
決算期: 3月期
株式会社東京機械製作所の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社東京機械製作所の決算日は3月31日で、通常2月頃に第3四半期決算、5月頃に本決算を発表しています。
主な事業
株式会社東京機械製作所は、主に新聞社向けの輪転印刷機の製造・販売を行う総合印刷機械メーカーです。近年はAGV(無人搬送車)の製造・販売や加工組立事業など、新規事業への展開も進めています。
今期の業績と利益率は?
今期第3四半期の業績は、売上高69億7千万円、営業利益5億2千2百万円と前年同期と比べて大幅に改善しています。特に営業利益は前年同期比109.6%増と好調な結果となりました。これは経費削減の効果や、新事業の伸長などが寄与しているためです。
売上・利益の推移
同社の直近の売上高と利益の推移をみると、2022年3月期は売上高86億6千9百万円、当期純利益5億5千8百万円と前期から大幅に改善されました。そして今期第3四半期では売上高は69億7千万円と14.1%増加し、利益面でも営業利益が5億2千2百万円と109.6%増加と好調な業績となっています。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末時点の同社の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は144億1千2百万円となっています。前期末から5億1千5百万円減少していますが、依然として健全な財務基盤を維持しています。
資産の部
資産の部では、流動資産が111億円と前期末から4億3千9百万円減少しています。一方、固定資産は33億1千2百万円と堅調に推移しています。
負債の部
負債の部では、流動負債が28億3千1百万円と前期末から7億9千2百万円減少、固定負債が26億6千万円と1億1千6百万円減少しており、負債の削減が進んでいます。
純資産の部
純資産の部は、89億2千1百万円と前期末から3億9千3百万円増加しており、自己資本比率も54.78%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
同社の収益性指標であるROA(総資産経常利益率)は、第3四半期累計期間で3.8%と前年同期の2.6%から改善されています。また、ROE(自己資本当期純利益率)は、前年同期の3.0%から、当期は△1.0%となっています。これは、当期純損失計上による影響が大きいものと考えられます。
キャッシュフロー
同社のキャッシュフローに関しては、前期まで2期続けて営業CFがマイナスでしたが、当期第2四半期までに1億8千7百万円の増加に転じています。これにより、流動性資金は安定的に確保できる状況になっていると言えるでしょう。
配当の支払額
株式会社東京機械製作所は、株主の皆様への利益還元を重要な経営課題の一つとして位置付けています。直近では2023年3月期の年間配当金は1株当たり10円を実施しています。
今後の展望
同社は、「TKSグループ中期経営計画」に基づき、印刷機械事業の強化、新規事業の推進、ICTプラットフォーム事業の強化に取り組んでいきます。特に新規事業のFA事業(AGV製造販売)や加工組立事業が好調であり、今後の成長が期待されます。引き続き収益力の向上と財務基盤の強化に努め、株主の皆様への利益還元にも取り組んでいく方針です。
編集部のまとめ
株式会社東京機械製作所は、第3四半期決算で大幅な業績改善を果たしました。新規事業の伸長や経費削減の効果により、売上高、営業利益ともに大幅増加しています。また、財務面でも健全な水準を維持しており、今後の持続的な成長が期待できる企業と言えるでしょう。株主還元面でも安定した配当を実施しています。
株式会社東京機械製作所の決算日や配当についてまとめました。
同社の決算日は3月31日で、2月頃に第3四半期決算、5月頃に本決算を発表しています。直近では2023年3月期の年間配当金を1株10円と、安定した株主還元を行っています。今後も同社の業績改善と成長が期待されます。