株式会社テセックの2023年12月期の第3四半期決算報告書が発表されました。売上は64億71百万円と前年同期比で2.1%減少したものの、営業利益は12億11百万円と健闘しました。半導体製造装置メーカーとしての強みを生かし、顧客ニーズに応える製品開発に注力したことが功を奏したようです。今後も同社の業績に注目が集まりそうです。
企業情報
企業名: 株式会社テセック
証券コード: 63370
決算期: 3月31日
株式会社テセックの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社テセックの決算日は3月31日です。第3四半期の決算報告書は毎年2月中旬に提出されます。
主な事業
株式会社テセックは半導体検査装置の製造・販売を主な事業としています。半導体の品質管理に不可欠な検査装置を開発・製造しており、国内外の大手半導体メーカーに製品を提供しています。特にパワーデバイス用テスタやハンドリング装置の分野で高い技術力を誇っています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の連結売上高は64億71百万円と前年同期比で2.1%減少しました。一方で営業利益は12億11百万円と、前年同期比28.1%の減益となりました。売上高営業利益率は18.7%と、比較的高い水準を維持しています。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高と経常利益の推移を見ると、売上高は8,743百万円から6,471百万円へと減少しましたが、経常利益は2,513百万円から1,494百万円と高水準を維持しています。同社の製品ラインナップやコスト管理の実行力の高さが利益率維持につながっていると言えるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の総資産は15,232百万円、負債は1,552百万円、純資産は13,680百万円となっています。前期末と比べると、流動資産が増加し、自己資本比率も89.8%と高水準を維持しているため、財務状況は健全であると評価できます。
資産の部
流動資産は10,691百万円と前期末比788百万円増加しました。現金及び預金が4億64百万円増加したことなどが主な要因です。固定資産は4,541百万円で、前期末比108百万円の増加となりました。
負債の部
流動負債は1,399百万円で、前期末比8百万円増加しました。契約負債(前受金)が76百万円増加したことが主な要因です。固定負債は152百万円で、前期末比119百万円増加しています。
純資産の部
純資産は13,680百万円となり、前期末比772百万円増加しました。親会社株主に帰属する四半期純利益の計上に伴い、利益剰余金が増加したことが主な要因です。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は当第3四半期で9.8%となりました。前年同期の12.2%から低下しているものの、依然として高い水準にあります。また、ROE(自己資本当期純利益率)は8.0%と、前年同期の13.6%から減少しているものの、高い利益率を維持しています。同社の資産効率と資本効率は引き続き優れた水準にあると評価できます。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュ・フローの状況は開示されていません。しかし、前年同期の営業活動によるキャッシュ・フローは22億1百万円のプラスとなっており、安定した収益基盤を活かしたキャッシュ創出力の高さが伺えます。
配当の支払額
2023年5月の取締役会決議に基づき、1株当たり100円の期末配当を実施しました。前期の1株当たり80円から増配となっており、株主還元に積極的な姿勢がうかがえます。
今後の展望
半導体市場は一時的な生産調整局面にあるものの、中長期的な成長が見込まれています。同社は、パワーデバイス用テスタやハンドラなどの強みを活かし、顧客ニーズに応える製品開発を進めていく方針です。また、部材調達の適正化や生産性向上にも取り組み、収益力の維持・向上を目指します。引き続き同社の動向に注目が集まると考えられます。
編集部のまとめ
株式会社テセックは、半導体検査装置の製造・販売を主要事業とする企業です。当第3四半期の業績は、売上高が減少したものの、営業利益率は高水準を維持しています。財務状況も健全で、株主還元にも積極的な姿勢がうかがえます。半導体市場の中長期的な成長に合わせ、同社の業績も今後さらに改善していくと期待できるでしょう。
株式会社テセックの決算日や配当についてまとめました。
株式会社テセックの決算日は3月31日で、第3四半期の決算報告書は毎年2月中旬に提出されます。また、同社は2023年5月に1株当たり100円の期末配当を実施しており、株主還元にも積極的な姿勢を示しています。今後も同社の業績や配当動向に注目が集まりそうです。