この度、石井食品株式会社の2023年3月期第3四半期決算が発表されましたので、その内容をご紹介したいと思います。
市場環境の変化に柔軟に対応しながら、主力商品の販売拡大に努めた結果、過去最高の四半期売上高を更新するなど、好調な業績を残すことができました。
企業情報
企業名: 石井食品株式会社
証券コード: 28940
決算期: 3月
石井食品株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
石井食品株式会社は3月31日決算で、毎年6月に定時株主総会を開催し、7月に有価証券報告書を提出しています。
一方、四半期決算は各四半期末の翌2か月後を目途に発表されており、本決算は2024年2月13日に公表されました。
主な事業
石井食品株式会社は、食肉加工品を中心に、ハンバーグ・ミートボール、冷凍食品、惣菜などの製造・販売を行っている企業です。
特に、ミートボールは同社の主力商品で、「イシイのミートボール」のブランド名で全国的に展開しています。
また、同社は地域限定の「地域商品」の開発にも力を入れており、各地の旬の素材を活かした商品を提供しています。
今期の業績と利益率は?
2023年3月期第3四半期の業績は、売上高79億31百万円と前年同期比10.7%増加、営業利益5億6百万円と同4.2倍の大幅増益となりました。
売上総利益率も35.8%と高水準を維持しており、市場の変化に柔軟に対応しつつ、生産性の向上にも取り組んでいる様子がうかがえます。
売上・利益の推移
同社の売上高は過去3年間で堅調に推移しており、特に直近の第3四半期は過去最高を更新しています。
一方、利益面では2023年3月期の経常利益が5億36百万円と大幅な増加となっており、売上高の増加と原価管理の改善により収益性が高まっている模様です。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末の四半期連結貸借対照表では、総資産77億36百万円、負債45億63百万円、純資産31億72百万円となっています。
前期末と比べ総資産は10億28百万円増加しており、売上の増加に伴う売掛金や現預金の増加が主因です。
一方で、買掛金や未払費用の増加などにより負債も7億32百万円増加しています。
資産の部
流動資産は45億96百万円で、主な内訳は現金及び預金23億72百万円、売掛金18億44百万円などです。
固定資産は31億40百万円で、有形固定資産が18億55百万円、投資その他の資産が8億53百万円となっています。
負債の部
流動負債は39億円、主なものは買掛金7億4百万円、未払費用8億94百万円などです。
固定負債は6億62百万円で、退職給付に係る負債が6億20百万円となっています。
純資産の部
純資産は31億72百万円で、利益剰余金18億68百万円、自己資本比率は41.0%と健全な財務体質を維持しています。
ROAとROE
直近3年間のROAは5%前後で推移しており、ROEは17%前後と高い水準を維持しています。
これは、売上高の拡大に加えて、収益性の向上と財務の健全化により資本効率が高まっていることが要因と考えられます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは8億42百万円の増加となりました。
一方、投資活動によるキャッシュ・フローは2億97百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは1億16百万円の減少となりました。
この結果、現金及び現金同等物の当四半期末残高は23億72百万円となり、前期末から4億27百万円増加しています。
配当の支払額
2023年6月21日開催の定時株主総会において、1株当たり3円の配当が決議され、同年6月22日に支払われています。
また、中間配当は実施しておらず、年1回の期末配当のみの実施となっています。
今後の展望
今後も主力のミートボールを中心とした食肉加工品の販売拡大に注力するとともに、地域ブランド商品の開発強化や生産性向上に取り組み、収益力の向上を目指す方針です。
また、新たな食需要に対応したプライベートブランド商品の開発など、市場変化にも柔軟に対応していく考えです。
編集部のまとめ
石井食品株式会社は、主力商品であるミートボールを核に、地域密着型の商品開発や生産性向上に取り組むことで、安定した経営基盤を築いてきた企業といえます。
今回の決算では過去最高の四半期売上高を更新し、経常利益も大幅増益となるなど、順調な業績を残すことができました。
今後も変化する市場ニーズに柔軟に対応しつつ、収益性の向上に努めていくことが期待されます。
石井食品株式会社の決算日や配当についてまとめました。
石井食品株式会社は3月31日決算で、定時株主総会は毎年6月に開催しています。
配当については、年1回の期末配当のみの実施で、2023年3月期は1株当たり3円の配当が支払われました。
今後も安定した収益基盤を活かし、株主還元の充実にも努めていくことが期待されます。